野原諭経済産業省商務情報政策局長

2025年4月17日・第217回国会 参議院 経済産業委員会 第4号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 202 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 221 発言)

四月二日にアメリカから発表された相互関税の対象から半導体は除外をされておりますが、トランプ大統領から半導体についての関税も導入というのは繰り返し言及されていることは認識をしております。

一方で、半導体を含む製品は、前工程と後工程が別の地域で行われていることが非常に多うございます。チップを製造して、大体後工程、アジアのどこかに行って組み立てられると、そして、この組み立てられたものがその国の物品としてアメリカ市場に輸出されているケースが非常に多いわけでございまして、そうすると、半導体とは違うカテゴリーの税関の分類になって、しかも第三国の国の税、関税として掛かってアメリカ市場に入ってくると。その中にそのチップ自体が搭載されているということになってまいりますので、非常に影響は複雑でございます。

こうした点も考慮する必要がございまして、現時点でアメリカの半導体関税については詳細はまだ明らかになっておりませんので、発表にならないとどういう評価になるかというのは確定をしないと思います。

その上で、仮に半導体に関税が掛かった場合に、その関税の具体的内容に加えまして、例えばラピダスの関係でいきますと、二ナノの世代の半導体、アメリカ国内での需要と供給のバランスがどれぐらいなのかということによっても影響は異なってまいります。

TSMCのアリゾナ工場は、一号棟だけ稼働が始まりましたけれども、この後、二〇二八年から三ナノと二ナノ、二〇三〇年までに二ナノとその更により先端というのを生産開始予定というふうに元々発表されておりましたが、量産の規模は明らかになっておりません。先日発表になったのが四、五、六棟目なんですが、これはどのノードのものを作るか、いつ作るのか、どれぐらいの量なのか何も発表になっていないと、詳細は明らかになっていないという状況になっておりまして、これらの動向も注視する必要があると考えております。

特にアメリカの製造の部分は余り、製造業はないというふうにおっしゃっているようにサプライチェーンって余りありませんので、そういう意味で、チップ、前工程のチップだけじゃなくて、チップの周辺のメモリーとかほかの部品も要りますし、それを組み立てる施設も要るということで、サプライチェーンを一連そろえないと、関税が掛からないので、アメリカの国内では完結しないという構造になっていますので、そうすると、欠けているところがあると外へ出てまた戻ってくると関税が掛かるとか、欠けているものは外から入れるときに関税が掛かるとか、いろいろ複雑な要素がございます。

TSMC、台湾に非常にたくさん二ナノの工場を建てようと今建設していますので、そういう意味では、これの行き先としても最終的にほかのアジアの国を回ってアメリカ市場に入らないと、全部アメリカ以外の市場向けというわけでは元々なかったと思いますので、その辺の関係、台湾から輸出する分は日本のラピダスの千歳から出るものとぐるぐる回ってアメリカ市場に入ってくるところは全く一緒でございますので、そういったことも考慮する必要がございます。

また、ビジネスモデル上もTSMCとラピダスで、何度か御議論になっているように、ビジネスモデルをすみ分けて、全枚葉式で速く作る、今までのTSMCのビジネスモデルよりも短期間に発注から製造まで、納品までというようなビジネスモデルを組んでおりまして、ビジネスモデルもTSMCとすみ分けておりますので、そういうことも、ビジネスモデルがかぶっていないというところも影響してくるところでございまして、これらを踏まえて、引き続き、アメリカの側の関税の発表を踏まえて、どのように対処していくかということを相談して検討していくということになろうかと考えます。

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