小泉進次郎 (自由民主党)防衛大臣

2026年6月24日・第221回国会 参議院 本会議 第24号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 5 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 18 発言)

青木愛議員にお答えをさせていただきます。

まず、ホルムズ海峡の安全確保における日本の関与についてお尋ねがありました。

英仏独伊等との首脳共同声明について、国際社会の決意を支持し、後押しする観点から我が国も参加しましたが、首脳共同声明にある商業航行の安全確保や機雷掃海活動への参加につきましては、同盟国であるアメリカや当事国であるイラン、また同志国、関係国ともよく意思疎通をしながら、現下の情勢をよく踏まえつつ、国際法及び国内法の範囲内で必要な対応を検討してまいります。

次に、現行の三文書におけるソフトパワーの位置付けについてお尋ねがありました。

御指摘のとおり、我が国の安全保障は防衛力のみで成り立つものではありません。現行の三文書でも、外交力、防衛力、経済力、技術力、情報力を含む総合的な国力を最大限活用することを明記し、幅広い政策分野に関する戦略的指針を示しています。

引き続き、総合的な国力を強化し、あらゆる政策手段を組み合わせ、我が国を取り巻く厳しい安全保障環境に対応してまいります。

次に、日本のODAと海外協力隊による外交上の意義と成果の次期三文書への明記についてお尋ねがありました。

外交は、防衛と車の両輪であり、望ましい安全保障環境を創出する重要な手段です。ODAなどを通じて国際社会の平和と繁栄に貢献することは、我が国の平和と安全にもつながるものと考えております。こうした努力もよく踏まえながら、三文書の改定に向けた検討を進めてまいります。

次に、整備計画の不断の見直しや防衛費全体の効率化等についてお尋ねがありました。

新しい戦い方に関し、それぞれが対抗する形で次々に戦い方が更新されていく中、我が国としての新しい守り方を実現するために何が必要かを様々な視点を持って幅広く検討していくことが必要です。

これまでも、陸自、空自の輸送ヘリのまとめ買いや包括修理契約等で効率化、合理化に努めてまいりましたが、今後の防衛力の具体的な内容について、今まさに検討していますが、効率化、合理化も徹底しながら、防衛力の一層の強化に取り組んでまいります。

次に、安全保障政策と経済成長の関係についてお尋ねがありました。

防衛力の強化は、あくまで国民の皆様の命と平和な暮らしを守り抜くために何が必要かという観点から行うものであり、それが揺らぐことは決してありません。

一方で、防衛分野への投資は、先端技術の創出など、結果として経済的効果をもたらし得る側面もあり得るものであり、こうした考え方を含め、国民の皆様に一層丁寧に御説明していくことが重要と考えています。

次に、自衛官定数の在り方と自衛官に求められる技術、能力の変化についてお尋ねがありました。

自衛官定数の在り方は、世界で見られる新しい戦い方に対応した新しい守り方を実現していくことや、人的基盤強化の施策等の効果、募集対象人口の減少も踏まえ、検討してまいります。

現在の安全保障環境や我が国の人口減少という現実を踏まえれば、AIや無人アセット等の能力強化は喫緊の課題です。自衛官には専門的な技能が求められるようになってきており、こうした自衛官の確保や養成が極めて重要と考えております。

次に、第一五師団への改編と南西地域における対処能力の向上、普通科連隊の役割についてお尋ねがありました。

陸自第一五師団への改編は、指揮統制の要である通信部隊なども増強しており、普通科連隊の新編とも相まって即応態勢の強化につながるものです。新編される普通科連隊は、沖縄県の防衛警備に当たって主力となることが期待されており、引き続き、平素からの訓練の精力的な実施も通じて、南西地域の防衛体制を一層強化し、抑止力、対処力を向上させてまいります。

