その前提で今日はやり取りをさせていただきたいと思います。
今日、私が求めること、若干時間を使ってここで申し上げます。もうシンプルな話であります。大臣、よく聞いていただきたいと思うんですけれども。これまでいろいろ議論したんですけれども、整理し切れていないところがありますので、ここで整理をさせていただきたいと思います。
証拠の一覧表あるいは送致書類等目録を弁護人が確認できるように政府案を修正すべきだ、私が求めているのはこれです。
再審請求審において、弁護人側、裁判所が証拠提出命令やその請求をするために、また、証拠の提出漏れを一定程度防ぐためには、まず、検察官の手元にどのような証拠があるのか、その存在や輪郭を知る手がかりが必要です。その手がかりが証拠の一覧表です。これは、証拠書類であれば、標目、作成の年月日、供述者又は作成者の氏名、証拠物であれば、品名、数量などが記載されている、証拠の存在や輪郭を示すリストです。
そして、警察から検察官に送致された証拠については、これまでのやり取りで明らかになっているとおり、検察官の手元に送致書類等目録があります。これは、証拠の一覧表とほぼ同内容です。仮に、政府が、再審請求審は職権主義だ、裁判所が主体だという理由で弁護人にこの証拠の一覧表などを直接交付することに慎重な態度を崩さないのであれば、譲歩して、裁判所が必要と判断したときに、裁判所に提出させた上で、弁護人が裁判所で閲覧、謄写できる仕組みでもいいと私は思っております。
要は、証拠の中身を全て開示しろと言っているわけではありません。袴田ひで子さんは、いい証拠も悪い証拠も全部明らかにすべきだという趣旨のことをおっしゃっていますし、昨日の村山参考人も、本来はそうすべきだ、そのようにおっしゃっていますけれども、私は、証拠の中身を全て開示しろと言っているわけじゃありません。まずは、証拠の存在や輪郭を示す基礎資料を確認できるようにすべきだということであります。国家による最大の人権侵害である冤罪を救済するために、これは当たり前のことじゃないでしょうか。
審議も大詰めで、これは大事な局面ですので、これまでの大臣の答弁で混乱が見られる、整理がし切れていない二つの一覧表、すなわち、証拠の一覧表と標目の一覧表について、議論が混線しないようにここで整理をさせていただきます。
一つ目は、政府案で導入されている標目の一覧表。これからこれを証拠の一覧表と言わないで、標目の一覧表ときちっと言っていただきたいんですが、これは裁判所が見るためのリストです。証拠の表題、作成の年月日、供述者の氏名等に加えて、供述調書であれば供述事項、つまり、内容の要点まで記載され得る、情報量の多いリストです。ただし、この標目の一覧表は、裁判所だけが見るものであって、弁護人は閲覧も謄写もできません。
二つ目は、私が求めている証拠の一覧表です。これは、先ほど申し上げたとおり、証拠の中身の詳細は全くなくて、証拠の存在や輪郭を示すリストで、弁護人に直接交付されるものです。
簡単に言えば、政府案の標目の一覧表は、情報量は多いけれども裁判所止まり、私が求めている証拠の一覧表や送致書類等目録は、情報量は非常に限定的ですけれども、弁護人が証拠の存在を把握して請求していく端緒となり得るための基礎資料です。
通常審では、平成二十八年以降、刑事訴訟法三百十六条の十四第二項でこの証拠の一覧表を弁護人に交付する制度が認められ、実務で定着をしています。つまり、平成二十八年以降に有罪、無罪が争われた事件であれば、ほぼ全ての事件で証拠の一覧表は弁護人に交付されており、再審請求審においても、事実上、弁護人はそれを活用することができます。
であれば、それ以前の事件についても、冤罪被害の救済という大目的からして、再審請求審でも証拠の一覧表等を弁護人が確認できるようにすべきじゃないのか。本法案の質疑において、今、そうだと声を上げていただいた稲田議員を始め与党議員の方々からも、この証拠の一覧表を弁護人に確認させるようにすべきだという声が上がっております。
