西出順郎明治大学公共政策大学院教授

2025年2月26日・第217回国会 参議院 行政監視委員会 第1号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 53 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 114 発言)

御質問ありがとうございます。

これも非常に重要な問題で、まず二つ、ちょっと簡単な言葉を説明させてもらいます。

EBPMという言葉をやゆして、一つこういう言葉があります。PBEMです。ポリシー・ベースド・エビデンス・メーキング、これは私の言葉じゃなくて、有名な欧米の行政学者が時々使う、皮肉めいて使う言葉です。要は、先ほどの話の延長線上にあります。自分の都合のいいエビデンスをつくるということですね。ポリシー・ベースド・エビデンス・メーキングじゃなくて、エビデンス・ベースド・ポリシー・メーキング。まあ、でも、これが実態です。

もう一つ申し上げると、なぜ我々はEBPMを根拠に基づく政策立案と訳すのか。ポリシーメーキングだから政策決定なはずです。それは何かというと、結局最後は価値判断になるわけですね。無駄かどうかという判断というのもこれも近いものがあって、Aさんにとっては無駄と感じて、Bさんにとっては無駄と感じないような政策というのはごまんとあるわけです。それは何かというと、価値判断。個人にとって大事か大事じゃないかとか違うからですね。そうなってくると、政策として本当に大事か大事じゃないか、無駄か無駄じゃないかというのは価値判断に依拠するので、その価値判断は最終的には政治のフィールドの中でどうなるかという議論になります。

したがいまして、政治のフィールド、それから行政のフィールドの中で大事なことは何かというと、政策をつくり上げていく礎の中でのエビデンスがいかに客観的であり、いかにこれが説得力があるかというところを競争してもらうしかないです。

はっきり言って、一つの科学的なエビデンスなんて存在しません。このコップを見ても、上から見れば丸だし、横から見れば長方形です。いろんな視点で見るといろんな考え方が生まれてきます。エビデンスも一緒です。見方さえ変えればいろんな答えが出てきます。したがって、それは競争してもらうしかないということですね。その中で議論を深めていって、最終的に選んでいただくということが大事じゃないかと思います。

以上でございます。

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