望月禎文部科学省初等中等教育局長

2025年4月2日・第217回国会 衆議院 文部科学委員会 第6号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 67 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 175 発言)

お答え申し上げます。

デジタル教科書につきましては、御指摘のように、令和に入りまして、実証研究の観点を含めて、順次、小中学校の英語を一〇〇%、それから、算数、数学については五〇%を超える形で広く提供して、学びの一つのツールとしていただいているところでございます。

学習効果についてのお尋ねでございますけれども、一万人以上の児童生徒を対象とした調査によりますと、デジタル教科書をいつも使う児童生徒の方が使っていない児童生徒に比べまして授業の内容がよく分かっている、課題解決に向けて自分で考え自分から取り組んでいる、学級の友達との間で話し合う活動を通じて自分の考えを深めたり広げたりすることができているという回答の割合が高いことが出てございます。

また、このICT機器の活用に慣れている小学校五年生を対象として記憶テストと理解テストを行った調査結果によりますと、デジタル教科書で学習したクラスと紙の教科書で学習したクラスの結果は、同じ、同等程度ということが出てございます。

ただ一方、デジタル教科書の活用につきましては、先ほど申し上げましたように、活用を進めておりますけれども、令和六年度におきましては四回に一回程度以上の授業で使用している教師が約六割となっておりまして、この割合は一〇%以上増加をしているんですけれども、慣れがやはり使用頻度に影響しているかなというふうに考えているところでございます。

もう一つ御指摘ございました、スウェーデンの状況でございます。二〇一〇年頃からデジタル教科書をスウェーデンは進めてございまして、直近でデジタル化の見直しが行われたというふうに承知してございますけれども、そもそも、我が国と違いまして、人口が約一千万人と少ないことでありますとか、あるいは、教科書検定による教科書の質保証がないことなど、状況がちょっと異なることは考慮する必要があると思ってございます。

また、デジタル教科書の推進以降も、国際学力調査、いわゆるTIMSSでは過去三回とも成績が向上いたしまして、PISAでは二〇一五、二〇一八と向上し、直近の二〇二二年のみスウェーデンは低下している状況がございます。

この学力の低下の原因というのが、指摘されている学力の低下の原因が、スマートフォンの使い過ぎなど日常生活によるものではなくて、デジタル教科書の使用によるものかどうか、今後の学力調査の動向など、更に注視が必要であるというふうに考えてございます。

中教審のワーキンググループの中間まとめにおきましては、そうした諸外国の状況も参考にしまして、教科書の形態として紙だけでなくデジタルによるものも認めるなどの方向性が示されているところでございますけれども、文部科学省といたしましては、パブリックコメントなども通じまして、いろいろな御意見をいただいてございます。しっかりと耳を傾けながら、次期の学習指導要領の改訂を見据えて、こうしたワーキンググループにおける十分な御審議をいただきたいというふうに考えているところでございます。

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