稲田朋美 (自由民主党)

2026年5月27日・第221回国会 衆議院 法務委員会 第14号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 6 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 289 発言)

おはようございます。自由民主党の稲田朋美です。

袴田事件では事件から五十八年、福井事件では事件から三十九年を経て、ようやく袴田さんと前川さんの無実が証明されました。日野町事件では、事件から四十二年、無期懲役で服役中に阪原さんが亡くなった後に再審公判が開始されました。

共通するのは、捜査機関による証拠の捏造、検察官の証拠隠し、再審開始決定に対する検察官の抗告の繰り返しにより、国家による重大な人権侵害が生じているというのが再審の実態です。非常救済手続である再審法が、内容も、その運用も機能していないということです。

膨大な時間の経過は冤罪被害者の人生を葬り去ります。袴田さんは死刑囚として長い拘禁生活の弊害で精神を病み、前川さんも、その家族も被害者遺族も、取り返しのつかない失意と絶望の人生を送り、阪原さんは、無実を訴えながら、冤罪が晴れることなく獄中で亡くなりました。

今日は六十年巌さんと闘ってきたお姉さんのひで子さんもお見えですが、袴田さんが、死刑囚として、世界で類のない、長時間かかってようやく雪冤を晴らしたのが一昨年。死刑囚の冤罪の救済にここまで長くかかったのはなぜなのか、どうすれば無辜を早く確実に救済できるのか、これが再審法改正の出発点であり、立法事実です。

私は、再審法改正は、右も左もない、イデオロギーを超えた社会正義の実現であるという確信の下、取り組んでまいりました。

自民党内における議員と法務省刑事局との激しい議論、そして法務省の三度の修正を経て、抗告の原則禁止を刑訴法本体に盛り込んだ改正案が政府案として審議入りしました。

昭和三十七年、衆議院法務委員会再審制度調査小委員会で再審法改正が議論され、刑訴法の大家である松尾浩也参考人が、再審開始決定に対する検察官側からの不服申立てを禁止すべきであるとして、具体的には現行四百五十条の中から四百四十八条一項を削除すれば足ると述べられてから、何と六十三年を費やして、ようやくこの松尾案を盛り込んだ改正案が政府から提出されております。

議論に参加してきた者として、この歴史的な再審法改正の質疑に立てることに、委員長、理事の皆様、同僚議員に感謝いたします。

大臣に伺います。本改正の立法事実は何ですか。

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