石川智也西村あさひ法律事務所・外国法共同事業パートナー弁護士

2026年6月19日・第221回国会 参議院 デジタル社会の形成及び人工知能の活用等に関する特別委員会 第6号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 34 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 123 発言)

御質問ありがとうございます。

現在の課徴金制度の実効力というところについての御質問だというふうに理解をいたしました。

まず、課徴金を課したときに利得を吐き出させるということができるということになっておりますけれども、この利得というのは、利益ではなくて、実際にデータを悪用したことによる売上げといいますか、それ自体なんですね。ですから、課徴金が課されると、利得の部分、利益の部分だけが取られるということではなく、売上げ全体が取られるということになりますので、事業者にとっては明らかにマイナスになるという意味で抑止力はあるというふうに考えております。

ただ、範囲がどうしても狭いといったことであったりとか、欧州型の売上高を基準であったり、そういった重大性であったりとか、そういったことを総合考慮しての制裁金の立て付けにはなっていませんので、その点で少し諸外国と比べると見劣りがするということは、それは事実なのかなというふうに思います。

ただ、この制裁、課徴金の問題もなかなか難しくて、この法的性質論というものが従前からかなり議論されてきたところであります。原則は、やっぱり利得の吐き出しというのがまずは入口といったようなところがございまして、私は、今回この課徴金制度が入ったこと、それ自体というのが結構この個人情報保護法における大きな一歩だと思うんですね。なので、今後更なる議論はあるんだと思うんですが、現状としてはこれがベストで、ベストといいますか、良い結論なのかなというふうに考えております。

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