請求人の手足はまだ縛られています。このままでは、迅速な手続進行も確実な救済も期待できません。救済を確実にするためには、請求人の主体性、能動性の確保が重要な要素となります。
今回の法改正の契機となったのは、袴田事件を始めとする冤罪事件の救済に余りにも時間が掛かった、そのことでした。裁判所に何ができて、何をすべきか、それは明確でなかった、救済の遅れの一つの原因でした。
閣法は、主として裁判所の責任と権限を明確にする観点から制度を整備しています。しかし、再審理由を組み立て、立証するのは請求人なのです。そのための手段、方法がなかった、これも遅れの原因だったのです。請求人の再審請求手続における主体性、能動性を確保する、その観点から見ると、閣法はいまだ不十分です。
本日は、閣法について、少なくともこの点は整備すべきであるという点に絞ってお話をいたします。
まず、閣法には証拠開示制度がありません。閣法四百四十五条の二が定める証拠の提出命令は、裁判所が裁判のために必要な証拠を提出させる制度です。これに対して証拠開示は、再審請求理由の立証責任を負う請求人のための手続保障の制度です。
職権主義は、裁判所の権限と責任を根拠付けます。証拠提出命令制度を設ける理由とはなるでしょう。しかし、請求人のための証拠開示制度を設けることを否定する論拠とはなりません。目的が異なるからです。どちらかを選ばなければならない、そんなことはありません。どちらかがあれば足りる、そういうことでもないんです。
まず、証拠提出命令と証拠開示は、対象となる証拠の範囲が異なります。裁判所は通常審において証拠の厳選をします。衆議院で元裁判官の村山弁護士も述べていました。関連性がある証拠についても、裁判のためには必要がないとされる可能性があります。これに対して、請求人に対する証拠開示の場合は、関連性があれば必要性は認められます。再審理由を構築し、新証拠を獲得する準備のために行われるからです。
そして、請求人のための証拠開示制度を設けることは、手続の構造と合致しています。再審請求人は、再審理由を組み立て、これを立証する責任を負っています。審判の対象は、請求人が主張する再審理由に限定されるのです。審理の枠組みをつくるのは、再審請求人が主体となって行うのです。請求人が的確にその枠組みを形成できなければ、審理は停滞するでしょう。あるいは、継続すべき手続が終了してしまう、そんなこともあり得ます。迅速性も救済の確実性も失われるのです。再審請求人が主体的、能動的に責務を果たせるようにすることは、再審請求の仕組みを機能させる鍵なのです。
このように、請求人が再審請求理由の構築や新証拠の獲得に必要な証拠開示を制度化することは、請求人が審理の枠を設定するという再審請求の構造にまさに適合しています。
更に視点を広げてみましょう。
通常審は当事者主義です。通常審で触れる証拠の範囲は、請求人の側の方がずっと多い。裁判所よりも多いんです。請求人の方が、証拠の意味や位置付け、よりよく理解できます。請求人にしか知り得ない情報を加味して検討することもできます。再審請求の結果に強い利害関係を持ちます。ですから、広い範囲の証拠開示がなされても、これを分析、検討する意欲があります。時間も掛けるでしょう。関連性が認められた多くの証拠を全て吟味し尽くす、そういう主体としては、請求人にこそ適格性があるのです。
請求人は、その分析結果を裁判所に伝えるでしょう。裁判所は、裁判のために必要だと判断した証拠の吟味に十分に時間を掛けることができます。さらに、その主張によって必要な証拠の提出を更に命じていく。判断ができる状況がこのようにして整っていくんです。適切な役割分担の下、効率的に手続が進行します。救済への道は、このように開かれていくのです。これまで実務において直接開示型の証拠開示が多くなされてきたのには理由があるのです。
視点を通常審の構造にまで広げた場合、再審請求人に再審請求理由と関連性のある全ての証拠を検討する役割を割り振ることが必要であり、かつ合理的です。請求人が主体的、能動的にその責任を果たすために、証拠開示制度が明文化されるべきです。
次に、無罪証拠へのアクセスが保障されていないことについて述べます。
