お答えいたします。
御指摘の資料については、検察当局の内部資料でありまして、法務当局としてその中身についてお答えすることは差し控えたいと思いますけれども、その上で、過去の、その当時の検察当局における証拠開示の対応を網羅的に把握しているわけではございませんが、御指摘の再審無罪事件検討結果報告が作成されたのは昭和六十二年当時のことでございまして、当時は……(有田委員「六十一年」と呼ぶ)六十一年、済みません。検察当局におきましては、最高裁決定の下で行っていた通常審における証拠開示と同様に、再審請求審においては、基本的には裁判所から証拠提出命令や開示を受けた場合に証拠の提出に応じるという対応をしていたというふうに理解しているところでございます。
もっとも、平成十六年の刑事訴訟法改正による通常審の証拠開示制度導入後につきましては、通常審における公判前整理手続における証拠開示制度によりまして、幅広い証拠開示が確保されたことに加えまして柔軟な運用も定着していたことを背景として、徐々にではありますけれども、検察当局におきましては、再審請求審におきましても、個別の事案ごとに検討の上で、裁判所の御意向を踏まえつつ、弁護人が提出した新証拠の明白性を裁判所が判断するための取調べの必要性、すなわち、その判断に資する、関連性があると認められるものについて、かつ弊害がなく相当と認められる場合には、検察官の手持ち証拠を裁判所に提出するなどして、関連性の程度を含めて裁判所の判断に必要な証拠を柔軟に提出する運用へと変わってきて、その運用は徐々に定着しているものと理解しているところでございます。
30
有田芳生(中道)
重大な事件で無罪判決が下されたことを受けて、こういう報告書が内部文書として、公表されていないものとして存在した。
当然、この報告書というのは、全国の検察官に当時徹底されたと思うんですが、いかがでしょうか。そして、それは今も生きているでしょうか。
この発言のページ
31佐佐藤淳法務省刑事局長
お答えいたします。
御指摘の資料は、検察当局の内部資料であることに加えまして、かなり古い話でもありますので、どの程度まで検察官に共有されたのかなどについて今お答えするすべがないということもありますけれども、また、現在保管されているかということでありますと、既に保管期間は経過していますので、現状として残っているわけではないということでございます。
ただ、私も昔読んだことがあるように記憶していますので、あったことは事実であります。
この発言のページ
32
有田芳生(中道)
この一九八六年の報告書以降、検察官は、全国的に冤罪事件において証拠開示をしていないんですよ。だから、読んだかどうかは別にしても、そういう方針が今も生きているんじゃないですか。
この発言のページ
- (上の発言)
33佐佐藤淳法務省刑事局長
お答えいたします。
御指摘の資料については、検察当局の内部資料でありまして、法務当局としてその中身についてお答えすることは差し控えたいと思いますけれども、その上で、過去の、その当時の検察当局における証拠開示の対応を網羅的に把握しているわけではございませんが、御指摘の再審無罪事件検討結果報告が作成されたのは昭和六十二年当時のことでございまして、当時は……(有田委員「六十一年」と呼ぶ)六十一年、済みません。検察当局におきましては、最高裁決定の下で行っていた通常審における証拠開示と同様に、再審請求審においては、基本的には裁判所から証拠提出命令や開示を受けた場合に証拠の提出に応じるという対応をしていたというふうに理解しているところでございます。
もっとも、平成十六年の刑事訴訟法改正による通常審の証拠開示制度導入後につきましては、通常審における公判前整理手続における証拠開示制度によりまして、幅広い証拠開示が確保されたことに加えまして柔軟な運用も定着していたことを背景として、徐々にではありますけれども、検察当局におきましては、再審請求審におきましても、個別の事案ごとに検討の上で、裁判所の御意向を踏まえつつ、弁護人が提出した新証拠の明白性を裁判所が判断するための取調べの必要性、すなわち、その判断に資する、関連性があると認められるものについて、かつ弊害がなく相当と認められる場合には、検察官の手持ち証拠を裁判所に提出するなどして、関連性の程度を含めて裁判所の判断に必要な証拠を柔軟に提出する運用へと変わってきて、その運用は徐々に定着しているものと理解しているところでございます。
34
有田芳生(中道)
今、柔軟に変化があるというお話でしたけれども、実際には、この一九八六年の公開されていない報告書の精神は、私の理解では今も生きているんですよ。
なぜそう判断するかといえば、この一九八六年の再審無罪事件検討結果報告書はこう書かれている。請求人側から明白性、新規性のある証拠として提出されたものと関連性のある必要最小限の範囲のものに限るべきであろうと書かれているんですよね、当時。これは今も生きているんですよ、具体的な事件に照らし合わせてみれば。
そして、この報告書はこうも書いている。再審請求の理由として主張されている事実との関連性を問うことなく、不提出記録の…
この発言のページ
35佐佐藤淳法務省刑事局長
お答えいたします。
この再審無罪事件検討結果報告が作成されたのは、どうも、我々の資料では昭和六十二年ということのようでございますけれども、ここでは、当時の最高裁決定の下で行われていた、法整備がなされていない前提で、通常審における証拠開示と同様に、再審請求審において、基本的には裁判所から証拠提出命令や勧告を受けた場合に証拠の提出に応じるという対応をしていたということでございます。
それで、先ほど袴田事件の第一次請求審の話がございましたけれども、これはまさに平成十六年の証拠開示制度のルールができる前でございまして、今申し上げたように、検察が、基本的には裁…
この発言のページ
36
有田芳生(中道)
五月二十七日のこの委員会で刑事局長はこう答弁されました。弁護側が、犯行時の着衣と認定された衣類に付着していた血痕の色が不自然だという証拠を出し、犯人ではないと主張しているような場合は、衣類そのものだけではなく写真も提出命令の対象になり得る。
だけれども、第二次請求審で色の問題で弁護団は証拠提出を求めたんだけれども、さっきも言いましたように、第一次請求審のときには色ではなくてサイズを問題にした、だから、検察側は証拠を出さなかった。
刑事局長のこの五月二十七日の答弁、そして今の御答弁だと、これからはもっと幅広く証拠を提出するという理解でよろしいですか。
この発言のページ