代読します。
公益通報制度が医薬品メーカーの不正発見に役立っているのか、個人情報には留意しつつ分析、評価が必要ではないでしょうか。その上で、より効果的な内部通報の仕組みを検討すべきです。
先ほど御紹介した厚労科研の報告書での提案をもう少し詳しく見てみます。
調査対象国では、内部通報が不正発見の大きなきっかけとなっており、英国、カナダ、米国では不正事例の発見のため内部通報の専用ホットラインが設置されています。その実態を受けて本報告書では、日本における公益通報制度が整備されていることを前提に、厚生労働省及びPMDAに医薬品製造における不正専用の内部通報ホットラインを設置するとともに、内部通報制度について広く国民に周知することが提起されています。
また、調査対象国では、不正事例の捜査は、GMP査察官とは別の不正専門の捜査官が担当しているとのことです。特に、スイス、英国、米国では、同じ部局に司法警察権を有する捜査官が対応しているため、被疑者の逮捕、令状の執行などの権限を持って臨む捜査は、効率的かつ強力に事実究明が進められるとともに大きな抑止効果になると考えられるとの分析がなされています。
その上で、本報告書は、日本においても重大な不正行為に対応するために、麻薬取締官のような警察権限を有する職員のGMP査察での参画というのが提起されています。
そもそも薬機法の本来の目的は、医薬品の安定供給の前に安全性の確保にあります。医薬品の元厚労省官僚で、現在は長崎県立大学教員の堤修三氏によれば、本来、医薬品の安定供給は薬機法の関与するところではないと述べています。つまり、製造業としての許可を得ている意味では一定量の薬の供給が求められますが、常に安定供給できるとは限らず、法的な安定供給義務までは課せられていないと考えるべきとしています。
さらに、医薬品の供給不足は、国を挙げてジェネリック医薬品の使用促進施策を進める中で、一部メーカーで不正事案が生じていることが大きな原因だと指摘しています。その観点から、医薬品の安定供給には行政府による査察体制の強化が必要と唱えています。
全てを海外の仕組みと同じようにするかは議論が必要ですが、医薬品の製造の安全性確保は命に関わる重大な課題です。より効果的な内部通報の仕組みの構築など、海外の仕組みも参考にしながら、査察体制のより抜本的な強化を検討すべきと考えますが、大臣の見解をお答えください。
177城城克文厚生労働省医薬局長
お答え申し上げます。
平成二十七年度の厚生労働科学特別研究の報告書によりますれば、米国及びスイスの査察当局には医薬品メーカー内部の職員等からの通報を受け付ける仕組みがあると報告をされております。我が国においても同様に、公益通報者保護法に基づき、厚生労働省や都道府県において公益通報制度が整備をされております。
また、同報告書によれば、不正事案に係る対応につきまして、米国及びスイスの査察当局では、不正捜査専門の職員が犯罪捜査を行っていることが報告をされております。
日本においては、刑事司法の仕組みが異なりまして、医薬品メーカーへの査察を行う都道府県やP…
この発言のページ
178
天畠大輔(れいわ)
代読します。
日本には、答弁のとおり、公益通報制度がありますが、それによって医薬品メーカーの不正が発覚した事例はありますか。厚労省よりお答えください。
この発言のページ
179城城克文厚生労働省医薬局長
医薬品の製造管理、品質管理に係る不正が発覚する経緯は様々でございますが、その中には、医薬品製造業者の職員等からの公益通報を端緒としたものも含まれてございます。
なお、通報者に対する不利益な取扱いを防ぐため、原則として発覚の端緒が公益通報であるか否かは明らかにしないこととしておりますので、その詳細についてはお答えを差し控えさせていただきたいと思います。
この発言のページ
- (上の発言)
180
天畠大輔(れいわ)
代読します。
公益通報制度が医薬品メーカーの不正発見に役立っているのか、個人情報には留意しつつ分析、評価が必要ではないでしょうか。その上で、より効果的な内部通報の仕組みを検討すべきです。
先ほど御紹介した厚労科研の報告書での提案をもう少し詳しく見てみます。
調査対象国では、内部通報が不正発見の大きなきっかけとなっており、英国、カナダ、米国では不正事例の発見のため内部通報の専用ホットラインが設置されています。その実態を受けて本報告書では、日本における公益通報制度が整備されていることを前提に、厚生労働省及びPMDAに医薬品製造における不正専用の内部通報ホットラインを設置するとともに、内部通報制度について広く国民に周知することが提起されています。
また、調査対象国では、不正事例の捜査は、GMP査察官とは別の不正専門の捜査官が担当しているとのことです。特に、スイス、英国、米国では、同じ部局に司法警察権を有する捜査官が対応しているため、被疑者の逮捕、令状の執行などの権限を持って臨む捜査は、効率的かつ強力に事実究明が進められるとともに大きな抑止効果になると考えられるとの分析がなされています。
その上で、本報告書は、日本においても重大な不正行為に対応するために、麻薬取締官のような警察権限を有する職員のGMP査察での参画というのが提起されています。
そもそも薬機法の本来の目的は、医薬品の安定供給の前に安全性の確保にあります。医薬品の元厚労省官僚で、現在は長崎県立大学教員の堤修三氏によれば、本来、医薬品の安定供給は薬機法の関与するところではないと述べています。つまり、製造業としての許可を得ている意味では一定量の薬の供給が求められますが、常に安定供給できるとは限らず、法的な安定供給義務までは課せられていないと考えるべきとしています。
さらに、医薬品の供給不足は、国を挙げてジェネリック医薬品の使用促進施策を進める中で、一部メーカーで不正事案が生じていることが大きな原因だと指摘しています。その観点から、医薬品の安定供給には行政府による査察体制の強化が必要と唱えています。
全てを海外の仕組みと同じようにするかは議論が必要ですが、医薬品の製造の安全性確保は命に関わる重大な課題です。より効果的な内部通報の仕組みの構築など、海外の仕組みも参考にしながら、査察体制のより抜本的な強化を検討すべきと考えますが、大臣の見解をお答えください。
181
福岡資麿(自民)厚生労働大臣
我が国は、医薬品の製造所の査察方法等につきまして、国際的な標準化を進める枠組みに参加をしておりまして、査察の基準であったり方式の国際整合を図るための取組を進めております。
こうした取組に加えまして、後発医薬品の製造業者などを中心とした製造管理、品質管理上の不正事案が続く中、薬事監視体制の強化を図るため、これまで、通告なしでの立入検査の実施であったり、PMDA、都道府県の調査員への各種研修の充実、公益通報窓口の周知などの取組を行ってまいりました。
今回の改正案におきましては、製造所のリスク評価に基づき、リスクの高い製造所に対して重点的な調査を可能とする…
この発言のページ
182
柘植芳文(自民)
天畠君が発言の準備をしておりますので、お待ちください。
この発言のページ
183
天畠大輔(れいわ)
PMDAに専用の内部通報ホットラインを設置して窓口を一本化し、周知する方が効果的ではないですか。厚労省、いかがですか。
この発言のページ