政治的な状況よりも、軍事的な理由、その合理性を優先させたので沖縄に集約したんじゃないかというお考えを今述べられたと思います。
しかし、軍事が政治を優先することはほとんどあり得ないことだと思っております。なぜ最初に岐阜、山梨、静岡に駐留したのか。それは朝鮮半島を警戒したからであって、五〇年代の半ばはまだ朝鮮半島は不安定です。なぜ遠い沖縄に持ってきたのか、理由が全く分からない。アメリカの資料を読んでみると、それは本土における反対運動が強くなったから沖縄に移転させたんだということがはっきり書かれているわけです。
先ほど大臣がおっしゃったのは、あたかもアメリカがそういうふうに考えているからということをおっしゃったような気がしますけれども、アメリカがそんなことをやりますかね。だって、日本は独立国じゃないですか。独立国の中で、ここをよこせ、この土地を、この場所を、俺たちの機能で必要なんだということを言いますかね。そうすると日本はどういう立場になるかというと、植民地ですよ。それはちょっとおかしな話になると思います。
資料二で御提示したのは、これはほとんど十年ぐらい前の話になります。まさに中谷大臣が大学生のインタビューに答えてこのようにおっしゃっているんです。普天間の負担軽減でいろいろなところ、場所を探しているんだけれども、これがうまくいかないんだよね。辺野古の移転についてもなかなかうまくいかないんだと。ほかのところで理解してくれる自治体があれば移転できるんだけれども、なかなか米軍反対というところが多くてね、なかなか米軍基地の移転が進まないということで、沖縄に集中しているのが現実です。九州とか北海道とかそういうところにお願いはしています。基本的に米軍が一番沖縄が便利だという理由はあるんですけれども、分散しようと思ったら九州でも分散できるんですけれども、民主党の時代のときに県外へということでやってみてもうまくいかなかったんですよね。なかなか抵抗が大きいという現実がありますというふうにおっしゃっています。
今私が読んだのは、この当時のインタビューがユーチューブでアップされて、それを私は記録してあるんです。今でも僕のパソコンの中に入っていて、当時の先生の生の声がいつでも聞けるようになっているんですけれども、まさに先生は正直に真摯に学生たちに自分のお考えを説明なさっているわけです。
だから、先ほど言いましたけれども、政治的な理由ですねということは、まず軍隊と政治との関係の上では当たり前の話。だって、外国軍が沖縄をよこせと言うはずがないし、それをそうですねと言う受入れ国もあってはいけない、基本的には。論理的にはそうだと私は思っている。
ただ、現状を説明する上では大臣が先ほどおっしゃったような説明を言わざるを得ない。なぜかというと、本土に持っていくと日米同盟が空中分解しちゃうからということなんじゃないでしょうか。六〇年安保、七〇年安保が再来しちゃうということになります。そうすると、日米同盟を管理する上で大変リスキーなので、今、政治的な理由で沖縄に集中していますというのが大臣の御発言だし、過去の経緯を見るとそういうふうに理解するしかない。
さらに、政治と軍隊の関係を見ても、軍隊というのは政治の決定に従って動く、政治の決定を最大限、一〇〇%遂行するために動く、そういうふうに訓練されているはずであり、そのように配備されているはず。そうじゃないとおかしな話なんです。
しかも、海兵隊の機能を見てみると、中谷大臣も当然御承知だと思いますけれども、彼らの移動手段は海兵隊だから主には船ですよね。その船は長崎県の佐世保にしかないじゃないですか。だから、朝鮮半島で何かがあります、あるいは、東シナ海、南シナ海で何かがあります。船が長崎から出航して、沖縄で兵力と物資を載せて、オスプレイとかヘリコプターも載せますよ。それで出ていくわけでしょう。朝鮮半島の有事で出ていくとなった場合、北から南に下りて、また北に上がっていかないといけない。そんな不合理な配備になっている。
なので、大臣が学生たちにちゃんと説明したとおり、これは政治的な問題なんだということをまずお認めになった上で、その上で負担を軽減していきましょうという話だったら私たちは分かります。
