ありがとうございます。
この点については、先ほども御説明させていただいたとおりなんですけれども、一旦、旧区分所有者が共用部分の瑕疵についての損害賠償請求権を分属して持っていて、それを外に持って出られる、そして個別行使できるという法律が成立してしまうと、もう取り返しがつかない状態になるということを申し上げました。
それが最大の問題なわけですけれども、翻って言うならば、旧区分所有者に損害賠償請求権があることについて区分所有法で新たに定めてしまうということは、これは創設規定で、区分所有法の規定でそんなものを定められるわけはないので、恐らくなら、沖野先生などはこれは注意規定と考えておられるだろうと考えるわけですね。
そうすると、このような別段の意思表示があって、自分が請求するということを言えば自分で請求できる、分割請求もできるという法律が制定されてしまうということになりますので、これは遡及効を持ってしまう。逆に、今回の二十六条改正が遡及効を持ってしまうことを意味するわけですね。
当たり前じゃないかと思っておられるかも分からないけれども、今までそんな例は見たことがないんです。旧区分所有者が外に出ていったのに、共用部分についての損害賠償請求権を個別に行使されている例なんていうのは見たことがないのに、それがこれからできますよということになったら、えらい問題になるんじゃなかろうかと思っているわけです。
例えば、三井不動産レジデンスが分譲したパークシティLaLa横浜は、二〇〇七年に完成した七百五戸のマンションですけれども、八年後の二〇一五年十月に、くいが支持層に到達しておらず傾いてくるということが判明して大問題になった。その後、建て替えとなって、区分所有者は相当手厚い賠償を受けたことになっているわけですね。これは報道でよく出ています。当然のことながら、分譲からこの建て替えの問題が起こるまでの八年間あるわけですので、転売も当然生じていたと考えられます。この件で、旧区分所有者が権利行使したなんて例は聞いたことがないです。
ところが、今回の二十六条改正案が通ってしまうと、あっ、そうなの、自分たちにもあったのということを皆さん知ってしまうわけですね。そうすると、遡って、もう売って出てしまった人たちが、あの新区分所有者が賠償を得ているんだったら、自分も、自分にこそ権利があるんじゃないのと権利行使するかも分からないですよね。
つまり、過去の法律関係を覆滅させるということでいうならば、今回の二十六条改正というのも、当然承継説についてすごく問題だ、遡及効があるのは問題だということを言われるんですけれども、今回の二十六条改正案も物すごい問題を生じるんじゃないでしょうかというふうに考えます。
以上です。
72たたがや亮(れいわ)
れいわ新選組のたがや亮です。
本日は、お忙しい中、参考人の皆様、ありがとうございます。
時間もないので、早速質問させていただきたいと思いますが、まず、神崎参考人にお伺いします。多分、質問がかぶると思うんですけれども、先ほど、まだ話し足りないこと、いっぱいあろうかと思いますので、十分しゃべっていただければなと思います。よろしくお願いいたします。
法務省は、マンションの共用部分に欠陥があった場合の損害賠償請求権について、売却などで所有権が移った場合に損害賠償請求権も自動的に移る当然承継を採用しなくても、改正法案にプラスして、マンションの標準管理規約の改…
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73神神崎哲欠陥住宅被害全国連絡協議会幹事長
ありがとうございます。
まず、後者の御質問から答えた方が分かりやすいかと思います。
まず、管理規約の改正には遡及効がありません。管理規約を改正した後の法律関係のみを規律することになりますので、標準管理規約を改正して、かつ、それに従って各区分所有マンションの管理規約を改正して初めて効力を持つんですけれども、それ以前に転売して出ていった人にはその効力は及びませんので、多くのマンションでは問題が解決しないということになります。
それから、果たして標準管理規約やその改定で解決するのかという、国交省の方針で解決するのかという点については、データをつけておきま…
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74たたがや亮(れいわ)
ありがとうございます。
これは、やはり、共用部分という特殊なケースにおいて、それが誰の財産であるかということの争いなんですけれども、特殊なケースなので、こういったことというのは、共有の財産という部分、単なる財産権という形でなくて、しっかりと特別法でそれを担保していくという形が僕は一番望ましいとは思っているんですけれども。
では、次も神崎参考人に伺いますが、今回の改正法案が成立して損害賠償請求権が旧区分所有者に残ってしまう問題が現実化した場合、例えば、五年後に改めて当然承継案で法の改正が行われたとしても、個々の元所有者に損害賠償請求権などが残ってしまう…
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- (上の発言)
75神神崎哲欠陥住宅被害全国連絡協議会幹事長
