伊藤豊金融庁監督局長

2025年5月27日・第217回国会 参議院 財政金融委員会 第13号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 97 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 104 発言)

お答え申し上げます。

農林中央金庫は、安全で将来収益が予測しやすいなどの理由で米国債等の債券を中心とした運用を行ってまいりましたけれども、御指摘のとおり、二〇二二年以降、欧米諸国の中央銀行の利上げにより調達金利が運用利回りを上回る逆ざやが発生をいたしました。その後、同金庫は、逆ざやが解消するとの金利見通しの下で債券の保有を継続したものの、金利は高止まりしたことから、二〇二四年度に投融資ポートフォリオの改善のために逆ざや資産の売却を行った結果、二五年三月期決算におきまして約一・八兆円の純損失を計上したものと承知をしております。

金融庁といたしましては、農林中央金庫のビジネスモデルが有価証券運用中心であり、市場環境の変化に対して脆弱な収益構造であることを踏まえ、欧米諸国の金利が上昇する二〇二二年以前から、ポートフォリオの分散化や収益源の多様化、有価証券運用に伴う金利リスク等の大きさに見合ったリスク管理態勢の構築など、必要な改善を促してきたところでございますけれども、結果として今回のような純損失を計上したことは大変遺憾であると考えております。

同金庫は、今回の有価証券運用の失敗を踏まえ、財務戦略を担う部署に外部有識者を招聘するなど、組織体制の見直し等に取り組んでいるところでございまして、金融庁といたしましては、引き続き、農林水産省とも連携しながら、こうした取組の状況をモニタリングしていくなどにより、同金庫における適切なリスク管理態勢の構築を促していきたいと考えております。

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