ただ、沖縄の人のために、普天間の危険性を一日でも早く除去するために私たちは頑張っているんだよというふうなことを言われているので、どうもそこのところはしっくりこないわけです。やってあげているんだけれども、沖縄の人たちがよく理解していないのか、あるいは安全保障を知っていないのか、反対するんだよねなんていうスタンスで説明されると、ちょっと待ってよ、では、安全保障の負担というのはどういうふうに日本全体で受け止めるんですか。ずっと沖縄側からの提起があるじゃないですか。
自分たちのところでは、昔、一九五〇年代に、アメリカ海兵隊はいろいろな問題もあるから、事件、事故を起こして負担が重いから出ていってくださいといって、出ていった先が沖縄になっちゃった、五十年前に。それがずっと続いているということなんです、多分、歴史を振り返ると。
それをしっかりと真っ正面から向き合わないと、この負担軽減という言葉がどこを目指しているのか全くよく分からない。しかも、一日も早くという言葉。どれだけ一日も早くなんでしょうか。日米両政府が普天間を返還しましょうねと決めたのが二十八年も前です。当時は橋本龍太郎総理が五年ないし七年のうちに返しますよというふうに約束されているわけです。辺野古の埋立許可を当時の仲井真県知事から取ったときに、五年以内に使用停止、運用停止しますよとこれまた約束されている。全然約束が守られていない。にもかかわらず、一日も早く、一日も早くと。
沖縄の負担をどのように解決するか、あるいは、どのように規定するかということすら言葉が乱れている。言葉を使う人によって全然その定義が違ってきているという状態がずっと続いているわけです。これはとても不健全であり、日本にとって不幸だと私は思っております。全然解決できない状況になっている。それを変えていかないといけないわけです。
大臣は、この間沖縄に来られて、百人が移動を開始しますよとおっしゃいました。千里の道も一歩からで、百人を取っかかり、それがスタートになって、これから予定が組まれているはずですから、グアムへの移転なりが始まると思います。これは、いつまでにやるかとか、そういったこともしっかり明示してくれなければ、負担の軽減と言われても対応するのが大変なんです。
だから、もう一度お伺いしますけれども、沖縄の負担というのは一体どういうふうに理解すればいいのかということです。政治的な問題で沖縄に基地が集中しているというふうに規定すべきだと私は思いますけれども、もう一度、インタビューで大臣がおっしゃったことの真意をお聞かせください。
30
遠藤敬(維新)
休憩前に引き続き会議を開きます。
質疑を続行いたします。屋良朝博君。
この発言のページ
31屋屋良朝博(立憲)
委員長、そして両大臣、よろしくお願いいたします。立憲民主党の屋良でございます。
所信の質疑ということで、これは石破総理もおっしゃっていたわけですけれども、沖縄の負担軽減を政府の重要な課題として取り組んでいただけるということを繰り返し所信で表明していただいているということでございます。
ここで、言葉の意味というか、負担軽減とはどういうことなのかということを、まずそもそも論で議論させていただきたいと思っております。
両大臣とも安全保障、防衛については大変精通なさっているお二人なので、そこのところ、そもそも論になりますけれども、負担とはどういうものなのか…
この発言のページ
32
中谷元(自民)防衛大臣
当時は朝鮮戦争の終わった後ということでございました。それまでの日本は、戦争に敗れまして米国の占領を受けるということで、米兵が全国各地に展開いたしまして、武装解除や戦後の政治の安定ということで寄与されていましたが、朝鮮戦争が始まりましたので、多くの米兵が朝鮮半島に行かれました。その後、終戦後、日本に帰ってきたわけでございますが、そういう意味では、基地をある程度集約し、また、米兵の目的も日本の安定統治から極東の平和、安定というような観点もありまして、沖縄の方に集約された部分がございます。
海兵隊などは、一番まとまったところに所在することが運用上便利である、…
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- (上の発言)
33屋屋良朝博(立憲)
政治的な状況よりも、軍事的な理由、その合理性を優先させたので沖縄に集約したんじゃないかというお考えを今述べられたと思います。
