この政府の抑止力万能論とでもいいますか、もう抑止力、対処力があれば日本の平和は守られるんだというような議論について、私はあえて議論を挑みたいなというふうに思うんですが、日本政府がこれまで、抑止が機能し、そして国際紛争が回避されたと認識している成功例というのはどの程度あるんでしょうか。
田島麻衣子 (立憲民主党)
2026年6月25日・第221回国会 参議院 外交防衛委員会 第15号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 56 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 245 発言)
前後のやりとり
我が国への武力攻撃に対する抑止力について総論的に申し上げれば、我が国が自らの防衛力を強化することによって、日米同盟の抑止力、対処力が更に強化され、同志国等との連携が強化され、そのことにより、我が国の意思と能力を相手にしっかりと認識させ、我が国を過小評価させず、相手方にその能力を過大評価させない、こうしたことにより、相手に、侵攻の目的を達成することは容易ではない、侵攻はやめた方がよいと思わせることで、その攻撃を思いとどまらせ、事態発生そのものの可能性を低下させることにつながると考えております。
その考え方の中に、例えば誤報があったりとか、相手方が誤認したりとか、また偶発的事態をコントロールできないとか、こうした事態というのは日本政府は想定されていないんでしょうか。
私、今申し上げた中で、我が国の意思と能力を相手にしっかりと認識させ、我が国を過小評価させず、相手方にその能力を過大評価させないと、こういったことも今含んで答弁をさせていただいたとおりであります。 先生おっしゃるとおり、我々民主的な国家がどのような意思を持ち、そしてどのような政策を、裏付けとなるような考え方、基本認識を持っているか、これは透明性を持って説明をさせていただいております。そして一方で、我々民主的な国家からすれば、専制的な国家の指導者がどのような思考回路で物を考えているか、戦略的な認識を持っているか、こういったことについては我々に推し量ることが…
- (上の発言)
この政府の抑止力万能論とでもいいますか、もう抑止力、対処力があれば日本の平和は守られるんだというような議論について、私はあえて議論を挑みたいなというふうに思うんですが、日本政府がこれまで、抑止が機能し、そして国際紛争が回避されたと認識している成功例というのはどの程度あるんでしょうか。
一般に、過去の経緯の積み重ねを総体的に踏まえた上で政策を決定していくことは当然だと思っておりますが、その上で申し上げれば、抑止はその性質上、成功した場合には何も起こらないものであり、事後的にその成否を評価することは一般的に困難であると思っています。そうしたことを踏まえても、過去の個別の事象の歴史的な検証については専門家による様々な観点からの研究、考察等に委ねるべきものだと考えております。
昨日、青木委員が国会質疑の中でも述べていたジョセフ・ナイ教授ですね、これは大変な国際政治学者であって、民主党政権内では政府の高官も務めておられますが、彼の著書、私も随分読んでいるんですが、抑止が機能したかどうかという論点に関して申し上げますよ、抑止はしばしば米ソ間の緊張を高めたし、実際のところ、抑止が機能したと証明することは容易ではないと、こうおっしゃっているわけなんですよね。 いかに今我々が、何兆円これから積むんでしょうか、何人自衛官を増やすんでしょうか、どれだけの宇宙領域でまた防衛機能を強化するんでしょうか、こうしたことの基になっている抑止が、これ…
今、田島先生が紹介されたジョセフ・ナイ氏の発言と、そしてまた、今私が答弁をさせていただいた、抑止は成功した場合には何も起こらないのでその成否を事後的に評価することは難しいというのは、私は共有するものだと思っています。 そして、今先生からは今度逆側の質問で、抑止が機能せず国際紛争が起こったと政府が認識している例ということでありますが、これは、先ほどのとおり、過去の経緯の積み重ねを総体的に踏まえた上で一般には政策を決定していくこと当然ですが、過去の個別の事象の歴史的な検証については専門家による様々な観点からの研究、考察等に委ねるべきものと考えています。 …