日銀の多角的レビューでは、金融政策と財政政策のポリシーミックスの効果が余り論じられていません。中央銀行の独立性や市場との対話を重視する姿勢はある意味正しいわけですが、しかし、トランプ・ショックなどの国難の時代には、中央銀行はかくあるべしという原則論では危機対応ができないのではないでしょうか。
その辺のところについて、特に日銀の総裁が黒田総裁から植田総裁に替わられてから、黒田総裁は明確に異次元の金融緩和ということをまさに信念としてされてこられたわけです。ところが、植田総裁になられてから、学者出身ということも踏まえ、日銀、中央銀行はかくあるべしなんだと、そういう理念先行型のように私には思えるわけですけれども、いかがでしょうか。
16植植田和男日本銀行総裁
先に金利を上げるという方針ありきではございませんで、最初に申し上げましたように、中心的な見通しでは、経済あるいは基調的な物価の動きが一旦はどこかこの先足踏みをする状態に陥ることはあるかもしれないけど、その後再び上昇基調に戻るという見通しでございます。
それが本当に実現していくという確度が高まっていくに応じて、利上げの、あるいは緩和度合いの調整ということに踏み出すということでございます。
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西田昌司(自民)
まあそういうふうに総裁はおっしゃるんですけれども、マーケットはちょっと違う反応だと思うんですよね。
というのは、マーケットでは、日銀が利上げに前のめりなのは将来の利下げ余地をつくるためではないかと、金融政策の幅を広げるために、言われている、この利下げののり代をつくると、そういう考え方でやっているんじゃないかと感じているわけなんですね。
経済理論では、利上げの引締め効果の方が利下げの金融効果よりも大きいというのが通説であります。かつて、二〇〇〇年のゼロ金利解除や二〇〇六年の量的緩和解除、そうすると、利下げののり代を期待して逆に、先に早くこれをやってしま…
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18植植田和男日本銀行総裁
私ども、やや繰り返しになりますが、二%の物価安定目標の持続的、安定的な実現という観点から金融政策を運営しております。
昨年来実施してきた政策金利の引上げも、こうした観点から、毎回の会合において、経済・物価情勢、あるいは基調的な物価上昇率が高まっていくか、そういう見通しの確度やリスクを点検、確認しながら実施してきたものでありますし、今後もそうしていく考えでございます。
したがいまして、将来の利下げ余地をつくるために、経済・物価情勢の改善が余り見込めない中で無理に政策金利を引き上げるというような考えはございません。
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- (上の発言)
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西田昌司(自民)
日銀の多角的レビューでは、金融政策と財政政策のポリシーミックスの効果が余り論じられていません。中央銀行の独立性や市場との対話を重視する姿勢はある意味正しいわけですが、しかし、トランプ・ショックなどの国難の時代には、中央銀行はかくあるべしという原則論では危機対応ができないのではないでしょうか。
その辺のところについて、特に日銀の総裁が黒田総裁から植田総裁に替わられてから、黒田総裁は明確に異次元の金融緩和ということをまさに信念としてされてこられたわけです。ところが、植田総裁になられてから、学者出身ということも踏まえ、日銀、中央銀行はかくあるべしなんだと、そういう理念先行型のように私には思えるわけですけれども、いかがでしょうか。
20植植田和男日本銀行総裁
私ども、先ほども少し申し上げましたが、政府との間で日銀法に基づいて緊密に連絡を取り、十分な意思疎通を図っております。各国の関税、通商政策の影響等を含め、経済・物価情勢に対する基本的な認識を共有している中で、金融政策を二%の物価安定目標実現のために、持続的、安定的な実現のために適切に運営してきているつもりでありますし、今後もそのつもりでございます。
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西田昌司(自民)
政府は、金利ある世界を恐れ、プライマリーバランスの黒字化を早く達成しようとしています。
そもそも、金利ある世界は日銀の利上げによってもたらされるのではなくて、企業の資金需要が弱く、企業の貯蓄率が異常なプラスのままで高い金利の世界はやってこないんです。しかし、そのためには、政府が財政政策で需要を増やして、それに投資をする企業ができる、出てくる金融政策を日銀は行うことが必要だと思います。
ところが、現実には、政府の方は、金利のある世界を恐れて、逆にお金を、補正も含めて財政拡大することを嫌がるわけなんですね。そして、日銀の方は、その金利のある世界があるべき…
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22植植田和男日本銀行総裁
少し長い話になるかもしれませんが、長いといいますか、昔に遡りますが、一九九〇年代後半以降、国内での成長期待の下振れ等から企業が支出行動を抑制したことなどを背景に、企業部門が貯蓄超過、資金余剰主体になったことは事実でございます。こうした動きは、その後、経済、物価に対して中立的な実質金利水準でありますいわゆる自然利子率というようなものが低下トレンドをたどってきた大きな原因の一つであるというふうに認識しております。
私どもは、こうした自然利子率の動き等も踏まえた上で、物価安定目標の持続的な安定の実現という観点から適切に政策運営をしていく方針でございます。
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