山下芳生 (日本共産党)

2024年12月19日・第216回国会 参議院 環境委員会 第2号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 129 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 200 発言)

国連の気候変動に関する政府間パネル、IPCCの報告では、気温上昇を一・五度に抑えるためには、世界全体の排出量を二〇三五年までに二〇一九年比で六〇%削減する必要があるとしています。日本の目標は、二〇一九年比では五三%削減にすぎず、大きく乖離しています。

この乖離の最大の要因は、CO2の最大の排出源である石炭火力発電について、日本はG7で唯一期限を切った廃止計画を持たない国となっていることにあると思います。これでは気候危機回避に先進国として貢献できない、逆に足を引っ張ることになります。

資料一を御覧いただきたいんですが、これは、今、浅尾大臣が紹介された、日本のNDCを検討する審議会に提出された政府資料です。排出削減の経路が直線になっております。

資料二を御覧いただきたいんですが、これがIPCC第六次評価報告書、統合報告書に示された排出削減の幾つかの経路であります。この一番下の水色の曲線がIPCCのシナリオに基づく一・五度目標と整合する排出経路であります。スキーのジャンプ台のように、最初に急降下して、徐々に緩やかになります。下にへこんだ曲線となっています。

なぜこういう経路となるのか。世界の平均気温は、御存じのとおり、CO2の累積排出量に比例して上昇してきました。気温上昇を一・五度以下に抑えるためには、地球が許容できる残りの排出量、カーボンバジェットは極めて少ないと科学者が指摘しております。なので、この排出量が多く既存の技術で代替可能な発電部門などでの脱炭素化を急速に進めて、その後、運輸や製鉄など既存の技術では代替が難しい部門で新しい技術を開発しながら脱炭素化を進めるというものであります。

大臣はよくオントラックということをおっしゃいますが、オントラックと言うんだったら、この曲線に乗ることが大事ではないかと思いますが、大臣、いかがですか。

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