袴田ひで子さんの言葉、人間として法律を改正していただきたい、皆様にお任せしておりますので期待しています、もう助けていただくのは国会議員の皆様しかございませんと。この切実な魂の叫びを受けて、与野党を超えた立法府の矜持で、政治決断でこの修正を私は何としても成し遂げていきたい、心からそう願っております。
それでは、具体的な質問に入ります。
通常審における三百十六条の十四第二項の証拠の一覧表の弁護人への開示、また、再審請求審において送致書類等目録が弁護人に開示された実例がありますが、それらの開示そのものによって具体的な弊害が生じた事例を法務省は把握していないということでいいかどうか、お伺いします。
48
平口洋(自民)法務大臣
その御趣旨はよく分かっております。
この発言のページ
49
國重徹(中道)
その上で、私も昨日の参考人質疑を再度ちょっと夜に聞いて、基本的なところなので、別にテクニカルなところではないので、大臣に一問お伺いしたいと思います。
昨日の参考人質疑で、袴田事件を担当した元裁判官の村山弁護士はこうおっしゃいました。公費を使い、捜査機関が強制力を用いて集めた証拠によって被告人は有罪とされました、しかし、同じように収集された証拠の中に、被告人を無罪とする証拠が眠っているかもしれません、にもかかわらず、検察官がそれを提出しないために無実の者が救済されない、このようなことが許されていいんでしょうか、私は、このような事態はまさに正義に反する不条…
この発言のページ
50
平口洋(自民)法務大臣
それは御指摘のとおりだと思います。
この発言のページ
- (上の発言)
51
國重徹(中道)
その前提で今日はやり取りをさせていただきたいと思います。
今日、私が求めること、若干時間を使ってここで申し上げます。もうシンプルな話であります。大臣、よく聞いていただきたいと思うんですけれども。これまでいろいろ議論したんですけれども、整理し切れていないところがありますので、ここで整理をさせていただきたいと思います。
証拠の一覧表あるいは送致書類等目録を弁護人が確認できるように政府案を修正すべきだ、私が求めているのはこれです。
再審請求審において、弁護人側、裁判所が証拠提出命令やその請求をするために、また、証拠の提出漏れを一定程度防ぐためには、まず、検察官の手元にどのような証拠があるのか、その存在や輪郭を知る手がかりが必要です。その手がかりが証拠の一覧表です。これは、証拠書類であれば、標目、作成の年月日、供述者又は作成者の氏名、証拠物であれば、品名、数量などが記載されている、証拠の存在や輪郭を示すリストです。
そして、警察から検察官に送致された証拠については、これまでのやり取りで明らかになっているとおり、検察官の手元に送致書類等目録があります。これは、証拠の一覧表とほぼ同内容です。仮に、政府が、再審請求審は職権主義だ、裁判所が主体だという理由で弁護人にこの証拠の一覧表などを直接交付することに慎重な態度を崩さないのであれば、譲歩して、裁判所が必要と判断したときに、裁判所に提出させた上で、弁護人が裁判所で閲覧、謄写できる仕組みでもいいと私は思っております。
要は、証拠の中身を全て開示しろと言っているわけではありません。袴田ひで子さんは、いい証拠も悪い証拠も全部明らかにすべきだという趣旨のことをおっしゃっていますし、昨日の村山参考人も、本来はそうすべきだ、そのようにおっしゃっていますけれども、私は、証拠の中身を全て開示しろと言っているわけじゃありません。まずは、証拠の存在や輪郭を示す基礎資料を確認できるようにすべきだということであります。国家による最大の人権侵害である冤罪を救済するために、これは当たり前のことじゃないでしょうか。
審議も大詰めで、これは大事な局面ですので、これまでの大臣の答弁で混乱が見られる、整理がし切れていない二つの一覧表、すなわち、証拠の一覧表と標目の一覧表について、議論が混線しないようにここで整理をさせていただきます。
