チームみらいの安野貴博でございます。
私は、このGSC構想の方向性そのものは高く評価をしております。世界水準のディープテック拠点を日本につくるという挑戦は是非成功させたいと考えております。
その上で、私が重視している点が二点あります。
一つ目はGSC、ハイリスクなディープテックに投資してこそ意味がある、ハイリスクなものに投資してこそ意味があるという点です。理由はシンプルで、成功確度の高い案件であれば、ミドルリスクあるいはローリスクな案件であれば、民間の投資で十分に回ります。国がわざわざ国有地に拠点を構え税金を投じる意味は、民間では取り切れないリスクを長期の視点で引き受けることにあると考えます。
量子コンピューター、バイオ、フュージョンエネルギー、こうした分野は成果が出るまで十年以上掛かり、しかもその多くは失敗します。ですが、十のうち九つが失敗しても、残る一つが産業と社会の姿を根本から変えるわけです。そうしたゲームチェンジャーな事業を生み出せるかどうかがこの構想の成否を大きく左右すると考えます。
本日は、このハイリスクな挑戦が制度の入口ではじかれていない設計になっているかという点を確認してまいります。
そして、二つ目が、制度が研究活動の足かせにならないことです。
私は、国会議員になる前、ソフトウェアエンジニア、AIエンジニアとして会社を創業して経営してまいりましたが、その中で、国の研究支援、スタートアップ支援を受け手側として経験したこともございまして、その中で、研究者、開発者の貴重な時間の多くが支援を受け取るための事務作業に消費されてしまうという問題意識を感じておりました。
研究者の時間は非常に貴重な資源だと思いますので、この制度の使い勝手が悪かった場合には、世界の一流の才能を集めてくるときに、ほかにもうちょっとやりやすい条件の良い他国のプログラムに流れてしまうという可能性もあると思います。
なので、世界と競うキャンパスをつくるのであれば、こういった事務負担の考えというのも世界基準であるべきだと考えます。こちらの点も本日確認してまいりたいと思います。
また、チームみらいでは、この法案についてAIを活用した意見聴取、いわゆるAIインタビューを実施いたしました。研究者、起業家、投資家を含む百五十六件、延べ七十八時間分のインタビューを、御意見をいただいております。本日は、こうした現場の生の声も引きながら、政府の考えを伺ってまいります。
一応、五つ質問通告させていただいているんですが、テーマ一の部分はほかの委員の方にかなり聞いていただいたので、ちょっとここを割愛させていただいて、テーマ二のところ、まず初めに、先ほど司委員からも少しお話ありましたけれども、機構におけるディープテック事業者の選定方式のところからお伺いしたいと思います。
GSCが世界で競争力のあるディープテック事業者を輩出するためには、その入口であるところの事業者の審査方式の設計が重要でございます。
まず、事実関係、政府参考人に確認いたします。
第七十七条一項一号の助成の採択の審査方式は、法律にも政令にも定めがないと承知をしております。この審査方式はどの規範のレベルで、いつ誰が決めるのでしょうか。
203
伊波洋一政府参考人など
文部科学省の科学技術・学術政策研究所の調査によれば、科学技術の指標となる論文数について、日本は世界第五位、注目度の高い論文を意味するトップ一〇%の補正論文数は世界第十三位で、主要国の中で大きく後れを取っており、イランにも抜かれています。超トップクラスの論文を意味するトップ一%補正論文数では世界第十二位にとどまっています。中国は総論文数、トップ一〇%あるいはトップ一%の全てで世界一位を独走しており、二位が米国、三位はインドとなっています。
日本の低迷の背景には、大学教員が学内事務や教育、資金獲得のための手続に追われ、本来の研究に没頭できる時間の割合が低下…
この発言のページ
204
小野田紀美(自民)内閣府特命担当大臣(クールジャパン戦略・知的財産戦略・科学技術政策・宇宙政策・人工知能戦略・経済安全保障)
技術やイノベーションの礎となる基礎研究について、我が国の国際的な優位性が相対的に失われつつあるところ、基礎研究力の強化が今まさに重要であると我々も考えております。
本年三月に策定した第七期科学技術・イノベーション基本計画においては、大きな柱の一つに科学の再興を掲げており、基礎研究支援の充実を図ることとしております。
基礎研究は、長期的な国家の礎となるものであると同時に、実用化、事業化により大きな経済的、社会的インパクトの創出につながるものもあると認識しておりまして、優れた研究シーズがあるのに事業創出につながっていない事例が多くある我が国においては、こ…
この発言のページ
205
伊波洋一政府参考人など
この基礎研究もそうですけれども、二十年前の小泉行革以来、本当に日本のそういう基本的なところへのお金がどんどん回らなくなっている。そういう中で、やはり本当に科学技術あるいはその今考えているイノベーションをしっかり政府が取り組むようになるためには、基本的な研究費に対するお金が入れなければ、世界一などとんでもないという話だと思いますので、そこからやはり見直していただきたいことを希望して、終わりたいと思います。
ありがとうございました。
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- (上の発言)
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安野貴博(みらい)
チームみらいの安野貴博でございます。
