武本俊彦新潟食料農業大学名誉教授

2026年6月23日・第221回国会 参議院 農林水産委員会 第12号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 55 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 88 発言)

ありがとうございます。

私が考えている食料システム論というのは、政府が言っている食料システム論とはちょっと違っていて、要するに、密接な、生産から流通、加工、消費の関係が密接になってくると同時に、基本的には市場メカニズムが重要なんだけれども、情報が偏在し始めるということが重要な要素だと思っています。

基本的に言えば、一番その情報を握るのは、消費者に一番近い大規模量販店を始めとする小売業に自動的に情報が集まってきます。なので、今や、農業もそうだし、食品製造業もそうだと思いますけれども、ほとんどその大規模量販店の下請の方向になってきちゃっているわけですね。

つまり、価格がまともに形成されない状態が出てきてしまうので、そこをどうやって是正するかというのはその市場の関係者だけでは解決のしようがない。これは、経済学で言うところの産業組織論とかいろいろな立場があるんですが、一つはその競争政策の観点で政府が介入するということです。だから、その意味でいうと、公正取引委員会なども重要なプレーヤーでありますが、と同時に、産業振興を担当するところの農林水産省のような役所が、公正取引委員会と連携しながら、その食料システムがワークするように介入していくということが重要だと思います。

ですから、それは、恐らくデータだとかいろんな物の動きを見ることによっておのずと分かるし、そうならないようにするために政府が積極的にデータを開示していくんでしょうね。そのことによって、この価格形成の仕方はおかしいんじゃないかということを多くの人々に認知してもらうということがまず必要じゃないかと思っていますので、その市場メカニズムはほっといても機能するという性格のものではないという立場に立っています。

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