検察官は、再審請求人の無罪を根拠付ける証拠の提出義務を負っています。しかし、閣法には、無罪証拠に確実にアクセスできる方法はないのです。これまでの議論状況からすれば、閣法四百四十五条の二により、新証拠が弾劾する証拠と主要事実が共通する範囲の証拠であれば、再審請求理由との関連性は認められます。しかし、無罪証拠にたどり着くとは限りません。
例えば、東京電力女子社員殺害事件です。再審請求とともに提出された新証拠とは、請求人が性的行為をした日時が犯行日とは異なる可能性を示唆する証拠でした。このような場合、被害者の身体に付着していた唾液の血液型がマイナリさんの血液型とは異なるという証拠は、提出の対象ではありません。これ、後に開示されて新証拠とされた重要証拠です。これ出てこないんです。
この問題について、請求人が最初に提出した新証拠が旧証拠を弾劾すればよい、そのときには証拠提出命令の範囲は広がるといった説明がされています。しかし、考えてみてください。請求人は、何らの手続保障もない中で最初の新証拠を準備します。弾劾効が必ず認められる、そう言えるでしょうか。存在する無罪証拠の開示がなされない、こういった容認できない結果は十分起こり得ます。
さらに、衆議院において、無罪の根拠となる証拠かどうかは一義的に定まらないとの答弁がなされています。裁判所から見た無罪証拠と検察官から見た無罪証拠は異なるのです。異なり得るのです。この点からも、無罪証拠が提出されない現実的なリスクは高いと言うべきです。
通常審において、開示対象文書該当性の判断主体は裁判所です。再審請求審においても同様に考えられます。すなわち、証拠の推認力や検察官の主張の矛盾の程度を確認し、提出されるべき証拠か否かを判断する責任を負うのは裁判所なのです。よって、検察官の提出義務に対応した裁判所の権限を明記すべきです。具体的には、無罪を根拠付ける可能性のある証拠の存否を調査することを命じる権限と、該当する可能性のある証拠の提示命令及び提出命令を明文化する必要があります。無罪を根拠付ける証拠か否かを検察官の判断に委ねることは、無辜の救済を目的とする再審制度の実効性を損ないます。
また、無罪証拠の開示を求めることは請求人の権利でもあるはずです。これは、当事者主義だとか職権主義といった訴訟構造を超えたところにあるはずです。再審請求理由との関連性を要求しない証拠開示を認めることにもまた理由はあるのです。
次に、証拠の一覧表について述べます。
提出命令との関係でも、請求人には検察官保管証拠の一覧表が交付されるべきです。重要な証拠の開示漏れが生じてはなりません。存在しない証拠に対する的外れな請求が繰り返される、そのような事態は手続の遅延をもたらすだけです。
衆議院では、一覧表が提示され、提供されなくても開示請求はなし得るではないかという趣旨の答弁があっています。しかし、請求が可能だとしても、より的確、迅速に請求できる手段があるのであれば、そちらを選択すべきではないでしょうか。加えて、附則四条二項が裁判所の勧告や任意の開示を適切に行うとしているのですから、これを的確に行うためにも一覧表は必須です。
また、一覧表の交付は、証拠開示制度を設ける場合にも必要な制度の整備です。特に無罪の根拠となる証拠の開示を実現するためには必要です。
目的外使用について述べます。
証拠の目的外使用の禁止は、三つで過剰な規制です。一つ目は目的限定の過剰、他の正当な目的による使用も禁じられています。二つ目は制限方法の過剰、開示方法、時期、条件を付すことなどによる弊害回避は十分可能です。さらに、既存の弁護士の職務上の義務があるにもかかわらず、罰則を設けてまで規制をしている点も過剰です。
非公開である再審請求手続において、支持者の支援は大きな役割を果たしています。報道機関に概要を伝えるだけでは、報道機関は請求人が主張しているという扱い、そういった扱いにとどまります。証拠を見れば明らかとなる事実が報道されることはありません。通常審で導入され既に問題が指摘されている制度を再審請求審にまで拡大する必要性も合理性もない、そう言い切れます。
次に、検察官抗告の禁止です。
