森田朗東京大学名誉教授/一般社団法人次世代基盤政策研究所代表理事

2026年5月14日・第221回国会 衆議院 地域活性化・こども政策・デジタル社会形成に関する特別委員会 第7号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 51 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 107 発言)

お答えいたします。

まず、国民の信頼を得るためには何が必要かといいますと、やはりこのシステムといいますか、デジタル化し、データを使うことによってどういうメリットがあるのか、それを、できるだけ具体的なユースケースを紹介しながら国民に納得していただくというのが必要ではないかなと思っております。

どうしても、リスクの方は非常に強調され、具体的なところがございますけれども、メリットについては見えにくいと。にもかかわらず、多くの国民の方は実際にはデジタルを使っていろいろな意味での、電子マネーにしましてもそうですし、早いところでは高速道路のETCの仕組みもそうですけれども、利便性というものは御理解いただいていると思います。それをどういう形できちっと理解していただくように進めていくかというのが大変重要ではないかというふうに思っております。

そして、情報漏えいしたときにどういう形で対応すべきかということですけれども、一つには、実際の情報漏えいということがどういうことなのかということについて、これももう少しきちんと説明する必要があるのかなと思っております。

ちょっと誤解を招くと困りますけれども、情報漏えいしても差し支えないと言うつもりは絶対ございませんが、少なくとも、何らかの個人情報が漏えいしたときに、それが、漏えいする確率、そしてそれによって個人が識別される確率、そして識別された上で、先ほどもお話がございましたけれども、差別なりなんなりの権利の侵害であるとか不利益を受ける確率、だんだん小さくなってくるかと思います。そうしたことについてどれくらいの実際にリスクがあるのかということ、それをやはりきちっと表に出して議論していくということが必要ではないかと思います。

もう一つは、そもそも漏えいしないようにするというのと、漏えいするといいますのは、システムのミスでもって漏れてしまうということもありますけれども、やはり悪意を持った人間がそれを探っていくということがあろうかと思います。

デジタルシステムが進んでおります例えば北欧諸国の場合ですと、個人情報に対して誰がアクセスしたかというアクセスログをきちっと取っておいて、そしてアクセスした人に対して、された側が不信がある場合には、きちっと問いただして、それで責任を問うというような仕組みにしている。そういう意味でいいますと、どういう形で情報が使われているかということについて、情報主体といいましょうか、本人がきちんと確認できるような仕組みをつくっておくということがまず重要ではないかなと思います。

以上でございます。

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