佐藤淳法務省刑事局長

2026年5月29日・第221回国会 衆議院 法務委員会 第15号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 155 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 281 発言)

お答えいたします。

検察当局におきましては、御指摘のいわゆる袴田事件における証拠の保管、管理について、五点の衣類等を撮影したカラー写真のネガフィルムやオープンリール式テープ等の保管、把握が徹底されていなかったことで結果的に証拠開示まで期間を要したことは明らかであり、こうした事態は検察官の開示に関する回答への信頼性にも関わるから、警察、検察においては、客観的な捜査資料や証拠の一層適正な管理に努め、その開示に遅れを生じさせることのないよう努める必要があると認識しているところであると承知しております。

また、御指摘のいわゆる福井女子中学生殺人事件におきましても、検察官が関係者供述の裏づけとして主張していたテレビ番組の放送日につきまして、従前の主張とそごする事実関係を示す証拠を得ながら、その後も従前の主張、立証を維持していたことに関しまして、検察当局におきましては、信用性が争われていた関係者供述の裏づけに関する事項について、このような訴訟活動が行われるべきではなく、裁判所から当時の検察官の対応は不公正なものであったと評価されたのも当然であるとして、検察官の対応を批判する再審無罪判決の指摘を重く受け止め、真摯に反省して教訓とすべきと考え、その旨を公表したというものと承知しております。

ということで、反省しているということでございますけれども、一つに、先ほど御指摘のあった事件、様々個別にいろいろあるのでありますけれども、昔を知る者としては、平成十六年に証拠開示制度ができ、それから、平成十九年、平成二十年に、証拠開示の対象に検察官手持ち証拠ではない警察に保管される証拠も含まれるといった画期的な最高裁の決定がありまして、平成十九年にそれがありました、それから、平成二十年には、それは警察官が作ったメモなども含まれるという最高裁の決定がございました。

正直、検察当局においては、昔、検察官の手持ち証拠については開示対象である、開示が求められれば、自分たちが見ている証拠は開示するのであるということだと理解していたんですけれども、警察に保管されている証拠、それ以外にもたくさんあるわけであります。そういうものは開示の対象となるという認識がなかったものですから、そういう証拠の保管、管理について十分ではなかったというのは事実でございます。

それを、その後起きた事件に、いろいろな規定やルールを作りまして、保管、管理の適正を図るようにいろいろなルールを作って、それからは運用しているのでありますけれども、それ以前の昔の事件につきましては、それが十分でない、どこに保管されているのか必ずしもはっきりしないというようなことが起きて、平成十六年の証拠開示制度ができて、その証拠開示のルール、関連する証拠などを再審請求審においても任意に開示していこうという動きが起きた後も、そのような後も、そういった混乱、見つからないものが出てきたり、途中で出てきたりというようなことがあったのは事実であります。

その上で、今こういうような運用になってからは、検察におきましても、警察におきましても、捜査書類あるいは証拠物の保管の適正に、ちゃんとなるように、きちんとするように努めているという背景があるということを申し上げております。

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