平口洋 (自由民主党)法務大臣

2026年6月17日・第221回国会 衆議院 法務委員会 第21号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 178 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 180 発言)

自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律及び道路交通法の一部を改正する法律案につきまして、その趣旨を御説明いたします。

自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律においては、重大な死傷事犯となる危険性及び悪質性が類型的に極めて高い運転行為を行い、その結果人を死傷させた者を、危険運転致死傷罪として傷害罪や傷害致死罪に準じた重い法定刑により処罰することとしております。

しかし、近時、危険運転致死傷罪について、危険かつ悪質な自動車運転による死傷事犯に適切に対処することができていないのではないかとの観点から、様々な指摘がなされています。

そこで、この法律案は、自動車運転による死傷事犯の実情等に鑑み、事案の実態に即した対処をするため、危険運転致死傷罪の対象となる行為の明確化及び追加を行うとともに、酒酔い運転を行った者等に対する罰則の対象となる行為の明確化を行おうとするものです。

この法律案の要点を申し上げます。

第一に、危険運転致死傷罪のいわゆる飲酒類型に係る正常な運転が困難な状態との要件について、数値基準を設けて明確化し、身体に血液一ミリリットルにつき一・〇ミリグラム以上又は呼気一リットルにつき〇・五ミリグラム以上のアルコールを保有する状態その他アルコールの影響により正常な運転が困難な状態との要件に改めることとしています。

第二に、最高速度の区分に応じ当該最高速度を五十キロメートル毎時又は六十キロメートル毎時超える速度以上の高速度で自動車を運転する行為や、当該高速度に準ずる速度であって道路及び交通の状況に応じて重大な交通の危険を回避することが著しく困難な高速度で自動車を運転する行為を、危険運転致死傷罪の新たな類型として追加することとしています。

第三に、殊更にタイヤを滑らせ又は浮かせることにより、その進行を制御することが困難な状態にさせて、自動車を走行させる行為を、危険運転致死傷罪の新たな類型として追加することとしています。

第四に、危険運転致死傷罪の飲酒類型に数値基準を設けることに伴い、道路交通法上の酒酔い運転の罪の酒に酔った状態との要件についても、同様の数値基準を設けることとしています。

以上が、この法律案の要旨であります。

何とぞ慎重に御審議の上、速やかに御可決くださいますようお願いいたします。

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