黒崎将広防衛大学校総合安全保障研究科教授

2025年3月28日・第217回国会 衆議院 内閣委員会 第9号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 29 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 119 発言)

お答えいたします。

まず、緊急避難で武力行使を正当化できるかについては、これは国際法学者の中では合意に至っていません。したがいまして、緊急避難でも武力の行使は正当化できるという見解と、いや、できないんだ、緊急避難の場合は武力は駄目なんだという見解が両方ございます。

ただ、いずれにしましても、日本としましては、恐らくこの法案が前提としているのは、武力に至らない、これはもう至上命題であるということでございますので、その必要最小限度で域外のアクセス・無害化措置を講じるという仕組みだと思いますので、平素から、そうしています、それに徹しますということを対外的に発信して、信用を確保しておくことが重要だと思います。

それで、国際法上、違法性阻却事由が認められるのかというのは、国際判例でも、これは違法性阻却事由として認められているというようなことは出ていますので、ここの点については疑いはなかろうかと思います。

ただ、問題は、その厳格な要件でございます。ここがやはり、国家責任条文という、二十五条だったと思うんですが、細かな規定がございます。そこをきちんと個々の具体的なケースに応じて満たしているということを慎重に、もしこれに援用する場合には主張していくということはしなければならないと思いますが、違法性阻却事由としては今日は認められているということは改めて強調したいと思います。

以上です。

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