ありがとうございます。
次に、西出先生にお伺いします。
「復興政策の評価の実際」という論文を先生は二〇一九年の「公共選択」という雑誌に書かれていらっしゃいます。サブタイトルが「不透明な政策構造、不徹底な評価設計」という刺激的な表現になっています。この論文では、東日本大震災を対象にその不透明な政策構造について論じていらっしゃるのですが、ほかの災害対応を見ても同じようなやはり問題が起きていると私は考えております。
慶応大学の社会学者、小熊英二教授は、この国の災害復興の政策を経路依存と論じていまして、災害のたびに大手ゼネコンによる大規模復興事業が進みますが、被災地に元々あった小規模事業者による地場産業の復活や、被災した住民の生活の充実が軽視されている問題を取り上げています。
政府が災害後に大手ゼネコン、大手不動産会社などを活用した箱物建設や大規模再開発を実施する例が多々ありますが、被災地では災害以前にあった小規模の地場産業は見捨てられ、被災者の暮らしには手厚い対応がないという問題が繰り返し起きているのではないかと考えています。
例えば、一九九三年、北海道の奥尻島では、津波の被害で人口約四千七百人の島に総額九百二十七億円もの費用を掛け、高さ十一メートルの防波堤や人工地盤、高台宅地の造成、盛土による市街地のかさ上げなどが行われました。しかし、約四千七百人いた人口が二〇一一年までに約三分の二まで減って、漁業で暮らしを立てていた漁業組合に所属していた方も半分以下になってしまっています。
例えば、一九九五年の阪神・淡路大震災の際にも、政府、自治体主体の復興政策のメインは、空港や港湾の整備、公共住宅の建設、被災地の再開発など、公共事業中心でした。
神戸港は、一九八〇年代にはコンテナ取扱高で世界三位を誇っていましたが、九三年にはアジア各港から追い越され、世界で六位、震災後には建設業が人為的に成長した影響で在来産業の衰退が加速してしまい、神戸港のコンテナ取扱高は、二〇〇三年には世界三十二位まで落ちてしまいました。
神戸市長田区では小規模事業者によるケミカルシューズの製造が盛んでしたが、神戸市長田区では、震災で仕事を失い、その製造に当たっていた方のうち、少なくとも三分の一が地元長田区を離れてしまったという各震災での実態があります。
ここで西出先生に伺いますが、「復興政策の評価の実際」で論じていらした東日本大震災の復興政策の不透明な政策構造、不徹底な評価設定について、改めて先生のお考えをお教えください。
61飯飯島淳子慶應義塾大学大学院法務研究科教授
ありがとうございます。
この補充的指示権あるいは特例指示権と言われるものですけれども、これは、その一般的な関与制度、二〇〇〇年の地方自治法改正によって新設されたその関与制度のあくまでも特例として設けられたと。ですので、その特例として要件、手続は極めて限定的に規定されていて、その特例指示というものの権限を行使できる場面というのは本当に例外的といいますか、ほとんど想定され得ないぐらいの例外的なものだろうというふうには理解しております。
その特例指示は、個別法の定めがなく、しかしそれでも何らかのその対応をしなければならないというときに、個別法律のその制度が…
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62
芳賀道也(国民)
例外が例外であるということを担保するということで、関与法定主義にも反しないように監視していくことが必要だという理解でよろしいでしょうか。
この発言のページ
63飯飯島淳子慶應義塾大学大学院法務研究科教授
ありがとうございます。
関与法定主義は、今般その地方自治法に規定が設けられましたので関与法定主義は満たしているということですので、その地方自治法の定める要件、手続、効果に沿っているかどうかということを監視していくということになろうかと思います。
ありがとうございます。
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- (上の発言)
64
芳賀道也(国民)
ありがとうございます。
次に、西出先生にお伺いします。
「復興政策の評価の実際」という論文を先生は二〇一九年の「公共選択」という雑誌に書かれていらっしゃいます。サブタイトルが「不透明な政策構造、不徹底な評価設計」という刺激的な表現になっています。この論文では、東日本大震災を対象にその不透明な政策構造について論じていらっしゃるのですが、ほかの災害対応を見ても同じようなやはり問題が起きていると私は考えております。
