山田吉彦 (国民民主党)

2026年4月15日・第221回国会 参議院 憲法審査会 第1号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 8 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 86 発言)

国民民主党・新緑風会の山田吉彦です。

憲法は何のためにあるのか。言うまでもなく、国民の安心、安全な生活を守るためです。それは、主権国家の三要件である国民、国土、主権を維持することにほかなりません。しかし、今の日本を取り巻く現実はどうでしょうか。平和を希求する理想の陰で守られるべきものが崩れているのではないか。私は強い危機感を感じております。

まず、憲法前文ですが、「平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した。」と書かれています。美しい言葉です。しかし、今の国際状況を直視したい。力による現状変更を試みる国、一方的に威圧を繰り返す国、他国の領土を侵略し、戦争を起こしている国が隣に存在する中で、果たしてそのような諸国民の信義に我々の命を委ねてよいのでしょうか。他国の善意に依存し、自らの手で守る覚悟を曖昧にする、この構造的矛盾こそが今の日本の安全保障を縛り、結果として国民を不安に陥れているのではないかと考えます。

特に深刻なのが、日本と世界をつなぐ海の安全保障です。日本は広大な管轄海域を持つ海洋国家です。しかし、尖閣諸島を始めとする国境離島では、連日のように領土、領海、主権が脅かされています。憲法に主権と領土を守る理念が明記されず、現場で対峙する海上保安庁や自衛隊には常に限界が付きまといます。

また、ホルムズ海峡の問題に見られるように、日本の経済の根幹を成すシーレーンすら自らの手で守ることができないのが現状です。国土を守る、国民を守るという国家の最も基本的かつ崇高な義務を憲法に明確に位置付ける必要を感じております。

そして、もう一つ重大な問題があります。日本の国土は津々浦々、島々、山村、厳しい生活環境でも暮らす人々により維持され、守られています。しかし、離島や過疎地域などに暮らす人々の声を国政に反映することが難しくなっています。

現在、合区制度により、複数の県が一つの選挙区にまとめられました。その結果、地域特有の社会、文化を維持している人々の声が国政に届きにくくなっているのではないでしょうか。人口が少ないから声を聞かなくていいのか。日本の国土を守り、文化を守り、食を守るために、厳しい生活環境において頑張っている人々の思いを反映できる選挙制度を考える必要があると思います。

また、若い世代からは、時代が変革しているのに憲法が改正されないことに対する疑問の声も聞こえます。今、強く、美しく、優しい日本で生きる人々を守れるように、制度を現実へとアップデートすることが必要です。

自分の国は自分で守る。混沌とした国際社会の圧力から国民を守り、AIを始めとした科学技術の変革、サイバーセキュリティーにも対応できるように憲法を見直す時期に来ていると考えます。

私たちはこの国を次世代へ引き継ぐ責任があります。そのために、今こそ憲法に関する議論を国民の視線において尽くすことを提案いたします。

以上です。

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