松尾智樹防衛省防衛政策局次長

2026年5月14日・第221回国会 参議院 内閣委員会 第7号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 147 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 188 発言)

お答えいたします。

ロシアによるウクライナ侵略におきましては、双方が電子戦、AI、宇宙、サイバー、そして情報戦といった要素を駆使し、以前よりも巧妙さを増したハイブリッド戦が展開されているところでございます。

お尋ねのウクライナ侵略における情報戦の動向について申し上げれば、ロシアは、侵略の開始に前後いたしまして、いわゆる偽旗作戦と呼ばれる行為、また偽情報の流布といったような行為を実施をしているところでございます。また、こうした情報戦を継続的に展開しているものと見ております。

具体的に申し上げますと、侵略の開始前に、ロシアは、ウクライナ軍の破壊工作部隊がロシア領内に侵入したといったような発表をしたほか、侵略の初期におきましては、ゼレンスキー大統領が自国民に対し投降を呼びかけたというふうに見せかける、いわゆるディープフェイクの動画というものを拡散をいたしました。また、二〇二四年四月にも、ウクライナの一部の住民に対して、ロシア軍が包囲する前に町を脱出しろといった内容のメッセージがウクライナ政府当局のものとして装った形で送信をされたというような指摘もあるところでございます。

こうした動きは、ウクライナの国内の混乱や、ウクライナに対する国際社会の信用というものを低下させるといった狙いがあるものと考えられます。

このような動きに対してウクライナは、例えば、逃亡したという偽情報に対抗するため、ゼレンスキー大統領自らが大統領府の敷地内において撮影した動画を迅速に公開するというような措置を行ったほか、ウクライナ独自の情報戦専門組織の対応や欧米諸国との協力などを通じまして、ロシアの影響工作に対抗するための取組といったものを積極的に行っているところでございます。

こうしたウクライナ侵略の状況を踏まえれば、我が国の防衛という観点から情報戦への対応というものが一層重要になってきておりますので、引き続き、ウクライナ侵略における情報戦の動向につきまして情報収集、分析に努めるとともに、必要な取組というものを着実に進めてまいりたいというふうに考えてございます。

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