十分な根拠があることが行為規範であれば、閣法四百五十条の二は空文化します。十分な根拠があるか否かを検察官自身が判断するからです。
では、裁判規範とすればよいのか。幾らかは良くなるでしょう。しかし、問題が残ります。刑訴法四百三十五条六号による再審請求の場合です。抗告に十分な根拠があったかどうかについての判断事項と、抗告に理由があるかどうかについての判断事項は実質的に重なり合っています。つまり、抗告しさえすれば、裁判所は、十分な根拠があるかどうかと判断するために、抗告に理由があるかどうかと同じような内容を審査する、つまり、開始決定を審査するのと同じことをしてもらえるのです。無条件に抗告を認めることと同じ結果となりかねません。
検察官以外の請求人による再審請求のほとんどは六号再審です。そうすると、裁判規範と解した場合であっても、規定が抑制的に働くことを期待できません。検察官抗告は全面的に禁止されるべきです。六号は絶対に禁止されるべきです。
6
伊藤孝江(公明)
田岡参考人、お時間が過ぎておりますので、御意見の方をおまとめいただきますようお願いいたします。
この発言のページ
7田田岡直博香川県弁護士会弁護士
はい。
検察官抗告については、ここに書きましたとおり、松尾浩也先生も昭和三十七年に不服申立ては禁止すべきとおっしゃっておられますし、ドイツでも既に廃止されておりますので、これを参考に御検討いただければと思います。
その上で、私、平成二十八年改正の刑事手続協議会幹事会の幹事を務めましたけれども、結局、その会議体において速やかに行うこととされた証拠開示の検討は、七年間先送りされた結果、この度の法改正まで十年を要しました。五年後見直しに先送りするのでは、冤罪被害者が生きているうちの救済は実現できません。確実、迅速な救済のために、閣法を修正した上で、真の再審…
この発言のページ
8
伊藤孝江(公明)
ありがとうございました。
次に、高平参考人にお願いいたします。高平参考人。
この発言のページ
- (上の発言)
9高高平奇恵一橋大学大学院法学研究科教授/弁護士
請求人の手足はまだ縛られています。このままでは、迅速な手続進行も確実な救済も期待できません。救済を確実にするためには、請求人の主体性、能動性の確保が重要な要素となります。
今回の法改正の契機となったのは、袴田事件を始めとする冤罪事件の救済に余りにも時間が掛かった、そのことでした。裁判所に何ができて、何をすべきか、それは明確でなかった、救済の遅れの一つの原因でした。
閣法は、主として裁判所の責任と権限を明確にする観点から制度を整備しています。しかし、再審理由を組み立て、立証するのは請求人なのです。そのための手段、方法がなかった、これも遅れの原因だったのです。請求人の再審請求手続における主体性、能動性を確保する、その観点から見ると、閣法はいまだ不十分です。
本日は、閣法について、少なくともこの点は整備すべきであるという点に絞ってお話をいたします。
まず、閣法には証拠開示制度がありません。閣法四百四十五条の二が定める証拠の提出命令は、裁判所が裁判のために必要な証拠を提出させる制度です。これに対して証拠開示は、再審請求理由の立証責任を負う請求人のための手続保障の制度です。
職権主義は、裁判所の権限と責任を根拠付けます。証拠提出命令制度を設ける理由とはなるでしょう。しかし、請求人のための証拠開示制度を設けることを否定する論拠とはなりません。目的が異なるからです。どちらかを選ばなければならない、そんなことはありません。どちらかがあれば足りる、そういうことでもないんです。
まず、証拠提出命令と証拠開示は、対象となる証拠の範囲が異なります。裁判所は通常審において証拠の厳選をします。衆議院で元裁判官の村山弁護士も述べていました。関連性がある証拠についても、裁判のためには必要がないとされる可能性があります。これに対して、請求人に対する証拠開示の場合は、関連性があれば必要性は認められます。再審理由を構築し、新証拠を獲得する準備のために行われるからです。
