福田徹 (国民民主党)

2026年3月12日・第221回国会 衆議院 予算委員会 第10号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 197 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 293 発言)

ありがとうございます。

多くの課題があることは承知しておりまして、少しでも前に進むデータをお示ししたいと思っております。

昨年十月、大阪で日本救急医学会・学術集会がありました。その中で、救急車有料化に関するセッションがあったんですね。私の目測では、その会場に三百人ぐらいの救急医がいたんです。そこで、救急車の有料化に賛成ですか、反対ですかという挙手のアンケートがあったんですね。私が見る限り、ほぼ全員の救急医がどちらかに挙げました。結果を言いますと、反対と手を挙げた救急医は二名でした。ほかは、ほぼ全員が賛成と答えました。実は、現場の救急医の感覚はこれぐらいなんですね。

その上で、三重県松阪市で、二〇二四年六月から、救急搬送されて入院に至らなかったいわゆる軽症患者さんから、選定療養費という形で病院が七千七百円徴収する、こんな取組を始めております。最初にお伝えしますが、これは厳密には救急車の有料化ではありません、病院が徴収しています。救急車に払っているわけではない。それでも、恐らく一般市民から見たらほぼ救急車の有料化と同じ意味合いがありますので、恐らく参考になるデータだと思って提示させていただきます。

この取組の結果、二〇二四年六月から二〇二五年五月の一年間の救急出動件数は、松阪市で一万四千百八十四件、前年と比較して約一〇%減少しました。同じような取組が茨城県でも行われ、二〇二四年十二月から、軽症救急症例において選定療養費を取るという仕組みが始まり、やはり救急出動件数を四%減らしています。周りの県が全て増えている中、茨城県だけ減らしています。

実は、この取組で、実際にお金を徴収された人はすごく少なかったようなんです。松阪市の取組で、この検証期間中、軽症症例というのは五二・九%でした。一方で、徴収されたのは七・四%でした。つまり、入院が不要であった患者全員から徴収しているわけではなく、医師が様々な理由を勘案して、この方はやめておこう、そういう判断をした結果、実際に徴収された患者さんは僅か七・四%だったそうです。それでも一〇%の救急出動を減らす効果があった。この結果に、多くの救急医療関係者が驚いているんですよね。

ただ、先ほどおっしゃっていただいたとおり、一方で、この取組の最大の懸念というのは、救急要請をためらって、本来は必要であった重症患者さんの予後が悪くなる、これが最大の懸念点です。そして、そのような事例がどれぐらい交じるのか、これは現時点でデータとしてお示しすることが難しいです。

ただ、それでも、実は私自身で、この松阪市、茨城県、両自治体で救急医療に取り組む救急医に直接確認したんです。そういう、予後が悪くなっていそうな実感はありますかと確認しました。そうしたら、治療の遅れを思わせる事例が増えたという実感はない、そう答えられました。

そして、茨城県の大井川和彦知事は、軽症の救急搬送件数が減少し、救急医療現場が診るべき患者に集中できる環境整備を着実に進められた、救急車の呼び控えによる重症化の事例の報告もないという談話を出していらっしゃいます。

その上で、お聞きします。

高市総理、このデータは救急車の有料化を検討するのに資するものと考えますが、いかがお考えでしょうか。

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