古川俊治 (自由民主党)

2026年5月28日・第221回国会 参議院 厚生労働委員会 第9号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 72 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 144 発言)

私は、五分間、そして一問だけですので、高市総理、どうか心を込めて御答弁いただきたいと思っております。

私は消化器外科医で、私の臨床医としての仕事の九割はがん患者さんの治療に当たってきました。外科医ですから病巣を取り除くんですけれども、残念ながら、進行がんの患者さんの一部はどうしても再発をしてきます。その場合には、多くの患者さんは、再発した患者さんは、最終的にはその再発したがんで亡くなりますけれども、その期間をなるべく長く、そしてできるだけ日常に近い状態で送っていただく、これが我々の役目になります。

そのときに主役になるのが、がんの薬の効果です。近年のがん薬物療法は非常に進歩しました。特に分子標的薬、これはがんを直接、あるいはその増殖因子だけをたたくんですね。ですので、非常に特異的で効果が高くて、副作用が少ない。その場合に、これを使うには、その基礎になるのが、どの遺伝子がそのがんで発現しているか、この検査なんですね。がんの遺伝子検査であります。

日本でも包括的なこのがんの遺伝子を調べるがん遺伝子パネル検査というのが二〇一九年に保険適用になっておりますが、ちょっと資料一を御覧ください。

現在の状況というのは、この下段ですね、赤で書いてあるやつですけれども、今は標準治療をやらないと検査ができないようになっているんですね、パネル検査を。で、その緑のところですけれども、大体四〇%ぐらいの患者さんにこの推奨治療が提示できるんですが、最終的に行き着くのは八%、八割の患者さんは治療に行き着かないんです。なぜかというと、標準治療をやっているうちに全身状態が悪くなっちゃうんですね。それで推奨治療ができない。

この制限があるのは本当に日本だけなんですね。アメリカの、あるいは海外の保険適用でも、全部最初からこのパネル検査ができますし、国内外のガイドラインでもみんなそれが推奨されています。これすごく専門家の間でも評判が悪いんです。非科学的ですし、不合理なんですね。

ちょっと上見ていただきたいんですね。この研究を、これは京都大学、東京大学それから東京科学大学等六施設でやった日本の臨床研究でありますけれども、最初からこのがんパネル検査をやるんですね。そうしたところ、最終的には推奨治療に二五%行き着いた。約三・五倍です、八%からですからね。三倍以上になって、次のページに出ていますけど、四〇%、この推奨治療を行った場合にはそれ以外に対して四〇%リスクが減少しているんです。

次のページ見てください。資料三ですけれども、これは全例を一律にこのがんパネル検査をやった場合が左の調査、右側は保険診療で、今の保険診療で普通にがん治療を受けた場合ですね。これを比べると、最初に一律にパネル検査をやった方が明らかに生存期間の中央値が伸びて、これ大体三九%の死亡リスクの低下になると言われております。こういう、明らかにその生存率が伸びるというエビデンスも取れました。

大体、全部これをやったとしても、二百億ぐらいです、掛かるお金はですね。コストパフォーマンス考えると、これ、効果は非常に顕著ですから、非常にコストパフォーマンス、費用対効果に優れた治療法なんですけれども、いまだに厚生労働省は保険適用の時期を明示していません。

どうか、これを前に進めて、本当にがん患者さん、再発した場合にはこれが望みなんですよ。どうか、高市総理、これは保険適用を早期に実現していただきたいんですけど、お願いします。

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