一つ目は、政府案で導入されている標目の一覧表。これからこれを証拠の一覧表と言わないで、標目の一覧表ときちっと言っていただきたいんですが、これは裁判所が見るためのリストです。証拠の表題、作成の年月日、供述者の氏名等に加えて、供述調書であれば供述事項、つまり、内容の要点まで記載され得る、情報量の多いリストです。ただし、この標目の一覧表は、裁判所だけが見るものであって、弁護人は閲覧も謄写もできません。
二つ目は、私が求めている証拠の一覧表です。これは、先ほど申し上げたとおり、証拠の中身の詳細は全くなくて、証拠の存在や輪郭を示すリストで、弁護人に直接交付されるものです。
簡単に言えば、政府案の標目の一覧表は、情報量は多いけれども裁判所止まり、私が求めている証拠の一覧表や送致書類等目録は、情報量は非常に限定的ですけれども、弁護人が証拠の存在を把握して請求していく端緒となり得るための基礎資料です。
通常審では、平成二十八年以降、刑事訴訟法三百十六条の十四第二項でこの証拠の一覧表を弁護人に交付する制度が認められ、実務で定着をしています。つまり、平成二十八年以降に有罪、無罪が争われた事件であれば、ほぼ全ての事件で証拠の一覧表は弁護人に交付されており、再審請求審においても、事実上、弁護人はそれを活用することができます。
であれば、それ以前の事件についても、冤罪被害の救済という大目的からして、再審請求審でも証拠の一覧表等を弁護人が確認できるようにすべきじゃないのか。本法案の質疑において、今、そうだと声を上げていただいた稲田議員を始め与党議員の方々からも、この証拠の一覧表を弁護人に確認させるようにすべきだという声が上がっております。
袴田ひで子さんの言葉、人間として法律を改正していただきたい、皆様にお任せしておりますので期待しています、もう助けていただくのは国会議員の皆様しかございませんと。この切実な魂の叫びを受けて、与野党を超えた立法府の矜持で、政治決断でこの修正を私は何としても成し遂げていきたい、心からそう願っております。
それでは、具体的な質問に入ります。
通常審における三百十六条の十四第二項の証拠の一覧表の弁護人への開示、また、再審請求審において送致書類等目録が弁護人に開示された実例がありますが、それらの開示そのものによって具体的な弊害が生じた事例を法務省は把握していないということでいいかどうか、お伺いします。
52佐佐藤淳法務省刑事局長
お答えいたします。
前回御答弁申し上げたとおり、具体的な弊害が生じた事例の有無については網羅的に把握しておらず、お答えすることは困難でございます。
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國重徹(中道)
そのような具体的な事例は把握していないということでありました。
次に、証拠の一覧表の作成、これは昨日、村山参考人もおっしゃいましたけれども、一定程度、手間暇がかかるものだと。その一方で、警察から検察官に証拠が送致された際に送致書類等目録は検察官に届けられていますので、送致書類等目録を提出することの事務負担は証拠の一覧表に比べて相当軽減されていると考えますが、いかがでしょうか。
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54佐佐藤淳法務省刑事局長
お答えいたします。
御提案は、証拠の提出命令の請求についての手がかりであるところの証拠の一覧表ということだと思いますけれども、御指摘の事務負担についてだけ申し上げますと、警察から送られてきた目録そのものを開示、交付する仕組みとした場合には、証拠の提出命令の請求についての手がかりとしての機能が求められるにもかかわらず、その記載内容が不正確であってもそのまま再審請求者側に開示、交付されることとなりますので、そのようなものとして出すからには、警察から送致されてきた送致書類等目録の標目を、正確に記載されているかどうかを、検察官において、目録と実際に送致されてき…
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