慶応大学の社会学者、小熊英二教授は、この国の災害復興の政策を経路依存と論じていまして、災害のたびに大手ゼネコンによる大規模復興事業が進みますが、被災地に元々あった小規模事業者による地場産業の復活や、被災した住民の生活の充実が軽視されている問題を取り上げています。
政府が災害後に大手ゼネコン、大手不動産会社などを活用した箱物建設や大規模再開発を実施する例が多々ありますが、被災地では災害以前にあった小規模の地場産業は見捨てられ、被災者の暮らしには手厚い対応がないという問題が繰り返し起きているのではないかと考えています。
例えば、一九九三年、北海道の奥尻島では、津波の被害で人口約四千七百人の島に総額九百二十七億円もの費用を掛け、高さ十一メートルの防波堤や人工地盤、高台宅地の造成、盛土による市街地のかさ上げなどが行われました。しかし、約四千七百人いた人口が二〇一一年までに約三分の二まで減って、漁業で暮らしを立てていた漁業組合に所属していた方も半分以下になってしまっています。
例えば、一九九五年の阪神・淡路大震災の際にも、政府、自治体主体の復興政策のメインは、空港や港湾の整備、公共住宅の建設、被災地の再開発など、公共事業中心でした。
神戸港は、一九八〇年代にはコンテナ取扱高で世界三位を誇っていましたが、九三年にはアジア各港から追い越され、世界で六位、震災後には建設業が人為的に成長した影響で在来産業の衰退が加速してしまい、神戸港のコンテナ取扱高は、二〇〇三年には世界三十二位まで落ちてしまいました。
神戸市長田区では小規模事業者によるケミカルシューズの製造が盛んでしたが、神戸市長田区では、震災で仕事を失い、その製造に当たっていた方のうち、少なくとも三分の一が地元長田区を離れてしまったという各震災での実態があります。
ここで西出先生に伺いますが、「復興政策の評価の実際」で論じていらした東日本大震災の復興政策の不透明な政策構造、不徹底な評価設定について、改めて先生のお考えをお教えください。
65西西出順郎明治大学公共政策大学院教授
御質問ありがとうございます。
我々として政策構造を見る際に、特にあの東日本のときなんですけれども、ホームページでいろいろと確認をさせてもらっています。で、メニューとして細かく何をしているかというところは見えてくるのですが、それがどのような体系化をなされていて、目的が何かというところまでどうもたどり着きにくいような形になっていると。
これはなかなか、実態に関わっているわけではないので軽々に申し上げるのもはばかられるのではあるのですが、やはり、演繹的な上から下へ体系的に政策立案がなされているというよりも、やっぱりボトムアップで、いろんな方々がこれが大事だ…
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芳賀道也(国民)
ありがとうございます。
間もなく東日本大震災は十四年を迎えるわけですが、これをしっかり検証することが次につながるということで、今も能登の地震、各地で豪雨災害などもありますが、これに生きてくるということで、貴重な御示唆、御意見ありがとうございました。
次に、窪田先生は政策評価が御専門と伺っています。例えば、窪田先生が雑誌「公共政策研究」に書かれた「政策評価と民意」では、京都市役所にいた林建志さんの論文を引用するなどして、ほかの自治体の見本ともなった京都市の政策評価制度に触れられています。数値で表せる客観的指標を基に評価するだけではなく、住民にアンケート…
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67窪窪田好男京都府立大学学長特別補佐・公共政策学部教授
京都市の政策評価委員会は長くやらせていただいたんですが、その現場を、一定やれる年限の限界というのがありまして、離れてからしばらくたっておりますので、余りその御質問いただいたことに直接答えることはできないやもしれません。しかしながら、その「政策評価と民意」ということは非常に考えもあって書かせていただいたことです。
先ほど来、政策評価やEBPMに関わるような質疑が行われているわけですが、その中で価値判断というような言われ方をしているようなもの、とある政策、施策、事務事業の必要性を考えたり、あるいは、ある政策、施策、事務事業の評価にどれだけのコストを掛けてど…
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