谷滋行警察庁刑事局長

2025年2月12日・第217回国会 衆議院 内閣委員会 第3号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 70 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 375 発言)

お答えいたします。

御指摘のGPSに関する捜査でございますけれども、平成二十九年の最高裁判所決定におきまして、個人の意思に反して住居等に準ずる私的領域に侵入する捜査手法であり、重要な法的利益を侵害し、強制の処分に当たると判示されたものと承知しております。

今回の仮装身分捜査でございますけれども、インターネット等を通じて実行者の募集が行われている犯罪の捜査におきまして、警察官の身分を秘して募集に応じたふりをして犯罪に関する情報の入手を図る捜査、これは、最高裁決定で指摘されている住居等に準じる私的領域に侵入するという捜査手法とは異なるものでありまして、これまでも任意捜査の一つとして実施をしてきております。

今回導入する仮装身分捜査は、架空の身分証明書を使うという点を除きますと、入手しようとしている情報も含め、こうした捜査と同様のものでありまして、任意捜査として実施し得るものと考えております。

次に、御指摘の成り済まし捜査につきましてですが、平成二十九年の鹿児島地裁加治木支部判決におきまして、捜査対象者が犯罪を実行しやすい状況を作出し、同対象者が犯罪の実行に出たところで検挙する手法とされておりまして、犯罪を誘発する側面があるとされております。その上で、本件判決に係る事件においては、こうした捜査を行う必要性がほとんどないと認められまして、任意捜査として許容される範囲を逸脱していると判示されたものと承知しております。

今般の仮装身分捜査は、相手方が既に強盗等の実行に向けた行為を進めているところに実行者を装って応募するものでありまして、犯罪を誘発するものではないことから、御指摘の成り済まし捜査とは異なるものでございます。

また、これらの犯罪においては、犯行の指示が匿名性の高い通信ツールで行われている実態が見られるなど、仮装身分捜査を実施しなければ、犯人を検挙し、犯行を抑止することが困難であると認められ、その必要性も認められることから、この点からも、任意捜査として実施し得ると考えているものでございます。

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