私は、法制審案、選択的夫婦別氏か現状維持かの二者択一ではない、このように考えております。民法七百五十条の夫婦同氏、家族同氏のその規定は守りつつも、旧姓、婚姻前の氏を法的な個人の呼び名として使い続けることができる制度をつくってはどうかということをこの法務委員会でも提案をしているところでございます。
届出を要件とするので、届出によって、戸籍や子供の氏の決定など家族に関する規律についてはファミリーネームが用いられるけれども、個人は個人としての呼び名を法律上使うことができるということでありますが、この問題についてはまたの機会にまた質問したいと思います。
次に、再審法についてお伺いをいたします。
現在の再審法、刑訴法四百三十五条から四百五十三条、たったの十九条。これは、大正時代にできたものを現行憲法になって不利益再審を削除したのみのものであります。その結果、現行憲法の三十一条以下のデュープロセスの保障の精神が再審手続に全く生かされていない。いわば、現行憲法下での改正が八十年近くも置き去りになったことによって、袴田事件のように、迅速な裁判を受ける権利や幸福追求権、個人の尊厳など、憲法に違反する状況を生んでしまったとも言えます。
再審に関しては、手続規定はたったの一条、刑訴法四百四十五条、裁判所は、必要があるときは事実の取調べができるという規定のみでございます。ルールがないというのは致命的、裁判官の熱意次第、再審格差という言葉があるぐらいであります。
また、再審開始決定に対する検察官の機械的ともいうべき抗告の繰り返しで、憲法三十七条が保障する迅速な裁判を受ける権利が侵害されていると言っても過言ではない状況にあると思います。
証拠開示のルールのないことに関して、昨年の六月十九日の当委員会において、井出委員が再審請求審における証拠の開示について質問をされました。その際、裁判所が検察に対して行った証拠開示の勧告について、検察が法令上許されないとして拒否した事例を二つ挙げられております。
井出委員が資料として提出した検察官の回答書には、再審請求審において、検察官に証拠開示や証拠の一覧表交付の義務はなく、裁判所がこれらを検察官に命令することは現行法上許されないと書いてありました。大阪強姦事件でも、再審請求審で裁判所は検察官に対し証拠の標目の開示命令、命令を出したんですが、検察官は開示を拒否いたしました。
証拠開示の規定がないことについて、かつて、ここに座っておられる小泉大臣は、手続法が定められていないから、即それが遅滞につながっているということではありません、むしろ、遅滞を防ぐために職権主義でさばいていく、そういう仕組みを入れているところですと答えられておりました。
再審請求審において、裁判所の職権による訴訟指揮に検察が従うことが私は前提だというふうに思います。
刑事局長に伺います。
再審請求審において、検察の立場は、当事者ではなくて公益の代表者です。再審請求審は、裁判所の職権による事案解明を前提としております。なぜ、裁判所の職権を前提とする再審請求審において、裁判所の検察官に対する証拠提出勧告、証拠開示命令を違法だとして検察が拒否できるんですか。局長にお伺いします。
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鈴木馨祐(自民)法務大臣
厚生労働省の人口動態統計によりましても、今御指摘のように、夫の氏を選択をする夫婦の割合、これは令和五年度で約九四・五%ということで、この三十年ぐらい、そういったことでは大きな変化はないという状況であります。
そうした状況の中で、女性の側が氏を改めるということによって、仕事上あるいは日常生活上様々な不便、不利益が生じているとの御意見がある、この点についても承知をしております。こうした御意見はまさに真摯に受け止める、そうした必要があるのではないか、私どもとしてもそう考えているところであります。
その上で、夫婦の氏の在り方につきましては、現在でも国民の間に…
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稲田朋美(自民)
今大臣がおっしゃったように、不便、不利益もあるんですけれども、最高裁で違憲判決を出した五名の裁判官は、やはり本質的平等、それから個人の尊厳というところに着目をしているということであります。
また、通称が広く認められているのでいいという意見もあるんですけれども、通称だと、法的な呼称ではないので、通称を使うかどうか、いつ使うかは決まっていないし、自由な使い分けを許すダブルネームになるおそれがあり、悪用すれば社会は混乱します。
また、法的なものではないので、本人確認が高度に必要な年金、クレジット、パスポートのICチップには入れません。通称だと限界があるとい…
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鈴木馨祐(自民)法務大臣
今御指摘の通称使用、これは日本独自の制度ということで、今御指摘もありましたように、国際的な様々な場面で理解されづらい、あるいはダブルネームということで不正を疑われる等々、様々な状況、これは我々も認識をしております。
現行法の下での旧姓の通称使用の拡大、あるいは旧姓の通称使用に関する法制度の導入では、社会生活上の不利益、これが全て解決をされるのかといえば解消されるわけではないといった、そうした御指摘、特に、パスポートのお話もされましたけれども、いわゆるマシンリーダブルゾーンと言われるところにおいて、これは当然、単記ということはなかなか今の状況では難しいと…
