竹内千春 (立憲民主党)

2025年6月4日・第217回国会 衆議院 外務委員会 第14号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 72 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 170 発言)

ありがとうございます。

人権は普遍的価値の中核、人権擁護は責務だ、人権外交を重視していくというお言葉、ありがとうございます。

言うまでもなく、この国際人権の概念は第二次世界大戦の悲惨な経験から誕生しました。人権問題を国内問題と当時捉えていて、ナチスのホロコーストにも介入しなかった、そんな反省を踏まえ、人権問題に国境はないとの観念が共有され、世界人権宣言が採択された。これを実効あらしめるために、各種人権条約が作成されました。

日本でも、主要な国際人権条約八つ、自由権規約、社会権規約、女性差別撤廃条約、子どもの権利条約、障害者の権利条約、人種差別撤廃条約、拷問等禁止条約、そして強制失踪条約を批准しています。

でも、人権条約を批准したからといって、実際に人権侵害が生じたときに、それだけでは救済はされない。もちろん、国内裁判所への救済は可能ですけれども、裁判は費用や時間もかかることも現実です。広く市民が迅速に、費用がない場合でも人権救済を求めることができるのが国内人権機関。国や自治体もまた人権侵害を引き起こす可能性は否めないので、国内人権機関は政府から独立が必要だというふうに言われています。

そこで、国内人権機関の設置について伺いたいと思います。

一九九〇年、パリで開催された国内人権機関の地位に関する原則、いわゆるパリ原則が採択され、一九九三年に国連が開催した世界人権会議で採択されたウィーン宣言及び行動計画で、パリ原則にのっとった国内人権機関の設立と強化が推奨されました。それを受けて国連が定めたビジネスと人権に関する指導原則、この三本の柱の一つが救済へのアクセス、その中で国内人権機関の重要性がうたわれています。企業活動においても、人権尊重の実現に国内人権機関の設置は極めて重要です。

二〇一八年の段階で、各国で既に百二十以上の国内人権機関が設置されています。今ではもっと増えていると思われますが、日本では、いまだにこれが設置されていません。二〇二〇年に、日本は、ビジネスと人権に関する指導原則を国内において実施するため、ビジネスと人権に関する行動計画を作成していますが、その中でも、この指導原則が求める日本国内での国内人権機関の設置に関しては何らの言及がありませんでした。

その後、国連ビジネスと人権作業部会が二〇二三年に訪日調査を行って、日本に対して国内人権機関の設置を勧告しています。また、翌年、二四年には、国内のステークホルダーから聴取して作成されたステークホルダー報告書でも、国内人権機関の実効的な救済へのアクセスに関する役割、特に基礎的、間接的な役割は、企業の人権尊重の取組を促進する上でも有益であるという結論がされて、政府に対し、パリ原則に合致した国内人権機関を設置すること、この議論を継続することを提案されています。

このように、国内外から国内人権機関の設置が求められている中で、政府は今まさに、今年度中にビジネスと人権に関する行動計画の改定版を出すその作業を進めているところだと思います。

そこで、伺います。

現在進められている同行動計画の改定版、この中ではパリ原則にのっとった国内人権機関の設置を明示的に言及されているかについてお伺いいたします。

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