お答え申し上げます。
本年四月九日の衆議院国土交通委員会におきまして、委員の御質問に対しまして、共用部分に生じた損害賠償金について、各区分所有者又は旧区分所有者が個別に受領することを禁じ、その使途を建物の瑕疵の修補のために用いるものとする旨を集会の決議で決し、又は規約で定めておくことが可能であり、あらかじめこのような集会の決議又は規約の定めをしておくことで、管理者は、区分所有者又は旧区分所有者を代理して受領した損害賠償金を、決議又は規約の定めに基づきまして、旧区分所有者に渡さずに、建物の修補費に充てることが可能となると考えている旨申し上げたところでございました。
この共用部分について生じた損害賠償金を、共用部分等の修復に用いるとして、その使途を、分譲時でなく分譲後において規約で定めること、これは、共用部分の管理に関する事項に当たると考えられるため、規約で定めることができるものと考えております。
このような規約が定められた場合には、その規約の定められたときが分譲時でなく分譲後でも、その時点で区分所有者であった者は当該規約で定められた義務を負い、それ以後に区分所有権を譲渡してもその義務を負うことになりますものですから、そのような旧区分所有者との関係では、管理者が受領した損害賠償金を修補費に充てることができる、これを申し上げたところでございます。
これに対しまして、この規約が定められる前に区分所有権が譲渡された場合には、旧区分所有者が規約等で定められた義務を負うことにはならないため、管理者が受領した損害賠償金について制約を受けることがないというふうに考えております。
続いて、自動的に権利移転するという法改正についての指摘がございました。
分譲業者から購入したマンションの共用部分に瑕疵があった場合には、買主であります区分所有者は、それが売買契約の契約の内容に不適合であるとして、当該売買契約の契約不適合責任に基づき、分譲業者に対し、その瑕疵を修理するために必要な費用相当額の損害賠償請求権を有するところでございます。
この損害賠償請求権は、売主である分譲業者と買主である区分所有者との間の契約関係により、買主が取得する損害賠償請求権でありまして、区分所有権や共用部分に係る持分権とは別個の債権でございます。
このような区分所有権等とは別個の債権につきまして、御指摘のように、区分所有権等の譲渡に伴い、区分所有者の意思にかかわらず、その処分や移転を一律に強制する特別の規律を設けることは、財産権の保障等の観点から特に慎重な検討が必要であると考えております。
また、仮にこのような規律を設けるといたしますと、例えば共用部分に瑕疵があった場合、ひとまず管理組合において修繕を行うことも多いものと承知しておりますが、修繕費用を負担した旧区分所有者から現区分所有者に当該損害賠償請求権が移転をしてしまい、修繕費用を負担した旧区分所有者が損害賠償金からの回収ができないという、著しく不合理な事態が生じかねないといったようなことも考えられるところでございます。
そのため、本改正法案では、区分所有権の譲渡がされた場合に、その譲渡人が有していた共用部分等に係る損害賠償請求権を譲受人に当然に移転させる、こういった規律を設けることはしていないところでございます。
135
中川康洋(公明)
ありがとうございました。
今の答弁を聞くと、マンション管理士等の選任もあり得るというふうに理解をいたしました。やはり法務省さんの答弁はなかなか全般的に堅いなと思いながら伺わせていただいて、しかし、内容を聞くと、これを是としているじゃないかというのも理解しながら、今回の法改正については、次回も質問の機会があるかというふうにも聞いておりますので、また観点を変えて、引き続き質問をさせていただきたいと思います。
以上で公明党の質問を終わります。大変にありがとうございました。
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136
中谷真一(自民)
次に、たがや亮君。
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137たたがや亮(れいわ)
れいわ新選組の管理人、たがや亮です。
時間の関係で、通告していた質問を幾つか割愛をさせていただきたいと思います。
また、マンションの部屋の持ち主である区分所有者のことを、便宜上、所有者と呼びますので、どうぞよろしくお願いいたします。
さて、区分所有法が最初に制定されたのは昭和三十七年、六十年以上も前。当時のマンションは、非常に付加価値、いわゆるステータスが高く、相当高価で、外資系の社宅やお金持ちが買っている印象。その当時、家は人生最大の買物であり、一生住み続けるとの意識が強かったのではないでしょうか。
しかしながら、最近では、比較的若い層や外国人…
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- (上の発言)
138内内野宗揮法務省大臣官房審議官
お答え申し上げます。