次に、第一五師団への改編に伴う運用面の効果等についてお尋ねがありました。

陸自第一五師団は、宮古警備隊と八重山警備隊を隷下に置くことで、沖縄の守りに責任を持つ部隊を一元的に指揮することになり、南西地域の防衛体制は一層強化されることとなります。陸自部隊のみならず、海自、空自の各部隊とも緊密に連携を図り、警戒監視を始め広大な南西地域における防衛を全うしてまいります。

次に、航空自衛隊に宇宙の名称を加える意義等についてお尋ねがありました。

宇宙空間は、自衛隊が作戦行動を行う領域となっています。こうした中で、航空宇宙自衛隊への改編は、宇宙空間の安定的利用を確保するとの我が国の決意を内外に示し、抑止力、対処力の強化に大きく貢献するものです。

宇宙と空の空間的境界については、国際法上、明確に定義はされておらず、国際的に様々な議論があると承知しております。

次に、航空と航空宇宙の使い分けや機能上の違い等についてお尋ねがありました。

航空宇宙自衛隊への改編に伴い、所掌事務に宇宙領域に関連する業務がある部隊等や所掌事務の内容が航空宇宙自衛隊全体に及ぶ部隊等については、航空宇宙に名称を変更することとしています。

一方、航空総隊は戦闘機等を運用し防空の任務に当たる部隊であり、専ら航空領域において活動する部隊であるため、名称は変更しないこととしています。

次に、衛星能力の、衛星の能力向上や打ち上げ、宇宙交通管理についてお尋ねがありました。

宇宙交通管理に関する取組として、防衛省では、宇宙領域把握能力を着実に強化しており、令和八年度にはSDA衛星の打ち上げを予定しております。

宇宙領域における防衛能力強化は喫緊の課題です。日本の優れた技術を生かしながら、衛星の能力向上やロケット打ち上げを含め、我が国自身の能力を強化するとともに、同盟国、同志国と連携し、宇宙空間の安定的な利用を確保してまいります。

次に、施設整備を含む宇宙領域に携わる自衛官の処遇についてお尋ねがありました。

現在、航空自衛隊府中基地では、部隊新編に伴い一部プレハブ庁舎を使用していますが、施設の強靱性、抗堪性確保や、宇宙領域の任務の特性を踏まえたセキュリティー対策を含む適切な機能を備えた施設の整備は重要です。

防衛省としては、防衛力の中核である自衛隊員が士気高く任務に専念できる環境を確保するため、施設整備に加え、処遇や生活、勤務環境の改善等にも引き続き取り組んでまいります。

次に、防衛省における業務の質的変化、防衛副大臣増員の判断の理由についてお尋ねがありました。

戦後最も厳しく複雑な安全保障環境の中、防衛協力・交流の深化や、防衛装備移転、宇宙、サイバー等の領域への対応等、防衛省が対応すべき新たな政策課題が増大しています。また、安全保障上の緊急事態や大規模自然災害等が同時に起こる、いわゆる複合事態へも万全の備えが必要です。

このため、副大臣一名を増員し、大臣の職務を代行し得る政務レベルでの補佐体制をより強化していくことが極めて重要であると判断いたしました。

次に、若年定年退職者給付金制度創設時の附帯決議への対応、制度の運用の総括、そして今回の法改正の効果の検証についてお尋ねがありました。

制度創設時の附帯決議を踏まえ、これまで自衛官の定年年齢の引上げや再就職支援の拡充に努めてきたところです。

その上で、今般、本制度の運用や自衛官を取り巻く状況の変化を踏まえた検討を行い、勤労者世帯の実支出は五十代後半が最も高く、一般労働者の賃金水準のピークも五十代前半から後半に移行していること、自衛官確保のために新たな生涯設計の確立が必要となっていること等を踏まえ、給付水準の引上げ等の制度の見直しが必要との結論を得ました。

また、効果の検証は重要と考えており、自衛官等へのアンケートや実地調査のほか、隊員のニーズ等も踏まえながら、人材確保に資する新たな方策も不断に検討してまいります。

ありがとうございました。(拍手)

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