長谷部恭男早稲田大学法学学術院教授

2026年6月10日・第221回国会 参議院 憲法審査会 第5号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 110 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 121 発言)

先ほど、只野参考人からも御指摘ありました現在のフランスの憲法の第十五条ですか、憲法院が、果たしてこの緊急事態、緊急事態を続けていいのか、大統領が発動するわけですけど、それについて意見を述べると、そういう制度ができております。これは、先ほど申し上げました、三日で反乱は鎮圧されたのに五か月も緊急事態条項を延ばすというような、まあ見たところは、緊急事態権限の濫用と見えるような過去の経験があったからなんですね。

ただ、これは意見を述べただけで、それに従って大統領が本当にやめるかどうかと、それは別の問題です。コントロールの仕方というのはいろいろあるとは思うんですが、こういう形で、司法府なり違憲審査に当たるような機関がもうやめたらどうですかというふうに見解を述べるということはあり得るんですけれども、やめなさいという、これ本当にやめさせてしまうという制度をつくることは私は非常に難しいと思います。

そういう点からいたしましても、緊急事態に関する権限というのは一旦発動するともうなかなかやめさせることが難しい、そういうものだろうというふうに考えております。

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