現行の刑訴法におきまして、捜査機関が差押え等によって被処分者以外の者に関する情報を取得した場合に、その者に通知をすることとはされておりません。
実質的に見ましても、仮に、被処分者以外の者に対して電磁的記録提供命令が行われた事実を通知しなければならないとした場合に、捜査機関の活動内容、これが捜査対象者に広く知られることとなる可能性がありますので、捜査の密行性を確保できない、さらには、罪証隠滅行為あるいは被疑者の逃亡等を招いて、捜査の目的を達することが困難となるおそれがあるということもあり得ますし、あるいは、提供を受けた電磁的記録等に記録された情報に関係する者を全て特定をした上で、その所在を突き止めて通知等をしなければならないこととなりますが、実際はそういったことは極めて困難でありますし、捜査の迅速性、これを著しく損なうことにもなりかねません。そういった問題があると我々としては考えております。
そういったことにおいて、捜査機関が電磁的記録提供命令により電磁的記録の提供を受けた場合に、被処分者以外の者に提供の事実等を通知する仕組み、これを設けて不服申立ての機会を与えるまでの必要性はないと我々としては考えているところであります。
21柴柴田勝之(立憲)
通信傍受法においては、傍受の後、一定期間内に傍受の事実を通信の当事者に通知するということにされており、これは、通信の当事者が傍受された通信の内容を確認する機会及び不服申立てをする機会を保障し、違法な処分が行われた場合の救済を図るとともに、処分の適正な実施を担保しようとするものであるとされております。
この趣旨からすれば、サーバーの管理者に対する電磁的記録提供命令で、そのサーバーにあるユーザーが保存していた電子データが提供されたような場合、同じ趣旨で当該ユーザーにも通知がされるべきと考えますが、この法案ではその通知がないという理由をお答えください。
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22森森本宏法務省刑事局長
お答えいたします。
通信傍受は、現に行われている他人間の通信の内容を知るため、当該通信の当事者のいずれも同意を得ずに行うというものでございます。また、継続的かつ密行的に、憲法の保障する通信の秘密、憲法二十一条二項の通信の秘密を制約する処分であります。こうした通信傍受の性質を踏まえ、通信傍受法においては、当該通信の当事者が傍受された通信の内容を確認する機会及び不服申立てをする機会を保障するなどの観点から、捜査機関において、傍受記録に記録された通信の当事者に対して通知することとされているところでございます。
これに対しまして、電磁的記録提供命令は、通信傍…
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23柴柴田勝之(立憲)
本会議で大臣は、電磁的記録提供命令に対して不服申立てができることを、犯罪と関連性のない個人情報が収集、蓄積されない理由とされていました。しかし、命令を受けたサーバーの管理者はユーザーから電子データを預かっているだけですから、その中にユーザーの個人情報が入っているかどうかなんて一々把握していませんし、ユーザーのためにわざわざ不服申立てを行う動機もないと思います。
個人情報の主体であるユーザーに不服申立ての機会を与える必要性について本会議でお尋ねしましたが、大臣は答弁されませんでしたので、まずこの点について改めてお尋ねします。
また、個人情報の主体である…
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- (上の発言)
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鈴木馨祐(自民)法務大臣
現行の刑訴法におきまして、捜査機関が差押え等によって被処分者以外の者に関する情報を取得した場合に、その者に通知をすることとはされておりません。
実質的に見ましても、仮に、被処分者以外の者に対して電磁的記録提供命令が行われた事実を通知しなければならないとした場合に、捜査機関の活動内容、これが捜査対象者に広く知られることとなる可能性がありますので、捜査の密行性を確保できない、さらには、罪証隠滅行為あるいは被疑者の逃亡等を招いて、捜査の目的を達することが困難となるおそれがあるということもあり得ますし、あるいは、提供を受けた電磁的記録等に記録された情報に関係する者を全て特定をした上で、その所在を突き止めて通知等をしなければならないこととなりますが、実際はそういったことは極めて困難でありますし、捜査の迅速性、これを著しく損なうことにもなりかねません。そういった問題があると我々としては考えております。
そういったことにおいて、捜査機関が電磁的記録提供命令により電磁的記録の提供を受けた場合に、被処分者以外の者に提供の事実等を通知する仕組み、これを設けて不服申立ての機会を与えるまでの必要性はないと我々としては考えているところであります。
25柴柴田勝之(立憲)
次に、通信傍受法では、不服申立てによって通信傍受命令が取り消された場合、傍受データやその複製データを消去するという規定が置かれております。これは、当該傍受に係る通信が傍受すべき通信等に当たらない場合などには、検察官等に当該傍受に係る通信の記録を保持させないのが適当であるとされております。
この趣旨からすれば、電磁的記録提供命令が取り消された場合にも、同じようにデータの消去についての規定が置かれるべきと考えますが、その規定は置かれておりません。そうすると、電磁的記録提供命令が取り消された場合にも、捜査機関が提供されたデータ、複製データを使用するのに制約は…
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26森森本宏法務省刑事局長
お答えいたします。
先ほどから御答弁させていただいておりますとおり、通信傍受と電磁的記録提供命令の差については先ほど答弁申し上げたとおりでございますが、その上で、現行の刑事訴訟法下では、捜査機関が証拠を収集した場合において、その押収処分がその後取り消された場合、その場合であったとしても、当該証拠の複製等を廃棄、消去することとはされておらず、直ちに裁判において証拠として利用することができなくなることともされておらず、むしろ、最高裁判例により、令状主義の精神を没却するような重大な違法があり、これを証拠として許容することが、将来における違法な捜査の抑制の見地…
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27柴柴田勝之(立憲)
要するに、裁判所が著しく不当と判断して排除しない限りは使います、そういうふうに聞こえましたけれども、電磁的提供命令が違法、不当であるとして取り消されても捜査機関は提供されたデータを使えるというのは、どう考えても常識に反するし、国民の皆様の理解は得られないと思いますが、法務大臣、いかがですか。
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