本村伸子 (日本共産党)

2025年4月3日・第217回国会 衆議院 地域活性化・こども政策・デジタル社会形成に関する特別委員会 第5号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 129 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 141 発言)

私は、日本共産党を代表し、児童福祉法等の一部を改定する法律案に反対の討論をいたします。

反対の理由の第一は、保育の質を後退させる危険性があるからです。

小規模保育事業は、待機児童対策として、原則ゼロ歳児から二歳児を受け入れてきました。本改定案は、三歳児以上の子の受入れを可能とするものです。小規模保育事業は、マンションなどの一室が使われることもありますが、活発に動く三歳以上の子供の活動を制限し、小さな部屋で保育することは、現行の保育所の認可基準から後退させるものであり、認めることはできません。公的保育の質の向上のために必要な公立保育園が廃止され、その受皿になるのではないかとの懸念の声も出されています。

また、小規模保育事業は約半数が営利法人が運営しており、市町村から支払われる運営費には使途制限がないため、保育士の人件費等、処遇低下のおそれがあります。

第二の理由は、公的保育の非営利原則を弱めることにつながるからです。

国家戦略特区における地域限定保育士の試験について、筆記試験は通常の試験と同じですが、都道府県で行われる講習会を修了した人は実技試験が免除されます。本改定案は、これを全国展開するものです。保育士不足の背景にある処遇や配置基準の問題を抜本的に改善せず、緩和策で保育をする人を確保しようとするものであり、認められません。保育士の抜本的な処遇改善と保育士配置基準の抜本的な改善によって、保育士確保を進めるべきです。

また、地域限定保育士の試験については、認定を受けた都道府県又は指定都市が行う判定事務の委託を営利企業にも認めるなど、公的保育の非営利原則を弱めるものであり、認められません。

なお、反対ではありませんが、本法案では、一時保護された子供と保護者との面会等制限について、行政処分として児童虐待が行われた場合に加えて、児童虐待を行った疑いがあると認められる場合にも可能としています。

保護者と子供の面会は、子供の意思の尊重が何より重視されなければなりません。子供の権利を擁護する子供パートナー弁護士などを位置づけること、DV、虐待ケースでは、DV、虐待の被害者支援の経験を有し、複雑な子供の心理を理解する高い専門性を持った児童精神科医や児童心理司などによる子供の意思の確認など、慎重に対応する必要があります。そのためにも、児童相談所の体制強化、児童福祉司、児童心理司など職員の定着化のプログラムが必要です。

以上を指摘し、反対討論といたします。

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