宮家邦彦キヤノングローバル戦略研究所理事・特別顧問

2026年3月24日・第221回国会 参議院 予算委員会公聴会 第1号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 194 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 267 発言)

対中政策の基本は、順番はともかくとして、抑止と対話であります。昔は対話と抑止と言ったかもしれませんが、最近は抑止と対話というふうに言っております。なぜかというと、抑止すべきことが増えちゃってコストが高いからでございます。

抑止の部分についてはもう御説明したので、簡単に対話の方をお話しします。

対話を軽んじる人がいるかもしれませんが、私はそれはそうではないと思っています。実は、対話も抑止になるんです。中国が南シナ海若しくは東シナ海で何か現状を変更しようと思ったときにそれを抑止する方法は、それをやったら失敗する、失敗したら痛い目に遭うからやめておこうと、これは抑止ですよね。だとしたら、相手は残念ながら独裁的な体制にある指導者です。独裁者ほど正しい情報が上がりません。したがって、独裁者ほど間違える可能性が高いわけです。独裁者に正しい情報を入れる方法は首脳会談しかないんです、彼らの部下に頼んでも部下は聞こえのいいことしか言いませんから。

その意味でも、対話を続けるということ、そして、中国が置かれている状況が、安全保障上の状況がどうなっているかを正確に知らしめることが実は抑止につながる。そして、抑止がうまくいけば対話もうまくいくと、こういう関係になっていると考えます。

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