私は、日本共産党を代表して、医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律等の一部を改正する法律案に反対の討論を行います。
反対の理由は、本改正による薬事承認における要件緩和により、有効性、安全性が不確実な新薬が市場に流通し、患者にそのリスクを負わせることが懸念されるからです。
現行の条件付承認制度については、申請時に多人数の患者を対象とした検証的臨床試験の実施が困難という要件を付していますが、改正案ではこれを外し、検証的臨床試験の実施ができる場合であっても、希少で患者数が少ない疾患や重篤で代替治療法がない疾患であれば、やらなくても申請が可能となります。
これまで検証的臨床試験の成績の提出を必須としていたのは、少人数の患者を対象とする探索的臨床試験だけでは有効性と安全性が十分に評価できないからです。一度医薬品が市場に出れば、臨床試験を組むことは困難になります。
また、本改正では、通常承認の申請時に必要とされた臨床試験の試験成績に関する資料その他の資料を条文上削除し、省令で定める資料に変更しており、薬事承認行政における重要な原則を変えることになります。ランダム化比較試験ではなく、リアルワールドデータのみの資料で申請、承認に道を開き得る本改正は認められません。
厚労省は、この見直しの狙いを、日本市場に新規参入する外国企業が日本市場へアクセスしやすいように、米国と同じ仕組みにすることでドラッグラグ、ドラッグロス解消に寄与するものとしていますが、米国の迅速承認制度の下で承認された多くの抗がん剤が有用性を示せなかったとする調査結果について検証もされていません。
こうした検証なしに、海外の製薬企業の日本市場参入のために行う本改正の規制緩和は、患者に安全性、有用性においてリスクを負わせるものであり、認められません。
ドラッグラグ、ドラッグロスの解決には、臨床試験を実施するための環境整備、医療研究予算の抜本的拡充こそ必要です。
また、要指導医薬品、一般用医薬品の販売についても規制緩和が図られていますが、若年者の薬物乱用が社会問題となる中で、購入のハードルを下げるよりも、法令遵守の徹底、そのための対策こそ必要です。
以上述べまして、反対討論とします。
2
藤丸敏(自民)
これより討論に入ります。
討論の申出がありますので、順次これを許します。井坂信彦君。
この発言のページ
3
井坂信彦(立憲)
私は、立憲民主党・無所属を代表して、政府提出の医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律等の一部を改正する法律案に賛成の立場から討論を行います。
政府提出法案による医療品等の安定供給体制や品質、安全性の確保を強化するための改正内容は、医薬品不足が長期化する現状や製薬企業の不正事案の発覚等を踏まえれば、早急に措置を講ずるべき必要性があると考えます。
一方で、条件付承認制度の適用拡大は、希少、重篤な疾患の速やかな治療の観点からその必要性は認められるものの、効果の不確かな医薬品も有効性の検証が不十分なまま承認されて流通することが懸念され…
この発言のページ
4
藤丸敏(自民)
次に、田村貴昭君。
この発言のページ
- (上の発言)
5
田村貴昭(共産)
私は、日本共産党を代表して、医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律等の一部を改正する法律案に反対の討論を行います。
反対の理由は、本改正による薬事承認における要件緩和により、有効性、安全性が不確実な新薬が市場に流通し、患者にそのリスクを負わせることが懸念されるからです。
現行の条件付承認制度については、申請時に多人数の患者を対象とした検証的臨床試験の実施が困難という要件を付していますが、改正案ではこれを外し、検証的臨床試験の実施ができる場合であっても、希少で患者数が少ない疾患や重篤で代替治療法がない疾患であれば、やらなくても申請が可能となります。
これまで検証的臨床試験の成績の提出を必須としていたのは、少人数の患者を対象とする探索的臨床試験だけでは有効性と安全性が十分に評価できないからです。一度医薬品が市場に出れば、臨床試験を組むことは困難になります。
また、本改正では、通常承認の申請時に必要とされた臨床試験の試験成績に関する資料その他の資料を条文上削除し、省令で定める資料に変更しており、薬事承認行政における重要な原則を変えることになります。ランダム化比較試験ではなく、リアルワールドデータのみの資料で申請、承認に道を開き得る本改正は認められません。
厚労省は、この見直しの狙いを、日本市場に新規参入する外国企業が日本市場へアクセスしやすいように、米国と同じ仕組みにすることでドラッグラグ、ドラッグロス解消に寄与するものとしていますが、米国の迅速承認制度の下で承認された多くの抗がん剤が有用性を示せなかったとする調査結果について検証もされていません。
こうした検証なしに、海外の製薬企業の日本市場参入のために行う本改正の規制緩和は、患者に安全性、有用性においてリスクを負わせるものであり、認められません。
ドラッグラグ、ドラッグロスの解決には、臨床試験を実施するための環境整備、医療研究予算の抜本的拡充こそ必要です。
また、要指導医薬品、一般用医薬品の販売についても規制緩和が図られていますが、若年者の薬物乱用が社会問題となる中で、購入のハードルを下げるよりも、法令遵守の徹底、そのための対策こそ必要です。
以上述べまして、反対討論とします。
6
藤丸敏(自民)
以上で討論は終局いたしました。
―――――――――――――
この発言のページ
7
藤丸敏(自民)
これより採決に入ります。
内閣提出、医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律等の一部を改正する法律案について採決いたします。
本案に賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
この発言のページ
8
藤丸敏(自民)
起立多数。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。
―――――――――――――
この発言のページ