しかし、軍事が政治を優先することはほとんどあり得ないことだと思っております。なぜ最初に岐阜、山梨、静岡に駐留したのか。それは朝鮮半島を警戒したからであって、五〇年代の半ばはまだ朝鮮半島は不安定です。なぜ遠い沖縄に持ってきたのか、理由が全く分からない。アメリカの資料を読んでみると、それは本土における反対運動が強くなったから沖縄に移転させたんだということがはっきり書かれているわけです。
先ほど大臣がおっしゃったのは、あたかもアメリカがそういうふうに考えているからということをおっしゃったような気がしますけれども、アメリカがそんなことをやりますかね。だって、日本は独立国じゃないですか。独立国の中で、ここをよこせ、この土地を、この場所を、俺たちの機能で必要なんだということを言いますかね。そうすると日本はどういう立場になるかというと、植民地ですよ。それはちょっとおかしな話になると思います。
資料二で御提示したのは、これはほとんど十年ぐらい前の話になります。まさに中谷大臣が大学生のインタビューに答えてこのようにおっしゃっているんです。普天間の負担軽減でいろいろなところ、場所を探しているんだけれども、これがうまくいかないんだよね。辺野古の移転についてもなかなかうまくいかないんだと。ほかのところで理解してくれる自治体があれば移転できるんだけれども、なかなか米軍反対というところが多くてね、なかなか米軍基地の移転が進まないということで、沖縄に集中しているのが現実です。九州とか北海道とかそういうところにお願いはしています。基本的に米軍が一番沖縄が便利だという理由はあるんですけれども、分散しようと思ったら九州でも分散できるんですけれども、民主党の時代のときに県外へということでやってみてもうまくいかなかったんですよね。なかなか抵抗が大きいという現実がありますというふうにおっしゃっています。
今私が読んだのは、この当時のインタビューがユーチューブでアップされて、それを私は記録してあるんです。今でも僕のパソコンの中に入っていて、当時の先生の生の声がいつでも聞けるようになっているんですけれども、まさに先生は正直に真摯に学生たちに自分のお考えを説明なさっているわけです。
だから、先ほど言いましたけれども、政治的な理由ですねということは、まず軍隊と政治との関係の上では当たり前の話。だって、外国軍が沖縄をよこせと言うはずがないし、それをそうですねと言う受入れ国もあってはいけない、基本的には。論理的にはそうだと私は思っている。
ただ、現状を説明する上では大臣が先ほどおっしゃったような説明を言わざるを得ない。なぜかというと、本土に持っていくと日米同盟が空中分解しちゃうからということなんじゃないでしょうか。六〇年安保、七〇年安保が再来しちゃうということになります。そうすると、日米同盟を管理する上で大変リスキーなので、今、政治的な理由で沖縄に集中していますというのが大臣の御発言だし、過去の経緯を見るとそういうふうに理解するしかない。
さらに、政治と軍隊の関係を見ても、軍隊というのは政治の決定に従って動く、政治の決定を最大限、一〇〇%遂行するために動く、そういうふうに訓練されているはずであり、そのように配備されているはず。そうじゃないとおかしな話なんです。
しかも、海兵隊の機能を見てみると、中谷大臣も当然御承知だと思いますけれども、彼らの移動手段は海兵隊だから主には船ですよね。その船は長崎県の佐世保にしかないじゃないですか。だから、朝鮮半島で何かがあります、あるいは、東シナ海、南シナ海で何かがあります。船が長崎から出航して、沖縄で兵力と物資を載せて、オスプレイとかヘリコプターも載せますよ。それで出ていくわけでしょう。朝鮮半島の有事で出ていくとなった場合、北から南に下りて、また北に上がっていかないといけない。そんな不合理な配備になっている。
なので、大臣が学生たちにちゃんと説明したとおり、これは政治的な問題なんだということをまずお認めになった上で、その上で負担を軽減していきましょうという話だったら私たちは分かります。
ただ、沖縄の人のために、普天間の危険性を一日でも早く除去するために私たちは頑張っているんだよというふうなことを言われているので、どうもそこのところはしっくりこないわけです。やってあげているんだけれども、沖縄の人たちがよく理解していないのか、あるいは安全保障を知っていないのか、反対するんだよねなんていうスタンスで説明されると、ちょっと待ってよ、では、安全保障の負担というのはどういうふうに日本全体で受け止めるんですか。ずっと沖縄側からの提起があるじゃないですか。