そして、請求人のための証拠開示制度を設けることは、手続の構造と合致しています。再審請求人は、再審理由を組み立て、これを立証する責任を負っています。審判の対象は、請求人が主張する再審理由に限定されるのです。審理の枠組みをつくるのは、再審請求人が主体となって行うのです。請求人が的確にその枠組みを形成できなければ、審理は停滞するでしょう。あるいは、継続すべき手続が終了してしまう、そんなこともあり得ます。迅速性も救済の確実性も失われるのです。再審請求人が主体的、能動的に責務を果たせるようにすることは、再審請求の仕組みを機能させる鍵なのです。
このように、請求人が再審請求理由の構築や新証拠の獲得に必要な証拠開示を制度化することは、請求人が審理の枠を設定するという再審請求の構造にまさに適合しています。
更に視点を広げてみましょう。
通常審は当事者主義です。通常審で触れる証拠の範囲は、請求人の側の方がずっと多い。裁判所よりも多いんです。請求人の方が、証拠の意味や位置付け、よりよく理解できます。請求人にしか知り得ない情報を加味して検討することもできます。再審請求の結果に強い利害関係を持ちます。ですから、広い範囲の証拠開示がなされても、これを分析、検討する意欲があります。時間も掛けるでしょう。関連性が認められた多くの証拠を全て吟味し尽くす、そういう主体としては、請求人にこそ適格性があるのです。
請求人は、その分析結果を裁判所に伝えるでしょう。裁判所は、裁判のために必要だと判断した証拠の吟味に十分に時間を掛けることができます。さらに、その主張によって必要な証拠の提出を更に命じていく。判断ができる状況がこのようにして整っていくんです。適切な役割分担の下、効率的に手続が進行します。救済への道は、このように開かれていくのです。これまで実務において直接開示型の証拠開示が多くなされてきたのには理由があるのです。
視点を通常審の構造にまで広げた場合、再審請求人に再審請求理由と関連性のある全ての証拠を検討する役割を割り振ることが必要であり、かつ合理的です。請求人が主体的、能動的にその責任を果たすために、証拠開示制度が明文化されるべきです。
次に、無罪証拠へのアクセスが保障されていないことについて述べます。
検察官は、再審請求人の無罪を根拠付ける証拠の提出義務を負っています。しかし、閣法には、無罪証拠に確実にアクセスできる方法はないのです。これまでの議論状況からすれば、閣法四百四十五条の二により、新証拠が弾劾する証拠と主要事実が共通する範囲の証拠であれば、再審請求理由との関連性は認められます。しかし、無罪証拠にたどり着くとは限りません。
例えば、東京電力女子社員殺害事件です。再審請求とともに提出された新証拠とは、請求人が性的行為をした日時が犯行日とは異なる可能性を示唆する証拠でした。このような場合、被害者の身体に付着していた唾液の血液型がマイナリさんの血液型とは異なるという証拠は、提出の対象ではありません。これ、後に開示されて新証拠とされた重要証拠です。これ出てこないんです。
この問題について、請求人が最初に提出した新証拠が旧証拠を弾劾すればよい、そのときには証拠提出命令の範囲は広がるといった説明がされています。しかし、考えてみてください。請求人は、何らの手続保障もない中で最初の新証拠を準備します。弾劾効が必ず認められる、そう言えるでしょうか。存在する無罪証拠の開示がなされない、こういった容認できない結果は十分起こり得ます。
さらに、衆議院において、無罪の根拠となる証拠かどうかは一義的に定まらないとの答弁がなされています。裁判所から見た無罪証拠と検察官から見た無罪証拠は異なるのです。異なり得るのです。この点からも、無罪証拠が提出されない現実的なリスクは高いと言うべきです。
通常審において、開示対象文書該当性の判断主体は裁判所です。再審請求審においても同様に考えられます。すなわち、証拠の推認力や検察官の主張の矛盾の程度を確認し、提出されるべき証拠か否かを判断する責任を負うのは裁判所なのです。よって、検察官の提出義務に対応した裁判所の権限を明記すべきです。具体的には、無罪を根拠付ける可能性のある証拠の存否を調査することを命じる権限と、該当する可能性のある証拠の提示命令及び提出命令を明文化する必要があります。無罪を根拠付ける証拠か否かを検察官の判断に委ねることは、無辜の救済を目的とする再審制度の実効性を損ないます。
