岩渕友 (日本共産党)

2026年4月23日・第221回国会 参議院 農林水産委員会 第7号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 163 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 178 発言)

私は、日本共産党を代表して、農業近代化資金融通法の一部改正案に賛成、農林中央金庫法の一部改正案には反対の立場から討論を行います。

農林中央金庫法改正案は、農林水産業への円滑な出資、融資を促進するためとして、目的及び業務の見直しで、構成員向けの融資等を必須業務化するとしています。本来、どんな事業に融資するかは農林中金が自ら決めることであり、全く必要のない改正です。

そもそも、農協系金融事業は、農民同士の助け合いによって必要な資金を相互に融通するという理念で始まったもので、組合員の協同を基礎とし、組合内での調達、運用が中心であり、農林中金は単協で発生した資金の過不足を調整する補完的役割を果たすものと位置付けられてきました。

しかしながら、際限のない輸入自由化と販売価格の低下、農家への支援切下げによって、農家、農村は疲弊し、生産基盤が弱体化してきた結果、現在の農林中金は、本来貸し出す先の農業者は減り続け、農業とは直接関係のないリスクマネーに投資せざるを得ない状況という極めてゆがんだ構造にあります。

農林中金は、既に大規模な農業、食料関連の事業に投融資を行っていますが、この改正により、政府が主導する海外からの稼ぎを増やしていく、食品産業を海外展開するといった事業への投融資を更に促すことになります。

また、農民は今、余りに高額な農機具の維持更新費用に苦しんでいますが、この改正により、農外企業が農林中金の資金を使って農村に入り込み、アグリビジネスと称して高額な機器、資材などを売り付けるような事態も一層進みかねません。一方、農林漁業の現場では、採算が取れない、借りたくても借りられない状況に陥っています。

今回の改正は、農外事業者など大規模な事業者のニーズに応えるためのものであり、現場の深刻な実態や要求と余りにも乖離したものです。農林中金をゆがんだ状態にしてきたのは、この間の農政全体の問題です。

どんな地域でも農業ができるよう、地域の農林漁業のニーズを喚起する日本農業の再生にこそ農林中金の資金が注げる農政に転換すべきだということを指摘して、反対討論とします。

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