私は、このGSC構想の方向性そのものは高く評価をしております。世界水準のディープテック拠点を日本につくるという挑戦は是非成功させたいと考えております。
その上で、私が重視している点が二点あります。
一つ目はGSC、ハイリスクなディープテックに投資してこそ意味がある、ハイリスクなものに投資してこそ意味があるという点です。理由はシンプルで、成功確度の高い案件であれば、ミドルリスクあるいはローリスクな案件であれば、民間の投資で十分に回ります。国がわざわざ国有地に拠点を構え税金を投じる意味は、民間では取り切れないリスクを長期の視点で引き受けることにあると考えます。
量子コンピューター、バイオ、フュージョンエネルギー、こうした分野は成果が出るまで十年以上掛かり、しかもその多くは失敗します。ですが、十のうち九つが失敗しても、残る一つが産業と社会の姿を根本から変えるわけです。そうしたゲームチェンジャーな事業を生み出せるかどうかがこの構想の成否を大きく左右すると考えます。
本日は、このハイリスクな挑戦が制度の入口ではじかれていない設計になっているかという点を確認してまいります。
そして、二つ目が、制度が研究活動の足かせにならないことです。
私は、国会議員になる前、ソフトウェアエンジニア、AIエンジニアとして会社を創業して経営してまいりましたが、その中で、国の研究支援、スタートアップ支援を受け手側として経験したこともございまして、その中で、研究者、開発者の貴重な時間の多くが支援を受け取るための事務作業に消費されてしまうという問題意識を感じておりました。
研究者の時間は非常に貴重な資源だと思いますので、この制度の使い勝手が悪かった場合には、世界の一流の才能を集めてくるときに、ほかにもうちょっとやりやすい条件の良い他国のプログラムに流れてしまうという可能性もあると思います。
なので、世界と競うキャンパスをつくるのであれば、こういった事務負担の考えというのも世界基準であるべきだと考えます。こちらの点も本日確認してまいりたいと思います。
また、チームみらいでは、この法案についてAIを活用した意見聴取、いわゆるAIインタビューを実施いたしました。研究者、起業家、投資家を含む百五十六件、延べ七十八時間分のインタビューを、御意見をいただいております。本日は、こうした現場の生の声も引きながら、政府の考えを伺ってまいります。
一応、五つ質問通告させていただいているんですが、テーマ一の部分はほかの委員の方にかなり聞いていただいたので、ちょっとここを割愛させていただいて、テーマ二のところ、まず初めに、先ほど司委員からも少しお話ありましたけれども、機構におけるディープテック事業者の選定方式のところからお伺いしたいと思います。
GSCが世界で競争力のあるディープテック事業者を輩出するためには、その入口であるところの事業者の審査方式の設計が重要でございます。
まず、事実関係、政府参考人に確認いたします。
第七十七条一項一号の助成の採択の審査方式は、法律にも政令にも定めがないと承知をしております。この審査方式はどの規範のレベルで、いつ誰が決めるのでしょうか。
207木木村直人内閣府科学技術・イノベーション推進事務局審議官
お答え申し上げます。
ディープテック分野におきまして、大きな社会的、経済的インパクトの可能性を秘めた研究者や事業者の参画を積極的に促す上で、GSC構想における審査、採択方式の設計は非常に重要であると認識しております。
今御指摘のとおり、第七十七条一項一号イで掲げる実用化研究開発に対する助成の審査方式についてでございますけれども、これは法令で個別具体的に定めるというものではございませんで、機構の規程類の方で明確化していく、こういうものと考えてございます。
このような規程類につきましては、法人が設立された後に理事長の下で速やかに定めるということを想定し…
この発言のページ
208
安野貴博(みらい)
ありがとうございます。
少し先回りしてお答えいただいた部分もあると思いますけれども、これから規程類の中で審査方式を決定していくというところでございまして、まさに今おっしゃられたとおり、平均回帰というところを防ぐ仕組みというのは重要だと思っておりまして、少しそこの部分を私からもお話しできればなと思っております。
この審査方式の決定の中で最もやっぱり重視しなくてはいけないのは、失敗するリスクが高いけれども成功すれば社会に大きな変革をもたらし得るハイリスクディープテック事業者に門戸が開かれていること、これを担保する点だと思います。
日本の一般的な研究支援…
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小野田紀美(自民)内閣府特命担当大臣(クールジャパン戦略・知的財産戦略・科学技術政策・宇宙政策・人工知能戦略・経済安全保障)
いろいろな具体例をお示しいただき、本当にありがとうございます。
単に複数の評価者の点数を平均して短期的な実現可能性やリスクの高低だけで機械的に採択を判断するような方式では、おっしゃるとおり、大きな社会的インパクトをもたらし得る研究者や事業者の参画を阻害するおそれがあるというところは私も認識を共有しているところです。
GSC構想においては、最初に挙げていただいた評点の平均による合議制、リスク回避や減点主義といった従来の審査、採択方法にとらわれず、海外の、委員もおっしゃっていただいたような事例も参考にしながら、研究開発の将来性を見極める高い目利き力を備え…
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