山添拓 (日本共産党)

2026年5月14日・第221回国会 参議院 外交防衛委員会 第8号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 151 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 158 発言)

日本共産党を代表し、日・セルビア投資協定、日・パラグアイ投資協定、日・ザンビア投資協定、日・タジキスタン投資協定の承認にいずれも反対の討論を行います。

四投資協定は、投資協定の締結加速を求める経済界の要望に応え、日本の多国籍企業の海外展開による利益の拡大を促すために、相手国との間で投資環境の整備を図るものです。いずれの投資協定にもISDS条項が盛り込まれています。

ISDSは、投資環境を整備するためとして、投資受入れ国の制度や政策の変更によって不利益を受けたと主張する投資家、多国籍企業が受入れ国政府を相手取り、損害賠償等を求めて提訴できることとする制度です。提訴された受入れ国がたとえ勝訴するとしても、多額の裁判費用の負担が想定されるために、ISDSの対象とされるおそれのある措置を抑制する萎縮効果を生むなど、受入れ国の主権を脅かします。

国連人権理事会の独立専門家は、二〇一五年、こうした協定は、人権や環境保護のための国家の規制権限を制約しており、人権や環境に悪影響を与えると懸念を表明しています。ところが、多くの投資協定と同様、四投資協定にも、投資家の義務として、受入れ国の人権や環境保護のための措置を遵守するよう求める規定はありません。

財務省の国際収支統計によれば、昨年度の日本の海外投資の経常収支は三十一兆八千七百九十九億円と、二年連続で過去最高の黒字を更新。海外投資に伴う利子や配当の収支を示す第一次所得収支は四十一兆五千九百三億円の黒字となり、やはり過去最高を更新しました。

大企業が収支比率を上げるために海外投資を広げる一方、国内では賃金や設備投資に回さない構造が続き、空前の物価高騰の下で国民生活は困難を強いられています。四投資協定は、こうした下で大企業の海外投資の拡大を一層後押しするものです。

以上、反対討論とします。

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