植田和男日本銀行総裁

2025年3月26日・第217回国会 衆議院 財務金融委員会 第12号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 116 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 163 発言)

これは先ほど来申し上げていることでありますが、現在の高いインフレ率の中に、一時的な要因、過去の輸入物価上昇であったり最近の食料品価格上昇の影響が含まれております、これを除いた部分、これが大まかには基調的な物価上昇率ですが、これが今ちょっとまだ二%を下回っていると判断しております。これが二%に向けて高まっていくかどうかという点を今後注意深く見ていくということでありますが、それをもう少し分かりやすく表現できないかという御質問だと思いますが、既に私の記者会見等で何度か、いろいろなところで申し上げていることをまとめてみますと、一つ見るべきところは賃金の動きということだと思います。賃金と物価の好循環が続いていくかどうかという観点から基調的な物価の動きを判断するということでございますので。

賃金上昇率というところを、例えば所定内給与を見てみますと、去年の暮れあるいは今年の前半、三%前後のところに来ております。今年の春闘も去年並みプラスアルファくらいに来ておりますので、そうした動きが続くというふうに期待しております。この三%の賃金上昇率というのは、生産性の上昇率が一%くらいだと考えますと、二%の物価上昇と大体整合的な水準に来ている。したがって、賃金について見る際には、今後これが定着していくかどうかという観点が非常に重要になると考えていますし、その意味では、現在春闘で出てきているような姿が幅広く経済全体に広がるかどうかというところを見ていきたいと思っております。

それから、賃金、物価の好循環ということですので、この上がりつつある賃金が、物価、特に影響を受けやすいサービス価格に適切に反映されていくかどうかというところを引き続き見ていきたいというふうに思っております。

さらに、基調的物価の判断というところでは、中長期的なインフレ上昇率に対する予想、期待インフレ率ですね、ここをいろいろな指標で丁寧に分析し、今まだちょっと二に届いていないと思いますが、二に近づいていくかどうかという辺りをきちんと見ていきたいというふうに考えております。

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