本年四月九日の衆議院国土交通委員会におきまして、委員の御質問に対しまして、共用部分に生じた損害賠償金について、各区分所有者又は旧区分所有者が個別に受領することを禁じ、その使途を建物の瑕疵の修補のために用いるものとする旨を集会の決議で決し、又は規約で定めておくことが可能であり、あらかじめこのような集会の決議又は規約の定めをしておくことで、管理者は、区分所有者又は旧区分所有者を代理して受領した損害賠償金を、決議又は規約の定めに基づきまして、旧区分所有者に渡さずに、建物の修補費に充てることが可能となると考えている旨申し上げたところでございました。
この共用部分について生じた損害賠償金を、共用部分等の修復に用いるとして、その使途を、分譲時でなく分譲後において規約で定めること、これは、共用部分の管理に関する事項に当たると考えられるため、規約で定めることができるものと考えております。
このような規約が定められた場合には、その規約の定められたときが分譲時でなく分譲後でも、その時点で区分所有者であった者は当該規約で定められた義務を負い、それ以後に区分所有権を譲渡してもその義務を負うことになりますものですから、そのような旧区分所有者との関係では、管理者が受領した損害賠償金を修補費に充てることができる、これを申し上げたところでございます。
これに対しまして、この規約が定められる前に区分所有権が譲渡された場合には、旧区分所有者が規約等で定められた義務を負うことにはならないため、管理者が受領した損害賠償金について制約を受けることがないというふうに考えております。
続いて、自動的に権利移転するという法改正についての指摘がございました。
分譲業者から購入したマンションの共用部分に瑕疵があった場合には、買主であります区分所有者は、それが売買契約の契約の内容に不適合であるとして、当該売買契約の契約不適合責任に基づき、分譲業者に対し、その瑕疵を修理するために必要な費用相当額の損害賠償請求権を有するところでございます。
この損害賠償請求権は、売主である分譲業者と買主である区分所有者との間の契約関係により、買主が取得する損害賠償請求権でありまして、区分所有権や共用部分に係る持分権とは別個の債権でございます。
このような区分所有権等とは別個の債権につきまして、御指摘のように、区分所有権等の譲渡に伴い、区分所有者の意思にかかわらず、その処分や移転を一律に強制する特別の規律を設けることは、財産権の保障等の観点から特に慎重な検討が必要であると考えております。
また、仮にこのような規律を設けるといたしますと、例えば共用部分に瑕疵があった場合、ひとまず管理組合において修繕を行うことも多いものと承知しておりますが、修繕費用を負担した旧区分所有者から現区分所有者に当該損害賠償請求権が移転をしてしまい、修繕費用を負担した旧区分所有者が損害賠償金からの回収ができないという、著しく不合理な事態が生じかねないといったようなことも考えられるところでございます。
そのため、本改正法案では、区分所有権の譲渡がされた場合に、その譲渡人が有していた共用部分等に係る損害賠償請求権を譲受人に当然に移転させる、こういった規律を設けることはしていないところでございます。
139たたがや亮(れいわ)
るる今法務省さんが述べられておりましたけれども、区分所有法は民法の特別法です。共有について分割を前提とした民法の理論ではなくて、共有部分の分割を前提としない、あるいは分割ができないとする立場に立つ区分所有法の共有の在り方を重要視すべきだと思います。
また、元の所有者が修繕費用を負担した場合に、損害賠償請求権が新しい所有者に自動的に移転すると不合理な事態が生じかねないとの答弁ですが、区分所有権、つまり、マンションの部屋の売買時に共用部分に瑕疵があることが分かっているのであれば、損害賠償が認められた場合、その額を前の所有者に返金する旨を売買契約に盛り込めば…
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140
中野洋昌(公明)国土交通大臣
たがや委員にお答えを申し上げます。
マンションには、委員御指摘の外国人など投資目的での購入者の方も含めて、様々なニーズを持つ方が居住をしております。こうした方々の合意形成を図りながら、管理規約の見直しを含め、適切な管理を行っていくことが必要だというふうに考えております。
令和五年度マンション総合調査によりますと、管理規約を定めている管理組合のうち、九割以上の管理組合が管理規定の見直しを行ったことがあるとされておりまして、必要な管理規約の改定については広く行われている状況が見られるところもございます。投資目的の所有者がいることによって管理規約の改定が困…
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141たたがや亮(れいわ)
大臣、ありがとうございます。
冒頭に申し上げたとおり、マンションは住むためのものから投資の対象としてお金を生むものにも変化を遂げているので、投資目的のマンション購入者は、少しでも高く売却すること、自分の利益を最大化することを考えていますので、損害賠償請求権は、修繕に使われるのではなく、自分たちの、元の所有者にお金で支払われる方を選択するんじゃないか。これは元の所有者からマンションを買った新しい所有者も同じで、規約改定に反対する可能性はゼロではないと思います。権利の主張を惜しまない人々が生み出す大混乱必至の状況を想定しておくべきだと思います。
次の質問…
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