ありがとうございます。
この点については、先ほども御説明させていただいたとおりなんですけれども、一旦、旧区分所有者が共用部分の瑕疵についての損害賠償請求権を分属して持っていて、それを外に持って出られる、そして個別行使できるという法律が成立してしまうと、もう取り返しがつかない状態になるということを申し上げました。
それが最大の問題なわけですけれども、翻って言うならば、旧区分所有者に損害賠償請求権があることについて区分所有法で新たに定めてしまうということは、これは創設規定で、区分所有法の規定でそんなものを定められるわけはないので、恐らくなら、沖野先生などはこれは注意規定と考えておられるだろうと考えるわけですね。
そうすると、このような別段の意思表示があって、自分が請求するということを言えば自分で請求できる、分割請求もできるという法律が制定されてしまうということになりますので、これは遡及効を持ってしまう。逆に、今回の二十六条改正が遡及効を持ってしまうことを意味するわけですね。
当たり前じゃないかと思っておられるかも分からないけれども、今までそんな例は見たことがないんです。旧区分所有者が外に出ていったのに、共用部分についての損害賠償請求権を個別に行使されている例なんていうのは見たことがないのに、それがこれからできますよということになったら、えらい問題になるんじゃなかろうかと思っているわけです。
例えば、三井不動産レジデンスが分譲したパークシティLaLa横浜は、二〇〇七年に完成した七百五戸のマンションですけれども、八年後の二〇一五年十月に、くいが支持層に到達しておらず傾いてくるということが判明して大問題になった。その後、建て替えとなって、区分所有者は相当手厚い賠償を受けたことになっているわけですね。これは報道でよく出ています。当然のことながら、分譲からこの建て替えの問題が起こるまでの八年間あるわけですので、転売も当然生じていたと考えられます。この件で、旧区分所有者が権利行使したなんて例は聞いたことがないです。
ところが、今回の二十六条改正案が通ってしまうと、あっ、そうなの、自分たちにもあったのということを皆さん知ってしまうわけですね。そうすると、遡って、もう売って出てしまった人たちが、あの新区分所有者が賠償を得ているんだったら、自分も、自分にこそ権利があるんじゃないのと権利行使するかも分からないですよね。
つまり、過去の法律関係を覆滅させるということでいうならば、今回の二十六条改正というのも、当然承継説についてすごく問題だ、遡及効があるのは問題だということを言われるんですけれども、今回の二十六条改正案も物すごい問題を生じるんじゃないでしょうかというふうに考えます。
以上です。
76たたがや亮(れいわ)
ありがとうございます。
結局、この改正法案で、分属帰属という部分で解釈をして、それで、契約書若しくはマンション規約というところで担保していこうということだと思うんですね。
今までの内容は、当然承継という形で何となく、誰もそれで問題にせず、うまくやってきたにもかかわらず、二十六条の改正によって、寝た子を起こすといってしまうこと。
また、今の世相だと、どうしても、外国人の投資家、個人投資家等々が、かつての目的とは違う目的でマンションを所有しているということだと思うので、今、分属帰属の考え方で進んでいますけれども、当然承継の法改正をして、それで逆に、契約…
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77神神崎哲欠陥住宅被害全国連絡協議会幹事長
当然承継案という我々が主張している案は、取り立てて特別な考え方と私は考えておりません。現在の区分所有法の共用部分の共有持分に関する考え方と極めて親和性があるといいますか、むしろ、論理必然的な考え方だと考えておりますので、これに沿った改正をするというのは、あくまで注意的な改正であって、特段の手当てをしなくても、当然に、これまでの関係を崩すものではないと考えておりますけれども、それを確認的に明確にしておくということは非常に重要なので、それは、先ほどから問題になっている、規約で手当てとか、契約書で手当てというような曖昧なものではなくて、法令で画一的に手当てする…
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78沖沖野眞已東京大学大学院法学政治学研究科教授
ありがとうございます。
お考えは、一つ、分属の話と当然承継の話を一応区別をさせていただきます。
分属自体は、損害賠償債権自体が各人に帰属しているという話で、ここはもうずっとそれで、これまでの改正もありましたので、それは前提になっているということだと思います。
問題は、区分所有権を譲渡したときに、その債権がついていくのかという、そこのところで、それを当然承継を入れることによって、例えば、これまでから問題とされていますような、もう既に瑕疵が判明した段階で譲渡をせざるを得なくなっているとか、あるいは、もう修補もしたのに、その後、きちんとしたものだというこ…
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