藤井宣明公正取引委員会事務総局官房政策立案総括審議官

2026年4月14日・第221回国会 参議院 内閣委員会 第3号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 98 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 265 発言)

お答え申し上げます。

近年の急激な労務費、原材料費、エネルギーコストの上昇を受けまして、価格転嫁や取引の適正化を目的として、本年一月に改正下請法、中小受託取引適正化法、いわゆる取適法が施行されたところでございますけれども、今までも御指摘ありましたように、この中で、協議に応じない一方的な代金決定の禁止というのが盛り込まれました。

この取適法の運用基準におきまして、どのような行為がその法律の要件である協議に応じずであるとか必要な説明や情報の提供をせずに該当するのかといった点について考え方を示しております。さらに、当該禁止行為に係る想定違反事例をその運用基準に追記するなど、法運用に関する考え方を明らかにしてきたところでございます。

また、この法改正を受けまして、労務費転嫁指針、労務費の転嫁に関する発注者、受注者の双方が取るべき行動や求められる行動を示したものでございますけれども、こちらにつきましても記載内容の見直しなどを行い、こちらも本年一月一日から改正したということでございます。

これも委員から御指摘があったお話ですけれども、取適法が適用されるような継続的な取引におきましては、中小受託事業者側が委託事業者から不当な不利益を与えられてもなかなか公取に情報提供するというのは期待しにくいということもございますので、公正取引委員会と中小企業庁におきましては、以前から、違反行為に関する情報収集のため、定期的に大規模な書面調査というのを実施しております。これによって違反行為を積極的に探知し、必要に応じて勧告や指導を行うこととしております。これに加えまして、公正取引委員会では、労務費転嫁指針の遵守状況など、価格転嫁の状況を把握するための大規模な書面調査というものも毎年実施しておりまして、違反行為の未然防止の観点から注意喚起文書の送付などを行っております。今後も、このような特別調査を継続してまいりたいと考えております。

また、こういった改正法の実効性を確保するためには、改正法の内容であるとか先ほど申しましたような法運用に関する考え方、これを事業者の皆様にもしっかりと知っていただくことも重要であるということで、周知、広報についても大規模に展開してまいりました。具体的には、全国四十七都道府県での説明会、関係省庁と連携した業種別説明会、それから各地の商工会議所と連携した広報企画、それから桃太郎をモチーフにした分かりやすい動画を作成して電車の中とかでも見れるようにするとか、さらに中小企業団体を通じた個別相談会の開催といった取組をしているところでございます。

公正取引委員会や中小企業庁が実施したヒアリングでは、事業者から価格交渉が進んだといった声もいただいているところではありますけれども、引き続き、違反行為には厳正に対処するとともに、周知、広報の取組を進めることによって適切な価格転嫁や取引の適正化が図られるよう取り組んでまいりたいと考えております。

前後のやりとり

94の発言を見る

102の発言を見る