山内佳菜子 (立憲民主党)

2026年4月7日・第221回国会 参議院 予算委員会 第11号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 384 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 402 発言)

立憲民主・無所属の山内佳菜子です。

私は、会派を代表して、政府提出の令和八年度予算三案並びに国民民主党・新緑風会提出の修正案に反対、立憲民主・無所属及び公明党提出の修正案に賛成の立場から討論いたします。

今、イラン情勢の緊迫化により、原油高、物価高が加速しています。電気、ガス、食料、あらゆる生活コストが跳ね上がり、命に直結する医療機器の供給不安さえ広がっている。国民生活はまさに限界です。

政府予算案は史上最大の百二十二兆円、しかし、その中身は、昨年十二月末に閣議決定されたままの止まった予算です。二月以降の中東情勢の激変を無視し、国民の悲鳴に追い付いていない予算に対し、なぜ今、予算を確保しないのでしょうか。国民は、今まさに困っているのです。不測の事態に備えるのが政府の責務ではないでしょうか。

国民が困窮する中、新たな負担増は慎重であるべきです。特に、高額療養費制度の負担増は断じて容認できません。昨年の歴史的な凍結、議論の発端ともなった患者団体の皆さんは声明を出し、議論の在り方、そして負担増に対しても納得できないとおっしゃっています。受診抑制、生活破綻への不安の声は今日も続いています。治療を続けるか生活を守るかという選択を迫る、そんな社会であってはいけません。

憲法二十五条が保障する生存権、それを守るのは国家の責務です。拙速な見直しは凍結し、本当の議論をやり直すべきです。それ事独り定むべからず、必ずもろともとともによろしくあげつらうべし。政治は独断ではなく、共に語り、悩み、決める営み。昨年十月、総理御自身が就任直後の所信表明で引用された十七条の憲法の言葉です。

しかし、現実はいかがでしょうか。一月の冒頭解散で国会日程は大幅に遅れ、予算審議が始まったのは二月二十七日。年度内成立に固執する余り、私たちが再三提案した暫定予算の提出は三月二十七日にずれ込みました。参議院での総理出席の集中審議は僅か九時間四十二分。石破前首相の約四十時間の四分の一ほどの時間で十分な熟議ができたと言えるのでしょうか。

熟議の機会を奪ったのはどなたでしょうか。国民生活を不安にさらしているのはどなたでしょうか。財政民主主義を脅かしたのはどなたでしょうか。総理の責任は極めて重いと言わざるを得ません。

もちろん、量だけでなく、大事なのは中身です。十七条の憲法には続きがあります。大いなることをあげつらうに及んでは、もしは誤りあること、疑わしきときあり。重要なことを決めるときは、間違いがあることを懸念せよという意味です。だからこそ、私たちは熟議を尽くし、予算へ間違いがないか不断のチェックを行い、予算をより良くするために最善を尽くさなければいけません。

だからこそ、私たち立憲民主党は、公明党の皆さんとともに修正案を提出いたしました。積み過ぎた基金を国庫に返納させ、その財源を今苦しんでいる皆さんへ届け、将来の安心をつくります。燃料、電気・ガス価格の引下げのために、合わせて三・三兆円、医療器材の安定供給と医療機関支援のために五百億円、高額療養費の負担増凍結に三百億円、国民の命と暮らしを守るために必要な予算を具体的に盛り込んだ予算です。

以上の認識に基づき、政府提出の令和八年度予算案と国民民主党・新緑風会提出の修正案については反対します。一方、立憲民主・無所属及び公明党提出の修正案については賛成いたします。

政治の責任とは、国民の声に真摯に向き合い、暮らしを守り、命を守り抜くことです。良識の府たる参議院の一員として、熟議を尽くし、国民生活を守り抜くことを改めてお誓い申し上げ、討論といたします。

御清聴ありがとうございました。(拍手)

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