御質問ありがとうございます。
まず、地方創生推進交付金の評価について御注目いただきまして、ありがとうございます。
本当に非常に重視するところで、もちろん国全体としてその交付金の評価制度を設けてきっちりやられておることは承知しております。他方で、元々この十年前に始まったときから、地方においてもその各界の人材を集めて、各界の人材を集めてその知恵を出し合ってこの評価をし、かつ、その政策が必要なのか、他の地域に横展開していくことを評価すべきということでつくられたという理解の下、私もそうした委員会に多く関わってきたわけです。
ところが、実際には、前の年度に実施した事業について必要だったか有効だったかを評価して国に報告するためにやっているのだといって、各界の人を集めて地元の大学の人間にコーディネートさせたら、悪いことなかなか言えないですよね。お金を付けていただいてありがとうございます、課題はありつつもうまくいったという報告を出したいと言われるから、そりゃそうだという話になります。これやるけどどうかと言われたら、もうちょっと活発な意見を言うんですが。また、地元の方ほど言いにくいので、同じ地域の中でも大学から来ている人間は言いやすかろうから厳しいことも言ってくれと言われるんですけど、自分、委員長なんですから、そんな厳しいこと言えないという、いろいろな課題意識があって、一年ほど前に御指摘いただいた論文を書いた次第であります。なかなか難しい問題であろうと思います。
文化なんかも関わっていようかと思います。他者を尊重していき話をよく聞くという今大事にされている価値観あるいは文化があるように思って、とてもいいことだと思うのですが、これが評価に持ち込まれると、まあなかなか悪いことは言わないみたいなことになると評価の意味がやや失われるところがあると、もどかしく思いながら取り組んでいます。
そしてもう一点、元々御質問をいただいていた国と地方が関わっている事例で他に無駄なものはないか、無駄なものはないかとはっきり言われると、私どもの立場としてもそうはっきりと無駄だとは言い難いのですが、それに関わるものを自分の考えていることと絡めて申し上げますと、論文等に書いていて、間もなくその本が、有り難いことに「政策人材の育成」という本が出るんですけれども、そこの中でも書いておりますが、その政策人材の育成が、国の研修機関と地方の行政職員研修機関と、そして大学と、それから政党の中にも政治塾やそうしたものをお持ちのところも幾つもあろうと思いますが、そういうところが連携なくばらばらにやられていることはもったいないなというふうに正直なところ思っています。そういうところがつながっていくことで、より良い結果が得られるのではないかなどと考えております。
53西西出順郎明治大学公共政策大学院教授
御質問ありがとうございます。
これも非常に重要な問題で、まず二つ、ちょっと簡単な言葉を説明させてもらいます。
EBPMという言葉をやゆして、一つこういう言葉があります。PBEMです。ポリシー・ベースド・エビデンス・メーキング、これは私の言葉じゃなくて、有名な欧米の行政学者が時々使う、皮肉めいて使う言葉です。要は、先ほどの話の延長線上にあります。自分の都合のいいエビデンスをつくるということですね。ポリシー・ベースド・エビデンス・メーキングじゃなくて、エビデンス・ベースド・ポリシー・メーキング。まあ、でも、これが実態です。
もう一つ申し上げると、なぜ我…
この発言のページ
54
石井苗子(維新)
今のところなんですが、生物統計学を専攻したんですけれども、やっぱりそこの中で、さっきも質問したんですが、EBPMを行う必要があるかどうかという点が整理されていないと不必要な政策評価を行ってしまうのではないかと、それがその無駄を生み出す可能性があるんじゃないかというふうに、ここはどのようにお考えでしょうか。EBPMを行う必要があるかどうかという点が整理される必要があると先生はお考えでしょうか。
この発言のページ
55西西出順郎明治大学公共政策大学院教授
この件については私としては同意します。要は、政策の中でも全てを、EBPMといいますか評価といいますか、客観的な、科学的な根拠で価値判断ができることはあり得ません。いろんな価値判断があります。
教育の世界、例えば考えましょう。大学があります、大学の価値、大学の効果はあるんですかといったら、それは就職なのか、個々人の論理的な思考を伸ばすためなのか、それとも個人のプレゼンテーション能力を伸ばすためなのか、いろんな価値判断があります。そういうのを一つの物差しだけで測ることはできません。しかしながら、評価をしようとすると、物差しの数を限定しなければなりません。そ…
この発言のページ
- (上の発言)
56窪窪田好男京都府立大学学長特別補佐・公共政策学部教授
御質問ありがとうございます。
まず、地方創生推進交付金の評価について御注目いただきまして、ありがとうございます。
本当に非常に重視するところで、もちろん国全体としてその交付金の評価制度を設けてきっちりやられておることは承知しております。他方で、元々この十年前に始まったときから、地方においてもその各界の人材を集めて、各界の人材を集めてその知恵を出し合ってこの評価をし、かつ、その政策が必要なのか、他の地域に横展開していくことを評価すべきということでつくられたという理解の下、私もそうした委員会に多く関わってきたわけです。
ところが、実際には、前の年度に実施した事業について必要だったか有効だったかを評価して国に報告するためにやっているのだといって、各界の人を集めて地元の大学の人間にコーディネートさせたら、悪いことなかなか言えないですよね。お金を付けていただいてありがとうございます、課題はありつつもうまくいったという報告を出したいと言われるから、そりゃそうだという話になります。これやるけどどうかと言われたら、もうちょっと活発な意見を言うんですが。また、地元の方ほど言いにくいので、同じ地域の中でも大学から来ている人間は言いやすかろうから厳しいことも言ってくれと言われるんですけど、自分、委員長なんですから、そんな厳しいこと言えないという、いろいろな課題意識があって、一年ほど前に御指摘いただいた論文を書いた次第であります。なかなか難しい問題であろうと思います。
文化なんかも関わっていようかと思います。他者を尊重していき話をよく聞くという今大事にされている価値観あるいは文化があるように思って、とてもいいことだと思うのですが、これが評価に持ち込まれると、まあなかなか悪いことは言わないみたいなことになると評価の意味がやや失われるところがあると、もどかしく思いながら取り組んでいます。
そしてもう一点、元々御質問をいただいていた国と地方が関わっている事例で他に無駄なものはないか、無駄なものはないかとはっきり言われると、私どもの立場としてもそうはっきりと無駄だとは言い難いのですが、それに関わるものを自分の考えていることと絡めて申し上げますと、論文等に書いていて、間もなくその本が、有り難いことに「政策人材の育成」という本が出るんですけれども、そこの中でも書いておりますが、その政策人材の育成が、国の研修機関と地方の行政職員研修機関と、そして大学と、それから政党の中にも政治塾やそうしたものをお持ちのところも幾つもあろうと思いますが、そういうところが連携なくばらばらにやられていることはもったいないなというふうに正直なところ思っています。そういうところがつながっていくことで、より良い結果が得られるのではないかなどと考えております。
57
石井苗子(維新)
ありがとうございます。
各事業を俯瞰的に見ることができる国が検証するといった形が必要なのではないかと思います。ここは先生はどのようにお考えでしょうか。
この発言のページ
58窪窪田好男京都府立大学学長特別補佐・公共政策学部教授
ありがとうございます。
ある意味賛成で、ある意味難しかろうと思うのは、相当のマンパワーを必要とするのをどうするのかということです。そこで、そのくだんの論文の中では、地方の方で評価をするにしても、任命は国にしていただいたらまた心持ちも変わるのではないかと。自治体に頼まれて評価をしていると、どうしてもということです。
この発言のページ
59
石井苗子(維新)
ありがとうございました。終わります。
この発言のページ