中村和彦外務省国際法局長

2025年4月2日・第217回国会 衆議院 内閣委員会 第10号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 449 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 463 発言)

お答え申し上げます。

御質問の防護区域でございますが、海底ケーブルを防護するために海底ケーブルの周辺にケーブルを損壊する可能性のある活動、例えば漁業活動などを禁止する区域、こういったものを設定する措置という御理解でよろしいでしょうか。(緒方委員「はい」と呼ぶ)では、その前提で御説明させていただきます。

まず、公海についてでございますが、国連海洋法条約上は、公海にそのような区域を設定することを許容する明示的な規定はございません。ただ、その一方で、同じ国連海洋法条約では、公海自由の原則に基づきまして、海底ケーブル敷設の自由、航行の自由、漁獲の自由等が認められておりまして、各国はこれらの自由を他国の利益に妥当な考慮を払って行使しなければいけないということが規定されております。

つまり、船舶を航行させたり漁船を航行させたりする船は、それぞれ航行の自由、漁獲の自由を行使するわけですが、それらの国も海底ケーブルを敷設している国のその自由も尊重しなければいけない、妥当な考慮を払えということは書いてあるわけでございます。

こうした規定を踏まえまして、現在、国際社会では、海底ケーブルを防護するためにいかなる措置を取ることができるかについて様々な議論が行われておりまして、政府といたしましても、そうした国際的な議論の動向を注視しつつ、海底ケーブル防護のためにいかなる措置を取ることができるかということは検討しておるところでございます。

あわせまして、排他的経済水域についても言及がございましたので、一般論としてこちらもお答えしますと、国連海洋法条約上、まず排他的経済水域、EEZにつきましては、沿岸国、非沿岸国を含む全ての国がEEZにおいて海底ケーブルを敷設する自由があるということが規定されております。また、関連しまして、大陸棚におきまして沿岸国が自国の領土又は領海に入る海底ケーブル、これに関しては条件を定める権利がある、こういう規定がございます。

これらの規定につきましても、それらの規定を踏まえて沿岸国その他の関係国が海底ケーブルを防護するためにどういうことができるかというのはまさに様々な議論が行われておりまして、同様に、日本政府として、それを注視しつつ、何ができるかということを検討している状況でございます。

前後のやりとり

445の発言を見る

453の発言を見る