阿部知子 (立憲民主党)

2025年6月10日・第217回国会 衆議院 総務委員会 第17号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 36 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 149 発言)

隊員を守るためにいろいろやっていただいていること、防護服やマスクのお話も大臣にしていただきましたが、私は、まず大前提として、職員並びに関係者にがんが多い仕事なんだということを自覚されることから全てが始まるんだと思います。

実は、アメリカのいわゆる国立労働安全研究所、ここでは二〇一三年から、今を遡ること十数年前から、中皮腫、アスベストによるがんですね、これが消防士さんは他の職種の二倍であるとか、様々な消防士さんのがんについての研究をしてこられました。また、アメリカ及びカナダの消防士のがん罹患などを分析している団体によれば、消防士さんの死亡原因の第一位はがんで全体の六七%を占めると。こういう先行する報告の上に、二〇二二年七月一日に国際がん研究機関により職業としてグループワンに位置づけるということがあったわけでございます。

大臣、次のページを開いていただけますでしょうか。

これは国際消防士連合というところが集計を分かりやすく出しておられますが、上段が、実は二〇〇一年から急速に消防士のがんの発生が増えているという図でございます。そして、二〇〇二年から二〇二三年の調査によれば、消防士として働いていた方の死亡原因一位ががんであると。これは先ほど申し述べましたが、それを分かりやすく。この国際消防士連合というところはそういうことを消防士さんたち共有の認識にして、今大臣が冒頭おっしゃってくださった様々な備えをどうしていくかということにも心を砕いている団体であります。分かりやすいので、御紹介をさせていただきました。

その次のページ、さて日本はといいますと、職業が原因でがんになる、これを職業がんと申しますが、この認識について非常に低いということが言われています。その理由は、業務との関係性が明確になっておらず労災認定がなかなかされないというようなこととか、あるいは、いわゆるアスベスト、石綿による肺がんや中皮腫にしても世界各国の統計よりははるかに少ない、年間九百人ほど、そして、そのほかの職業がんとして労災認定されている人は二十人ほどであると。

下に比較の表を置いてございます。これは化学物質情報管理研究センターの労働安全衛生研究所から取りましたが、例えばイギリスにおいては、亡くなられた職業がんの方のうち、九千人おられるんですけれども、五千人が石綿によるものであると。中皮腫か肺がんかということですね。比べて日本は、人口は倍なんですけれども九百人弱であると。何が違うのか、私は認識をきっちりと共有してもらって予防してもらうということが大きいと思うんです。

次のページを見ていただけますでしょうか。ここには今申し上げたアスベスト、二〇〇五年に大きな問題になりました、尼崎というところでアスベスト、石綿のある工場の周辺住民にアスベスト被害が出たのでアスベストによる健康被害ということが大きくクローズアップされたときですが、そのとき一応、消防庁としてはこうした通知、通達を出しておられます。これまで、警戒警報が鳴るのはNBCといって、ニュークリア、バイオ、ケミカルなどについては十分防護せよという通知が出ておるんですが、そこにはないアスベストについての通知でありました。

大臣はそもそも、先ほどの、職業がんが日本では発見されづらい、特に消防士さんにおいてはアスベストの問題が大きいという認識はこれまでおありであったでしょうか、お伺いいたします。

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