再び池田先生に教えていただきたいと思います。
先生のレジュメの(5)、電磁的記録の情報主体に対する通知の要否、これは、今の差押えの規律でも必要はないとされている。平成二十三年、民主党政権のときに立法審議があったものですが、その際、江田五月法務大臣は、手紙を押収するときに手紙の差出人にそのことを伝えるばかがどこにいるんだと。ばかとは言わなかったです、もっと丁寧な言い方をしたんですが、それはそのとおりだと思うんです。ただしかし、電磁的情報は、手紙というわけにはいかない。
それから、(6)なんですが、保管、消去というものが、物であれば、ある程度限られた場所に、スペースに保管しておくということは可能だと思いますが、データであれば、パソコンの中の話にメインはなってくるのかなと思います。
先生がおっしゃった、押収されたものが違法であったとしても直ちにその押収物の証拠能力は否定されないというお話は、昭和の五十三年の最高裁判例でそのとおりだと思いますし、法務大臣の答弁でも、そのような考え方をもって、先生が先ほどおっしゃったように、現行の刑事法にはなじまないとか、全体への影響というようなところも、それは法務省、法務大臣も指摘しているところです。
しかし一方で、もう御存じだと釈迦に説法で大変申し訳ありませんが、その最高裁判例は、令状主義の精神を没却するような重大な違法があって、これを証拠として許容することが、将来における違法な捜査の抑制の見地からして相当でないと認められる場合において、その証拠能力は否定されると。
このデータの話は、媒体とはいえ、それから指宿先生がおっしゃった任意の手法によって、データというものは、かなりのものはもう実際に捜査の中で使われていると思います。
では、それが今回の提供命令によってどれだけ広がるのか。広がる懸念もあるという御意見もあれば、もう既に広がっているだろうというような御意見もあります。
しかし、これまでの媒体とか物を基本にやってきた刑訴法の考え方から、物を取っ払うわけですね。そこはちょっと慎重に入らないと、将来における違法な捜査の抑制の見地からして相当でない、この判例は、将来性に重きを置いているわけですね、将来起こり得ることにですね。
そのことは、ここで媒体という概念がなくなる提供命令が出るわけですから、将来のことを考えた慎重な取扱いというものは必要ではないかと思いますが、先生のお考えをいただきたいと思います。
16樋樋口亮介東京大学大学院法学政治学研究科教授
お答え申し上げます。
専門が刑法の見地でして、令状審査の実情を存じ上げるわけではないということはお断りさせていただきますけれども、事実上の効果として、罰則があることを意識するようになるという変化はあるでしょうけれども、理論面から見たときに、強制処分として許される範囲を審査するという、そのような運用自体には変化がないはずであるというふうに考えます。
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井出庸生(自民)
吉開先生にも伺いたいと思います。
先生は平成二十六年まで検察官をされていたということで、今の、旧法の差押えの方は多分平成二十三年頃の法律議論であったかと思いますので、少し重なっているかなとも想像するところなんですが、先ほど申し上げました、検察官又は警察官が令状に記載すべき提出させる電磁記録というものについては、媒体があっても媒体がなくなっても変わらぬ記載でいいのか、それとも、媒体ではなくなるからより限定したものを書かなければいけないと考えるか、ちょっとその辺りを教えてください。
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18吉吉開多一国士舘大学法学部教授
お答えいたします。
当時から、記録命令差押えのときから限定は行ってきたということですので、そこが今後変わるということもないと思います。
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- (上の発言)
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井出庸生(自民)
再び池田先生に教えていただきたいと思います。
先生のレジュメの(5)、電磁的記録の情報主体に対する通知の要否、これは、今の差押えの規律でも必要はないとされている。平成二十三年、民主党政権のときに立法審議があったものですが、その際、江田五月法務大臣は、手紙を押収するときに手紙の差出人にそのことを伝えるばかがどこにいるんだと。ばかとは言わなかったです、もっと丁寧な言い方をしたんですが、それはそのとおりだと思うんです。ただしかし、電磁的情報は、手紙というわけにはいかない。
それから、(6)なんですが、保管、消去というものが、物であれば、ある程度限られた場所に、スペースに保管しておくということは可能だと思いますが、データであれば、パソコンの中の話にメインはなってくるのかなと思います。
先生がおっしゃった、押収されたものが違法であったとしても直ちにその押収物の証拠能力は否定されないというお話は、昭和の五十三年の最高裁判例でそのとおりだと思いますし、法務大臣の答弁でも、そのような考え方をもって、先生が先ほどおっしゃったように、現行の刑事法にはなじまないとか、全体への影響というようなところも、それは法務省、法務大臣も指摘しているところです。
しかし一方で、もう御存じだと釈迦に説法で大変申し訳ありませんが、その最高裁判例は、令状主義の精神を没却するような重大な違法があって、これを証拠として許容することが、将来における違法な捜査の抑制の見地からして相当でないと認められる場合において、その証拠能力は否定されると。
このデータの話は、媒体とはいえ、それから指宿先生がおっしゃった任意の手法によって、データというものは、かなりのものはもう実際に捜査の中で使われていると思います。
では、それが今回の提供命令によってどれだけ広がるのか。広がる懸念もあるという御意見もあれば、もう既に広がっているだろうというような御意見もあります。
しかし、これまでの媒体とか物を基本にやってきた刑訴法の考え方から、物を取っ払うわけですね。そこはちょっと慎重に入らないと、将来における違法な捜査の抑制の見地からして相当でない、この判例は、将来性に重きを置いているわけですね、将来起こり得ることにですね。
そのことは、ここで媒体という概念がなくなる提供命令が出るわけですから、将来のことを考えた慎重な取扱いというものは必要ではないかと思いますが、先生のお考えをいただきたいと思います。
20池池田公博京都大学大学院法学研究科教授
お答え申し上げます。
電磁的記録提供命令ということで、電磁的記録に着目した処分となることによって、違法収集証拠排除法則と呼ばれる考え方の適用の在り方に違いが生じるのではないかという御指摘と理解しております。
しかしながら、先ほどのお答えの繰り返しになるかもしれませんけれども、処分の目的はあくまで必要な電磁的記録の保全ということでありまして、媒体が関与しない、関わらないということによって、当然にそれが広がるということ、従前の記録命令付差押えの範囲と質的に異なる拡張をもたらすものではないと考えられます。
将来にわたる影響も踏まえて考慮すべきだという御指…
この発言のページ
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井出庸生(自民)
なかなか、では、今回の提供命令によって何を将来的に気をつけなければいけないかというところも、私自身もちょっと直ちに思い浮かぶものがないというのは、現時点ではそういう状況でございます。無論、これまでにあったように、そもそも令状自体が偽造であるとか、そういうものは論外だと思いますが、何か少し気をつけるべきところは、これから考えていかなきゃいけないと思います。
それから、先生のレジュメで保管、消去のところのお話を触れていただきましたので、ちょっと伺いたいと思います。
法務省、法務大臣の答弁の中でも、今回のものは現行の法律によって適切に保存されていくという話…
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22池池田公博京都大学大学院法学研究科教授
お答え申し上げます。
捜査の過程で収集された物件がいつまで保管されるのか、必要がなくなったときにどのように処理されるのかということについて明確な規定がないというのは、御指摘のとおりであります。既に法務大臣等からも説明があったように、適切に保管されているという説明の範囲で運用されているものと承知しております。
これは、委員御指摘のとおりですけれども、今回の法改正に限った話ではなくて、刑事手続全般にわたる重要な課題であるとは考えておりまして、全般を見通した検討が求められるという点で、さきに述べたとおりの見解を持っております。
以上です。
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