石川智也西村あさひ法律事務所・外国法共同事業パートナー弁護士

2026年6月19日・第221回国会 参議院 デジタル社会の形成及び人工知能の活用等に関する特別委員会 第6号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 103 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 123 発言)

非常に重要な問題提起だというふうに思います。

まず、大前提、これは絶対に私としては間違ってはいけないと思っていることは、今回のAI特例は、個人の権利利益を侵害しても、それでもAI開発をしてもよいというものにはなっていません。個人の権利利益を害するおそれがない開発に限られるということなので、まず、てんびんの議論ではないというのが大前提です。ここがそもそもずれてしまうと、てんびんなんだ、だから駄目だということになるとちょっと議論がずれてしまうので、そこはまず大前提かなというふうに思います。

その上で、じゃ、本当にその個人の権利利益を害するおそれがないということがどのように担保されるんだということでいいますと、私、先ほど黒田先生がおっしゃった、安全管理措置とミニマイゼーションが担保されるんだったらあり得るんじゃないかというコメントがあったと思いますけれど、安全管理措置についてはハードローで規定があります。ハードローというのは、現在の現行の個人情報保護法上、このAI開発をする事業者は安全管理措置義務が掛かります。その安全管理措置義務をより具体化した方がよいということであれば、それはガイドラインなりなんなりに書き込んでいくべきだと思いますし、日本のガイドラインは、なければならないと書かれている規定については法律違反として行政処分の対象になるという、そういう形になっておりますので、ハードローに準じた形でかなり厳しくなっていると。他方で、ミニマイゼーションの議論に関しては少し弱い面があるというのは御指摘のとおりかなというふうに思います。

ただ、私の考えとしては、セクター別の法令と一般法令はやっぱり分けて議論をすべきだと思っていまして、セクター別はセクターごとの御事情があります。それは、データの持ち方であったり、先ほどハッシュ化の議論がありましたけれども、ハッシュ化してそれを突合できるかどうなのかは、データの持ち方によってこれは異なります。ですから、セクター別の議論は、もちろんセクター別、非常に重要で、医療関係のデータについてはもちろんそれは重要だと思うんですけれども、だから一般法のところをいじっていくということになりますと、それは非常に波及効果が大きいですので、そこはちょっと分けて考えるべきかなというふうに思っております。

以上です。

前後のやりとり

99の発言を見る

107の発言を見る