奥田ふみよ (れいわ新選組)

2026年5月20日・第221回国会 参議院 憲法審査会 第3号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 16 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 18 発言)

れいわ新選組、奥田ふみよです。

冒頭、前回の憲法審査会において議員の表現の自由を制限するような発言があり、看過できない重大な問題があるために意見を述べさせていただきます。

日本維新の会の松沢成文議員から、私が、憲法を守らない者が憲法改正を口にするなど言語道断、自民党は恥を知れといった、恥を知れという言葉が国会の品位を汚すとの御指摘を受けました。

もちろん、松沢議員は、日本維新の会が現在連立を組んでいる自由民主党の三原じゅん子参議院議員が二〇一九年六月二十四日の参院本会議で、安倍晋三首相の問責決議案を提出した野党に対して、愚か者の所業とし、恥を知りなさいと発言したことをもちろん御存じですよね。自民党の議員であれば何も叱責せず、れいわ新選組の議員に対しては叱責する、これは一体どういうことなのでしょうか。

ここは憲法審査会であり、何よりも憲法二十一条、表現の自由が尊重される場であると認識しております。新人議員の表現の自由を一方的でうがった主観で制限すること自体、当審査会の秩序を崩壊させる重大な問題であることを申し述べさせていただきます。

さて、本題に入ります。

本日は一票の較差について意見表明ということになっている。一票の較差の問題も重要なテーマであるということは認識しているが、しかし、なぜこんな何回も合区制度ばかり話し合うのだろうか。しかも、今このタイミングで一票の較差の話で終始していいのだろうか。

昨日も国会前で、憲法を変えるな、ノー・ウォー・アクションがあり、一万人もの主権者が集まった。衆議院の憲法審査会では緊急事態条項の検討に入っている状況。衆議院と参議院のこの温度差は一体どういうことなのだろうか。

衆議院の憲法審査会では、自民党、維新だけでなく、国民民主党、参政党、日本保守党、チームみらいが発議に必要な三分の二確保へ布石を打ち、いよいよ憲法改正発議の危険が迫っている。これら賛成している政党を主権者の皆さんはますます見張り続けていかなければいけません。そして、憲法でしっかりと縛り上げなければなりません。

いざ戦争が始まったら、まず、戦争ができる準備をしたこれらの国会議員たちから血を流す覚悟を持ってもらいましょう。憲法十五条の全体の奉仕者としての立場をはるかに逸脱した厚顔無恥な国会議員は一体誰なのか。主権者の皆さんは絶対に忘れてはいけません。

緊急事態条項とは、内閣が緊急事態と認定すれば政府の好き勝手にできるということ、国会議員の任期を延長し、さらには緊急政令として内閣だけで全てのルールを決められるようになってしまう、これは八十年前の日本とそっくり。

一九四一年二月、一年間の議員任期延長が行われた。そして、その年の十二月に真珠湾攻撃。治安維持法はこの一九四一年に大幅改正され、政府の政策や戦争に反対する国民の思想、言論を徹底的に取り締まることで、戦争反対の意見すら言えなくなった。逮捕者は戦前と戦時中で十万人以上と言われている。

大正二年生まれの私の祖母が小学生だった私に話してくれた言葉、今でも忘れられない。戦争反対と言う人は、どんどん捕まってなぶり殺しにされたんよ、そうやって黙らされて、諦めさせられて、黙って黙って黙って、気付いたときには遅かったんよ、今は自由に物が言えるけど、それは当たり前やなかったんよ。国民が諦めて黙る、ますます日本の政治が暴走する。

今の国会で国家情報局の設置という意味不明の言葉で進んでいる法案があるが、これこそ国民を黙らさせて諦めさせて従わせる治安維持法につながる悪法なのではないか。

八十年前の戦争を止められなかった。外交に大失敗して戦争を始め、そして三百十万人もの国民の命を奪ってしまった。もう二度と暴走する政治家を生み出さないように、おりに閉じ込めたのが憲法だ。先人たちは大失敗したことを知っていたから、そして、心の底から戦争は懲り懲りだと身にしみたから、衆議院の任期延長なんかではなく、参議院に緊急集会ができるようにして有事に対応できるようにした。この憲法には、二度と暴走政治家を生まさせないための先人たちの知恵が詰まっている。

