国連の気候変動に関する政府間パネル、IPCCの報告では、気温上昇を一・五度に抑えるためには、世界全体の排出量を二〇三五年までに二〇一九年比で六〇%削減する必要があるとしています。日本の目標は、二〇一九年比では五三%削減にすぎず、大きく乖離しています。
この乖離の最大の要因は、CO2の最大の排出源である石炭火力発電について、日本はG7で唯一期限を切った廃止計画を持たない国となっていることにあると思います。これでは気候危機回避に先進国として貢献できない、逆に足を引っ張ることになります。
資料一を御覧いただきたいんですが、これは、今、浅尾大臣が紹介された、日本のNDCを検討する審議会に提出された政府資料です。排出削減の経路が直線になっております。
資料二を御覧いただきたいんですが、これがIPCC第六次評価報告書、統合報告書に示された排出削減の幾つかの経路であります。この一番下の水色の曲線がIPCCのシナリオに基づく一・五度目標と整合する排出経路であります。スキーのジャンプ台のように、最初に急降下して、徐々に緩やかになります。下にへこんだ曲線となっています。
なぜこういう経路となるのか。世界の平均気温は、御存じのとおり、CO2の累積排出量に比例して上昇してきました。気温上昇を一・五度以下に抑えるためには、地球が許容できる残りの排出量、カーボンバジェットは極めて少ないと科学者が指摘しております。なので、この排出量が多く既存の技術で代替可能な発電部門などでの脱炭素化を急速に進めて、その後、運輸や製鉄など既存の技術では代替が難しい部門で新しい技術を開発しながら脱炭素化を進めるというものであります。
大臣はよくオントラックということをおっしゃいますが、オントラックと言うんだったら、この曲線に乗ることが大事ではないかと思いますが、大臣、いかがですか。
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浜野喜史(国民)
終わります。ありがとうございました。
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山下芳生(共産)
日本共産党の山下芳生です。
まず、気候変動の進行を抑えるための次期NDC、二〇三五年までに温室効果ガスの排出量を日本としてどこまで削減するかについて聞きます。
我が党は、二〇一三年比で七五%ないし八〇%削減する目標を掲げるよう求めて、十二月四日、代表質問で小池書記局長が石破総理に提案するとともに、環境省、経産省にも文書で要請をいたしました。一方、政府からは、二〇一三年比で六〇%削減という数字が提示されています。
浅尾環境大臣、気温上昇を一・五度に抑えるためには目標が低過ぎるのではありませんか。
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浅尾慶一郎(自民)環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)
気候変動は世界全体で取り組むべき喫緊の課題であります。我が国は、世界全体での一・五度目標の実現に向け、これまでも着実に排出量を削減してきております。
次期削減目標については、中央環境審議会と産業構造審議会の合同会合において御議論いただいているところであります。二〇五〇年ネットゼロ実現に向けた我が国の明確な経路を示し、排出削減と経済成長の同時実現に向けた予見可能性を高める観点から、直線的な経路を軸に検討を深めるべく、本日、第七回会合を開催し、次期NDCを含む地球温暖化対策計画の素案について御議論をいただく予定であります。
政府としては、脱炭素とエネルギ…
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- (上の発言)
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山下芳生(共産)
国連の気候変動に関する政府間パネル、IPCCの報告では、気温上昇を一・五度に抑えるためには、世界全体の排出量を二〇三五年までに二〇一九年比で六〇%削減する必要があるとしています。日本の目標は、二〇一九年比では五三%削減にすぎず、大きく乖離しています。
この乖離の最大の要因は、CO2の最大の排出源である石炭火力発電について、日本はG7で唯一期限を切った廃止計画を持たない国となっていることにあると思います。これでは気候危機回避に先進国として貢献できない、逆に足を引っ張ることになります。
資料一を御覧いただきたいんですが、これは、今、浅尾大臣が紹介された、日本のNDCを検討する審議会に提出された政府資料です。排出削減の経路が直線になっております。
資料二を御覧いただきたいんですが、これがIPCC第六次評価報告書、統合報告書に示された排出削減の幾つかの経路であります。この一番下の水色の曲線がIPCCのシナリオに基づく一・五度目標と整合する排出経路であります。スキーのジャンプ台のように、最初に急降下して、徐々に緩やかになります。下にへこんだ曲線となっています。
なぜこういう経路となるのか。世界の平均気温は、御存じのとおり、CO2の累積排出量に比例して上昇してきました。気温上昇を一・五度以下に抑えるためには、地球が許容できる残りの排出量、カーボンバジェットは極めて少ないと科学者が指摘しております。なので、この排出量が多く既存の技術で代替可能な発電部門などでの脱炭素化を急速に進めて、その後、運輸や製鉄など既存の技術では代替が難しい部門で新しい技術を開発しながら脱炭素化を進めるというものであります。
大臣はよくオントラックということをおっしゃいますが、オントラックと言うんだったら、この曲線に乗ることが大事ではないかと思いますが、大臣、いかがですか。
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浅尾慶一郎(自民)環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)
先ほどもお答えさせていただきましたけれども、次期NDCについては、世界全体での一・五度目標の実現に向け野心的な目標を掲げ、可能な限り削減を進めることとしております。それと同時に、政府としては、GXを通じ脱炭素とエネルギーの安定供給、経済成長を同時実現することが極めて重要と考えており、これらのバランスを踏まえた野心的な数字とする必要があります。
我が国としては、IPCC第六次評価報告書が提示する幅の中で削減目標を定め、世界全体の排出削減の取組に対してしっかりと役割を果たしてまいります。加えて、AZECの枠組みなども活用しながら、アジア地域を中心に世界の排…
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山下芳生(共産)
幅の中でと言いますけど、一直線だと、この一・五度に整合する排出曲線には乗らないですよ。それから、世界全体と言いますけど、日本は先進国ですから、この水色の線よりもより野心的な削減目標を掲げる必要があると思うんですね。
それから、経済との整合性とおっしゃいましたけど、JCLP、日本気候リーダーズ・パートナーシップ、これは経済界の経営者の方も入っておられます。こういう団体が、世界に一・五度を諦めたのかと思われるこれは目標になっちゃうんじゃないかと。そうなりますと、これから日本製品を世界に輸出する際にも、そのエネルギー起源が石炭だと、これはもう取引から排除され…
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浅尾慶一郎(自民)環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)
御指摘のNDCについては、本年六月から毎月開催しております中央環境審議会と産業構造審議会の合同会合において、これまでも、各委員から目標や経路について幅広い御意見をいただいております。
このような議論の積み重ねの中で、いわゆる上に凸、下に凸の両論があったと認識しておりまして、前回、十一月二十五日の合同会合において、事務局として、直線的な経路を軸に検討を進めてはどうかと提案したものと聞いております。
いずれにしても、年内の地球温暖化対策計画の取りまとめに向け、本日から複数回審議会を開催し、委員各位の御意見を引き続き丁寧に聞きながら、更に議論を深めてまいり…
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