自分たちのところでは、昔、一九五〇年代に、アメリカ海兵隊はいろいろな問題もあるから、事件、事故を起こして負担が重いから出ていってくださいといって、出ていった先が沖縄になっちゃった、五十年前に。それがずっと続いているということなんです、多分、歴史を振り返ると。
それをしっかりと真っ正面から向き合わないと、この負担軽減という言葉がどこを目指しているのか全くよく分からない。しかも、一日も早くという言葉。どれだけ一日も早くなんでしょうか。日米両政府が普天間を返還しましょうねと決めたのが二十八年も前です。当時は橋本龍太郎総理が五年ないし七年のうちに返しますよというふうに約束されているわけです。辺野古の埋立許可を当時の仲井真県知事から取ったときに、五年以内に使用停止、運用停止しますよとこれまた約束されている。全然約束が守られていない。にもかかわらず、一日も早く、一日も早くと。
沖縄の負担をどのように解決するか、あるいは、どのように規定するかということすら言葉が乱れている。言葉を使う人によって全然その定義が違ってきているという状態がずっと続いているわけです。これはとても不健全であり、日本にとって不幸だと私は思っております。全然解決できない状況になっている。それを変えていかないといけないわけです。
大臣は、この間沖縄に来られて、百人が移動を開始しますよとおっしゃいました。千里の道も一歩からで、百人を取っかかり、それがスタートになって、これから予定が組まれているはずですから、グアムへの移転なりが始まると思います。これは、いつまでにやるかとか、そういったこともしっかり明示してくれなければ、負担の軽減と言われても対応するのが大変なんです。
だから、もう一度お伺いしますけれども、沖縄の負担というのは一体どういうふうに理解すればいいのかということです。政治的な問題で沖縄に基地が集中しているというふうに規定すべきだと私は思いますけれども、もう一度、インタビューで大臣がおっしゃったことの真意をお聞かせください。
34
中谷元(自民)防衛大臣
これは、二〇一四年当時でありますけれども、私が議員会館にいたときに、ひょっこり学生が来られて、この報道の内容の話をしました。まさかインターネットに載るとは思いませんで、その後、琉球新報に載ってしまいましたけれども。
これは、正直な気持ちで、私も、沖縄の負担軽減ということで、負担とは何かというと、騒音とか土地の利用とか、様々に県民生活に影響を及ぼしていることが一つであります。
私は二〇〇一年に防衛庁長官に就任しましたけれども、このときは、負担軽減という意味におきましては、モンデール・橋本合意がありまして、キャンプ・シュワブ沖に普天間を移設しますというよ…
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35屋屋良朝博(立憲)
ありがとうございます。ひょっこり現れた大学生のインタビューに正直に答えられたというお話で、まさに中谷大臣らしいなというふうに受け止めました。
今おっしゃったとおりだと思います。今、大臣は原稿なしでお話しになっていたので、そのとおりの御発言をされたのかな、真摯にお話しになられたなと私は受け止めましたけれども、政府がそこのところを表に出すというのは難しいとは思います。だって、自分のところに米軍基地を受け入れることをやる人はいないし、多分、それを受け入れたところで地元が反対するし、それを受け入れた政治家は落選するし、これは政治では大変重いことになるだろうな。…
この発言のページ
36
中谷元(自民)防衛大臣
計画によりますと、今後は、段階的に行われますけれども、四千人以上の海兵隊の要員が沖縄からグアムに移転することを日米間で確認しております。
せんだって沖縄に参りましてターナー四軍司令官に面会し、今後のことにつきましてもお話をいたしましたけれども、今後の計画については、米側において、厳しい安全保障環境の下に、インド太平洋地域における多様な事態に対応できる運用能力と体制の維持、確保を考慮しつつ検討を進められるということでございました。
事実、沖縄の海兵隊はこの地域の平和と安定のために寄与しているところでございまして、抑止力と対処力を維持していくことにおきま…
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