今の自民党は、なぜ衆議院の任期延長など八十年前の戦前と同じようなことをしようとしているのか、何のためなのか。今まさに先人たちの知恵をしっかり引き継ぐのか、それとも放棄するのか、それが主権者たちに問われている。国民の皆さん、決してだまされないでください。本当にもう後がありません。

今日は、れいわ新選組が傍聴席を主権者たちで埋め尽くせと呼びかけたことに、四百十二人もの主権者が応えました。傍聴席は立ち見も入れてたった八十人しか入れません。委員部や警備の方には大変お仕事を増やしますが、今日は抽せんで百五十人の方に傍聴券を配り、五回の入替え制で、この憲法審査会をしっかり監視してもらっています。

国会の中で憲法改正を発議したとしても、最後に止められるのは主権者の皆さんお一人お一人です。この戦争ビジネスの下請をアシストする政治屋どもをおりにとどめることができるのは、改憲を止められるのは主権者の皆さんです。だから、皆さん、ますます憲法審査会、傍聴に来てください。衆議院の方も主権者であふれさせて、必ず憲法改正を止めましょう。

おい、政府、二度と国民の命を奪うなよ。自由を奪うなよ。これが愚かな人間が繰り返す戦争を経験した先人の知恵が詰まった憲法、この先人の知恵を私たちは決して忘れてはいけない。

れいわ新選組は、この改憲ありきの憲法審査会の開催自体を否定し続けている。でも、憲法審査会で発言していかなければもう後がない、危機感しかない。今ある憲法を守らない者が憲法を変えようとするな、これがれいわ新選組の考え方。

国民の六人に一人が貧困、中小零細企業は過去最高の倒産。一方で、富裕層は二年間で百五兆円もの資産を新たに増やした。国民全体の六割が生活苦しいと答え、中間層まで崩れまくっている。原油高騰で更なる物価高になっても、減税も現金給付もしない。三十年前の国民より今の国民がどんどん貧乏になっている。これは、健康で文化的な最低限度の生活を保障するという憲法二十五条違反。ちゃんと生存権守っているのか、それを今審議しなければいけないのではないか。

かつて、一九九三年、自民党の中西防衛庁長官が改憲発議で辞任した。そのときの内閣は、内閣として憲法改正を取り上げない方針を取っていたため、閣僚としてこれに従うことは当然で、現内閣の下での閣僚の改憲発言は自制すべきものとしたため。非常に分をわきまえた正しい判断であった。なぜなら、国会議員は憲法で縛られているから。何よりも憲法を守ることに徹すること、全ての国民の命を守り、自由を守ること、これが国会議員の最大の務め。

今、戦争を直接経験していない人口の割合は八八・八%。七百人以上いる国会議員のうち、戦争を知っている国会議員はたった五人しかいない。それも、戦争中は幼少期で、従軍したわけではない。かつて、田中角栄元首相がこのように発言している。戦争を知っている世代が政治の中核に、中枢にいるうちは心配ない。平和について議論をする必要もない。だが、戦争を知らない世代が政治の中枢になったときに、とてもそれは危ない。

最後に、阿波根昌鴻さんという沖縄の伊江島で反基地運動を主導した方の言葉も主権者の皆さんに是非伝えたい。平和の最大の敵は無関心である。戦争の最大の友も無関心である。

憲法で守られている主権者の皆さん、あなたのそばにいる無関心な主権者を一刻も早くあなたが目覚めさせてください。一人でも多くの目覚めた主権者がどんどんデモや傍聴で連帯し、どんどん団結し、大きなうねりを広げ、揺るぎない数の力で戦争の道へとつながる改憲を絶対に止めていきましょう。

憲法で縛られている全ての政治家の皆さん、今ある憲法を守れ。直ちに国民生活を守ることのみに専念しろ。

終わります。

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