また、無罪証拠の開示を求めることは請求人の権利でもあるはずです。これは、当事者主義だとか職権主義といった訴訟構造を超えたところにあるはずです。再審請求理由との関連性を要求しない証拠開示を認めることにもまた理由はあるのです。
次に、証拠の一覧表について述べます。
提出命令との関係でも、請求人には検察官保管証拠の一覧表が交付されるべきです。重要な証拠の開示漏れが生じてはなりません。存在しない証拠に対する的外れな請求が繰り返される、そのような事態は手続の遅延をもたらすだけです。
衆議院では、一覧表が提示され、提供されなくても開示請求はなし得るではないかという趣旨の答弁があっています。しかし、請求が可能だとしても、より的確、迅速に請求できる手段があるのであれば、そちらを選択すべきではないでしょうか。加えて、附則四条二項が裁判所の勧告や任意の開示を適切に行うとしているのですから、これを的確に行うためにも一覧表は必須です。
また、一覧表の交付は、証拠開示制度を設ける場合にも必要な制度の整備です。特に無罪の根拠となる証拠の開示を実現するためには必要です。
目的外使用について述べます。
証拠の目的外使用の禁止は、三つで過剰な規制です。一つ目は目的限定の過剰、他の正当な目的による使用も禁じられています。二つ目は制限方法の過剰、開示方法、時期、条件を付すことなどによる弊害回避は十分可能です。さらに、既存の弁護士の職務上の義務があるにもかかわらず、罰則を設けてまで規制をしている点も過剰です。
非公開である再審請求手続において、支持者の支援は大きな役割を果たしています。報道機関に概要を伝えるだけでは、報道機関は請求人が主張しているという扱い、そういった扱いにとどまります。証拠を見れば明らかとなる事実が報道されることはありません。通常審で導入され既に問題が指摘されている制度を再審請求審にまで拡大する必要性も合理性もない、そう言い切れます。
次に、検察官抗告の禁止です。
十分な根拠があることが行為規範であれば、閣法四百五十条の二は空文化します。十分な根拠があるか否かを検察官自身が判断するからです。
では、裁判規範とすればよいのか。幾らかは良くなるでしょう。しかし、問題が残ります。刑訴法四百三十五条六号による再審請求の場合です。抗告に十分な根拠があったかどうかについての判断事項と、抗告に理由があるかどうかについての判断事項は実質的に重なり合っています。つまり、抗告しさえすれば、裁判所は、十分な根拠があるかどうかと判断するために、抗告に理由があるかどうかと同じような内容を審査する、つまり、開始決定を審査するのと同じことをしてもらえるのです。無条件に抗告を認めることと同じ結果となりかねません。
検察官以外の請求人による再審請求のほとんどは六号再審です。そうすると、裁判規範と解した場合であっても、規定が抑制的に働くことを期待できません。検察官抗告は全面的に禁止されるべきです。六号は絶対に禁止されるべきです。
10
伊藤孝江(公明)
高平参考人、時間になっておりますので、御意見の方おまとめいただきますようお願いいたします。
この発言のページ
11高高平奇恵一橋大学大学院法学研究科教授/弁護士
まとめさせていただきます。
目隠しをされ、手足を縛られ、無実を訴えたくてもそんな方法がない、そういう再審請求人の責任に見合う手段、方法を、そういう切実な思いが今の法改正につながっているのではないでしょうか。最高裁白鳥決定が、無罪を言い渡すべき明らかな証拠とは、確定判決における事実認定につき合理的な疑いを抱かせ、その認定を覆すに足りる蓋然性のある証拠であると述べたのは一九七五年です。しかし、二〇二六年、この改正においても、六号の文言を改める、そんな話は出ていません。なぜなんでしょう。こういうのが再審だ、そういう指針、スタート地点はここにあったはずなんです…
この発言のページ
12
伊藤孝江(公明)
ありがとうございました。
以上で参考人の御意見の陳述は終わりました。
これより参考人に対する質疑を行います。
なお、質疑及び答弁は着席のままで結構でございます。
質疑のある方は順次御発言願います。
この発言のページ