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- (上の発言)
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稲田朋美(自民)
私は、法制審案、選択的夫婦別氏か現状維持かの二者択一ではない、このように考えております。民法七百五十条の夫婦同氏、家族同氏のその規定は守りつつも、旧姓、婚姻前の氏を法的な個人の呼び名として使い続けることができる制度をつくってはどうかということをこの法務委員会でも提案をしているところでございます。
届出を要件とするので、届出によって、戸籍や子供の氏の決定など家族に関する規律についてはファミリーネームが用いられるけれども、個人は個人としての呼び名を法律上使うことができるということでありますが、この問題についてはまたの機会にまた質問したいと思います。
次に、再審法についてお伺いをいたします。
現在の再審法、刑訴法四百三十五条から四百五十三条、たったの十九条。これは、大正時代にできたものを現行憲法になって不利益再審を削除したのみのものであります。その結果、現行憲法の三十一条以下のデュープロセスの保障の精神が再審手続に全く生かされていない。いわば、現行憲法下での改正が八十年近くも置き去りになったことによって、袴田事件のように、迅速な裁判を受ける権利や幸福追求権、個人の尊厳など、憲法に違反する状況を生んでしまったとも言えます。
再審に関しては、手続規定はたったの一条、刑訴法四百四十五条、裁判所は、必要があるときは事実の取調べができるという規定のみでございます。ルールがないというのは致命的、裁判官の熱意次第、再審格差という言葉があるぐらいであります。
また、再審開始決定に対する検察官の機械的ともいうべき抗告の繰り返しで、憲法三十七条が保障する迅速な裁判を受ける権利が侵害されていると言っても過言ではない状況にあると思います。
証拠開示のルールのないことに関して、昨年の六月十九日の当委員会において、井出委員が再審請求審における証拠の開示について質問をされました。その際、裁判所が検察に対して行った証拠開示の勧告について、検察が法令上許されないとして拒否した事例を二つ挙げられております。
井出委員が資料として提出した検察官の回答書には、再審請求審において、検察官に証拠開示や証拠の一覧表交付の義務はなく、裁判所がこれらを検察官に命令することは現行法上許されないと書いてありました。大阪強姦事件でも、再審請求審で裁判所は検察官に対し証拠の標目の開示命令、命令を出したんですが、検察官は開示を拒否いたしました。
証拠開示の規定がないことについて、かつて、ここに座っておられる小泉大臣は、手続法が定められていないから、即それが遅滞につながっているということではありません、むしろ、遅滞を防ぐために職権主義でさばいていく、そういう仕組みを入れているところですと答えられておりました。
再審請求審において、裁判所の職権による訴訟指揮に検察が従うことが私は前提だというふうに思います。
刑事局長に伺います。
再審請求審において、検察の立場は、当事者ではなくて公益の代表者です。再審請求審は、裁判所の職権による事案解明を前提としております。なぜ、裁判所の職権を前提とする再審請求審において、裁判所の検察官に対する証拠提出勧告、証拠開示命令を違法だとして検察が拒否できるんですか。局長にお伺いします。
13森森本宏法務省刑事局長
お答えいたします。
まず、再審請求審における証拠開示について定めた法令の規定というものはございません。裁判所が再審請求審において検察官等に証拠開示を命ずることができることを判示した最高裁判例もないものと承知しております。
その上で、下級審の裁判例の中には、今委員御指摘のように、再審請求審においても訴訟指揮権に基づく証拠開示命令をすることができる旨判示したものがございます。
他方で、再審請求審と通常審の手続の構造の違いや、再審請求審においては、再審開始事由について、再審請求権者から新規かつ明白な証拠が提出されていることが前提とされている手続の内容など…
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稲田朋美(自民)
私は、このルールがない状況において、裁判所が提出命令を出したら、それは従うべきだと思います。今局長がおっしゃったのは、判例の説明じゃないですか。私は、別に判例の説明は聞きたくないんです、知っているから。そうじゃなくて、刑事局長としてどう思うんだという、公益の代表者の検察を所管する刑事局長としてどう思うのかということを聞いているんです。
もう一回答弁してください。
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15森森本宏法務省刑事局長
裁判所は、再審請求審において、訴訟指揮権に基づいて証拠開示命令をなし得ることを前提とした場合であっても、例えば、その訴訟指揮権の行使が適正な裁量権の行使を逸脱することなどを理由として検察官が当該証拠開示命令に従わないこと、これにつきましては、一般論としては認められる場合もあると考えております。
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