森田朗東京大学名誉教授/一般社団法人次世代基盤政策研究所代表理事

2026年5月14日・第221回国会 衆議院 地域活性化・こども政策・デジタル社会形成に関する特別委員会 第7号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 24 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 107 発言)

お答えいたします。

医療分野において、創薬であるとか医学研究ですね、それにこのデータが大変貢献するということは申し上げるまでもないと思います。

我が国の場合、これまで非常に高い医療の水準を維持してまいりました。皆保険制度もございますし、医療技術、また個々の医療従事者の方の能力も非常に高いということで、これだけの平均寿命をつくり出してきたわけでございます。

ただ、データに関して申し上げますと、確かに皆保険制度でいわゆる医療保険に関するデータはありますけれども、健康状態、国民がどういう状態であるかということにつきましては、そうした大規模なデータというものは、量としては存在しているのかもしれませんけれども、それを使えるような形になっているかといいますと、我が国ではまだ制度としてそれができていない。これは、ヨーロッパに比べてもアメリカとか先進国に比べても遅れているというのが現状ではないかと思います。

その一片が現れたのが、まさにCOVID―19の、コロナのときの対応です。いかに迅速に、感染状況、広がり、あるいは感染者の状態、またワクチンの効果というものを早く把握して、そして次の対策を遅れることなく打っていく、そういう形でのシステムというのがまだ存在していないということだと思います。そういう仕組みができて初めて、創薬であるとか、あるいは医療資源の適正、効率的な配分というものにも結びついてくるのかなと思っております。

現在、それについては内閣府の方で、昨年の閣議決定を受けまして検討を進めているところでございます。私自身、そこの座長を務めておりますので、それがどういう方向になるかということについては、ここで、そういう立場では申し上げにくいところでございますけれども、少し、個人的な見解を述べさせていただきますと、先ほどの話もありましたけれども、医療データというものは、やはりかなり特殊なものというふうに考えられるかと思います。それについては、いわゆるデータ利活用の観点、あるいは個人情報の保護の観点だけではなくて、医療の特性に応じた形での、一番望ましい、データの保護と同時に、医療データの活用の仕組みというものを制度化する必要があるのではないかと思っております。

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