山下芳生 (日本共産党)

2024年12月19日・第216回国会 参議院 環境委員会 第2号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 141 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 200 発言)

その科学的に決めたということなんですが、いかにこの食品安全委員会の検討が、国際的に高く評価された、そしてPFAS規制基準のこの基になっている重要な研究成果を除外してきたかについて少し見てみたいと思うんですが、例えば国際がん研究機関、IARCが、PFOAについて最も高いランクのグループ1、人に対して発がん性があるというランクに分類した研究成果は、食品安全委員会の評価ではこれ排除されているんですね。

資料七は、この国際がん研究所の議論に参加した日本の専門家が、PFOAは発がん性のメカニズムに強い証拠が示された、誰一人反対しなかったと、国内の疫学的研究を早急に進める必要があると厳しい意見を載せている記事です。

資料八は、米国の環境保護庁、EPAが、PFOA、PFOSの飲料水の基準について、それぞれ四ナノグラム・パー・リットルの厳しい規制を設けたことを報じる記事であります。この規制値は、研究機関が世界の五千を超える研究の中から有効と判断した研究を基に作られたんですが、この研究成果も食品安全委員会の評価からは除外されています。さらに、国内の重要な研究成果も採用されておりません。

資料九、先ほど川田議員が紹介された日本の環境省が行っているエコチル調査に関わる研究で、子供の染色体異常への関連が指摘されたものであります。これを予防するためには、日本のPFOA、PFOSの飲料水の基準五十ナノグラム・パー・リットルをアメリカ並みの四ナノグラム・パー・リットルにすることが重要だという指摘もあるんですね。この研究は、環境省も承認して出された論文で、国際的にも非常に高く評価されています。この論文は食品安全委員会の評価書案の前に出された論文ですが、これは基準、対策に反映されませんでした。

こうして、重要な研究が不十分だ、あるいは限定的だとして日本の規制値を決める判断材料に含まれなかった。この食品安全委員会の評価が水道水の水質基準にも反映されることになるわけですね。これは所管は環境大臣です。

資料十一を御覧、ちょっと一個飛ばして、十一なんですけれども、これは非常に重要な資料なんです。現在の食品安全委員会の評価書案で示されている一日耐容摂取量を摂取し続けた場合、推定される血中濃度がどうなるかということを京都大学の小泉先生が、もうPFASの第一人者ですけれども、推定して、研究してまとめたものです。それによりますと、米欧の専門機関が健康への影響が懸念されるとするレベルのはるか上になっちゃうと、三百九十三ナノグラム・パー・ミリリットルにもなるんだということですね。これは、岡山の吉備中央町の住民で見られた余りにも高い血中濃度以上になるということなんです。

こういうことになるということを科学が警告している。健康に影響ないと、この値許容されたら、新たな安全神話の喪失になりかねないとみんな危惧しているんですが、環境大臣、水道事業を所管する大臣として国民の健康を守らなければならない責任があるんですが、重要な研究成果を除外して緩い基準作っていいんでしょうか。どうですか。

前後のやりとり

137の発言を見る

145の発言を見る