もう一つその歴史的なことで、私も専門家じゃないんですけど、ちょっと読んだ範囲なんですけど、ドイツ、イタリア、フランスと日本を比べると、そもそも歴史が違うのかなと思うんですけれども。
戦後のドイツですね、今の国旗ですね、これは先ほどありましたとおり、やっぱりナチス政権の国旗を否定して、新たな憲法、新たな国旗という位置付けですので、今のドイツの憲法と国旗というのは非常に結び付いている関係で、国旗を、国旗に対していろいろやることは、憲法に対してといいますか、に対してという強い意識があるわけですね。イタリアも同じように、ムッソリーニの後、戦後ですね、国王の戦争責任を追及して、共和制になって、その下での新しい憲法で新しい国旗というふうに、非常に憲法とその国旗が結び付いているというのも意味があると思うんですよね。
ですから、このドイツ、イタリアなんかそうですし、第二次世界大戦前の国家観を否定して新しい憲法で国旗を制定した経過があるので、国旗への侮辱というのは、その戦後の憲法、民主主義に対する冒涜だという考え方が根底にあると。フランス国旗もやっぱり、自由、平等、博愛でしたかね、やっぱり歴史があるわけですね。その思いがあるわけですよね。そういうものに対して冒涜すべきじゃないという国民感情は強いものがあると思うんですけど、日本の場合は、もうずっと日の丸が、百五十年ぐらいですか、主に使われてきて、戦争があって、いろんな思いがあってという中で来ましたので、そう簡単にですね、憲法と国旗は結び付いているわけでない、そう簡単にというか、結び付いているわけでありませんし、国民感情もいろいろあるという中ではあると思うんですよね。
つまり、申し上げたいことは、それぞれの国で違うということと、なおかつ、それぞれの国の憲法と国旗の結び付き方は違うと。したがって、ほかの国でやっているからという話は当たらないのではないかと思いますけど、これは、木下先生、橋本先生も言及されていることかと思うので、伺えればと思います。
79伊伊藤俊幸金沢工業大学大学院教授
私は、この今回の保護法益は、国旗をめぐる公共の平穏だと思っているんですね。まさに国民の感情というのもありましたけど、私は、それの結果、国旗をめぐる公共、まさに日本の社会が平穏であること、要するに騒乱が起きないということですよ。
ということだと私は認識していますので、そういう観点から言うと、選挙活動の中でそういうのを振り回して、そして、あれは振り回すだけじゃなくて、言論でもかなり乱暴なことを言うんですね。乱暴なことを言ってあおるという行為は、端から見ている人間でも不愉快に思う。ということは、実際に、我々はコメントは何もしませんけど、ネットに山のように書か…
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大門実紀史(共産)
選挙の話と、選挙のときに例えば演説している人が嫌な思いをするというのはちょっと別の話でね。例えば、我が党も結構右翼が来るんですよ。で、日の丸、日の丸はまだあれですけど、旭日、もう目の前でこんなやられたことあるんですよね。それと、それに対する不快感と選挙の話は別で、それは、選挙妨害は選挙妨害できちっとただすべきで、ちょっと結び付けられるのは違うのかなとちょっと思いましたので質問いたしました。
それで、ちょっといろいろもうあったんですけど、外国にも国旗損壊罪あるという話があって、今日もお話ありましたけど、木下先生に伺いたいんですけれども、フランス、ドイツ、…
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81木木下昌彦神戸大学大学院法学研究科教授
私の知る限り、そういう例は存じ上げません。
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- (上の発言)
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大門実紀史(共産)
もう一つその歴史的なことで、私も専門家じゃないんですけど、ちょっと読んだ範囲なんですけど、ドイツ、イタリア、フランスと日本を比べると、そもそも歴史が違うのかなと思うんですけれども。
戦後のドイツですね、今の国旗ですね、これは先ほどありましたとおり、やっぱりナチス政権の国旗を否定して、新たな憲法、新たな国旗という位置付けですので、今のドイツの憲法と国旗というのは非常に結び付いている関係で、国旗を、国旗に対していろいろやることは、憲法に対してといいますか、に対してという強い意識があるわけですね。イタリアも同じように、ムッソリーニの後、戦後ですね、国王の戦争責任を追及して、共和制になって、その下での新しい憲法で新しい国旗というふうに、非常に憲法とその国旗が結び付いているというのも意味があると思うんですよね。
ですから、このドイツ、イタリアなんかそうですし、第二次世界大戦前の国家観を否定して新しい憲法で国旗を制定した経過があるので、国旗への侮辱というのは、その戦後の憲法、民主主義に対する冒涜だという考え方が根底にあると。フランス国旗もやっぱり、自由、平等、博愛でしたかね、やっぱり歴史があるわけですね。その思いがあるわけですよね。そういうものに対して冒涜すべきじゃないという国民感情は強いものがあると思うんですけど、日本の場合は、もうずっと日の丸が、百五十年ぐらいですか、主に使われてきて、戦争があって、いろんな思いがあってという中で来ましたので、そう簡単にですね、憲法と国旗は結び付いているわけでない、そう簡単にというか、結び付いているわけでありませんし、国民感情もいろいろあるという中ではあると思うんですよね。
つまり、申し上げたいことは、それぞれの国で違うということと、なおかつ、それぞれの国の憲法と国旗の結び付き方は違うと。したがって、ほかの国でやっているからという話は当たらないのではないかと思いますけど、これは、木下先生、橋本先生も言及されていることかと思うので、伺えればと思います。
83木木下昌彦神戸大学大学院法学研究科教授
ありがとうございます。
私もそのとおりだと思いまして、特に表現の自由とか国旗を、それとの関係どうするのかというのは、まさに古い言葉ですけど、国体の問題であると思うんですよね、国の形がどうあるべきかという。ドイツとかフランスとかイタリアというのは、国旗というのを民主主義とか共和制との関係で結び付けてきて、その憲法秩序の中で国旗損壊罪が存在する。
日本の場合は、御指摘されましたようにそのような伝統はございませんので、特に国旗については、国旗・国歌法ありますけれども、何を象徴しているのかということが定かではなくて、かつてこれが国旗だということで定められたと…
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84橋橋本基弘中央大学法学部教授
先ほどの繰り返しになりますけれども、例えばドイツの場合、ドイツ国旗の損壊行為、これはまさにナチズムへの復活を招く表現というふうな意味を持つわけですね。したがって、ドイツにおける国旗損壊罪、これはまさに反ナチズムというような思想を体現しているわけです。せっかく独裁体制やファシズムを倒してつくり上げた共和国を保っていこう、そこの切実な法益というのがあるわけですね。そういう歴史、文脈、そういったものがあって初めて国旗損壊罪といったものが犯罪になっているわけですね。
これは、外国にあるからだということで日本にもという議論に欠けていることでありますけれども、でも…
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大門実紀史(共産)
木下先生に伺います。
この法案については既に衆参の質疑がございまして、今日もありましたけど、罪刑法定主義、明確性の原則に反するとか、立法事実がないとか、あるいは表現の自由、内心の自由、制約、侵害するおそれがある、つまり憲法三十一条、二十一条、十九条に抵触するということが指摘されて、野党からも指摘されて、ところが提案者の方の答弁がずっと曖昧の繰り返しで、何か全然深まらないんですけれども、今日、木下先生のレジュメの最後に御紹介していただきました、この法案が合憲となれば従来の憲法法理がほぼ解体するというのが大変ぴたっと分かった気がしたんですけれども。
とい…
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